ずん
「ゾンビ議員」って言葉、めっちゃ流行ってるのだ。でも本当に悪いシステムなのだ?
やきう
ワイの嫌いな議員が復活したときは発狂したで。まるで倒したラスボスが第二形態で復活するみたいやん。
でぇじょうぶ博士
やんすね。しかし感情論を排して冷静に分析すると、比例復活制度は小選挙区制の欠陥を補う合理的なシステムでやんす。
ずん
は?落ちたやつが議員になるとか意味わかんないのだ。
でぇじょうぶ博士
では具体例で説明するでやんす。A候補が11万票、B候補が10万票取ったとするでやんす。小選挙区では当選者は一人だけなので、Bの10万票は死票になるでやんす。
かっぱ
10万人の民意が無視されるんか。それはエグいな。
でぇじょうぶ博士
別の選挙区では8万票で当選する候補もいるでやんす。10万票取って落選、8万票で当選。これは矛盾でやんすよね。
やきう
ワイもそう思うで。ルールがおかしいんちゃうか。
でぇじょうぶ博士
むしろ、小選挙区制度そのものが欠陥だらけでやんす。デュヴェルジェの法則により二大政党に収斂し、少数意見が反映されにくいでやんす。
かっぱ
つまり比例復活は、その欠陥の埋め合わせってことか。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。11万票取ったB候補は、議員になる資格が十分にあるでやんす。どうしても落としたいなら、選挙区で徹底的に負かすか、所属政党の得票を落とせばいいでやんす。
ずん
でも中小政党の候補が数千票で復活するのはおかしくないのだ?
やきう
それはワイもおかしいと思うで。小選挙区で全然票取れてへんやん。
でぇじょうぶ博士
それは誤解でやんす。中小政党は最初から小選挙区で勝つ気はないでやんす。少数意見の反映が目的でやんすからね。
でぇじょうぶ博士
公職選挙法の制約があるからでやんす。比例だけだと選挙カーや運動員の数で不利になるでやんす。供託金没収のリスクを取っても出る価値があるでやんす。
でぇじょうぶ博士
ズルいというより、実は有権者にメリットがあるでやんす。二大政党の候補者どちらにも入れたくない場合、中小政党の候補に投票することで、立派な意思表示になるでやんす。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。二大政党の候補が収斂しがちな小選挙区で、中小政党が出馬することは選択肢を増やす効果があるでやんす。
ずん
じゃあ「ゾンビ議員」って悪口は的外れってことなのだ?
やきう
でも維新は比例50削減って言うとるで。あれはどうなんや?
でぇじょうぶ博士
議員定数削減は大した経費節約にならず、行政チェック機能を弱めるだけでやんす。中小政党支持者や保守派からも反対の声が上がってるでやんす。
でぇじょうぶ博士
そもそも維新の提案は、自民が絶対にのめない企業団体献金禁止の代替案でやんす。実現は難しいでやんすね。
ずん
つまり比例復活制度は、二大政党と中小政党の事情を両方汲み取った良いシステムってことなのだ?
やきう
ワイは納得できへんけどな。感情的に許せへんわ。
でぇじょうぶ博士
感情論を排せば、合理的なシステムだと理解できるはずでやんす。
かっぱ
ほんまに理屈はわかったわ。でも腹立つもんは腹立つな。
ずん
じゃあボクが立候補して小選挙区で負けても、比例復活でゾンビ議員になれるのだ!これで永久に働かなくて済むのだ!