ずん
「14歳で『私、スターになりたい』とか言っちゃうの、やばくないのだ?」
やきう
「ワイが14の時なんてゲームとオナニーしかしてへんかったで。」
でぇじょうぶ博士
「それは今も変わってないでやんす。」
やきう
「うるせぇ。でもマジで、中学生がきわどいセリフやるとか、今なら炎上モンやろ。」
かっぱ
「時代が違うんや。昔は『毎度おさわがせします』みたいなドラマ、普通に放送しとったからな。」
ずん
「マネージャーがパチンコ帰りに偶然聞いた情報って、適当すぎるのだ。」
でぇじょうぶ博士
「まさに運命的出会いでやんすね。パチンコという大衆の娯楽が、スターを生み出す起点になったわけでやんす。」
やきう
「爪のマニキュア隠せ言われて無視するとか、既にスター気質やん。」
かっぱ
「『不良少女を絵に描いたような出で立ち』って表現、ほんま昭和やな。」
ずん
「でも髪は黒く染め直してるのだ。中途半端に真面目なのだ。」
でぇじょうぶ博士
「プロデューサーが決め手にしたのは『目力』だそうでやんす。つまり、当時からカメラを睨みつける才能があったわけでやんすね。」
やきう
「目力って要するに、ガン飛ばしとるだけやろ。ワイでもできるわ。」
ずん
「マネージャーがセリフ変更を直訴してもダメだったって、大人が全然守ってくれてないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「芸能界というのは、そもそも『守る』という概念が希薄な場所でやんす。才能と野心が交差する戦場でやんすからね。」
やきう
「『私、スターになりたい』の一言で大人が折れるとか、もう主導権完全に子供側にあるやん。」
かっぱ
「14歳にしてマネジメントまでやっとるんやな。末恐ろしいわ。」
ずん
「でもさ、今の時代だったら『子役の人権』とか言われて絶対アウトなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。80年代は『スターになりたい』という欲望が全てを正当化していた時代でやんすからね。今なら児童福祉法違反で一発アウトでやんす。」
やきう
「まあでも結果的にトップアイドルになったんやから、本人的には正解やったんちゃう?」
かっぱ
「それを『結果オーライ』で済ませるのが、昭和の怖いとこやねん。」
ずん
「ボク思うんだけど、当時のオーディションって今より適当だったのだ?」
でぇじょうぶ博士
「『パチンコ帰りの偶然』がキャリアのスタートになるような時代でやんすからね。今なら事務所が組織的にオーディション情報を管理してるでやんす。」
やきう
「つまり昔の方が『運』の要素が強かったってことか。ワイもパチンコ行こうかな。」
かっぱ
「お前が拾われるのは、せいぜいゴミの日や。」
ずん
「結局、中山美穂って最初から『スターになる』って決めてたってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「むしろ、『スターになりたい』と公言できる図太さこそが、スターの必須条件だったのかもしれないでやんすね。謙虚さなんて、売れてから身につければいい、というのが昭和の価値観でやんす。」
やきう
「でも『Love Letter』とかアジアで社会現象とか、マジですごいやん。日本の俳優でそんなん他におらんやろ。」
かっぱ
「そら『毎度おさわがせします』で度胸つけたからやろな。14歳であんなん演じたら、もう怖いもんないわ。」
ずん
「つまり、過激な現場が人を強くするってことなのだ?完全にブラック企業の理論じゃないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「やんすね。今なら『ハラスメント』と呼ばれるものが、当時は『成長の機会』と呼ばれていたわけでやんす。時代が変われば価値観も変わるでやんす。」
やきう
「でも結果出してるからなぁ。今の『過保護すぎる』現場から、中山美穂クラスのスター出てくるんかな。」
かっぱ
「それは別問題や。虐待と教育を混同したらあかん。」
ずん
「じゃあボクも『私、スターになりたい』って言えばスターになれるのだ?」
やきう
「お前はまず『私、働きたい』から始めろや。」
ずん
「...ボク、パチンコ行ってくるのだ。運命的な出会いがあるかもしれないのだ。」