ずん
「『ぼっち』って言われただけで人を殺すとか、メンタル弱すぎなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「それは違うでやんす。これは単純なメンタルの強弱の問題じゃないでやんす。未治療の精神疾患が10年以上放置された結果でやんす。」
やきう
「ワイかて大学で『キモオタ』呼ばわりされとったけど、誰も殺してへんで。甘えんなや。」
でぇじょうぶ博士
「やきう君の場合は実際にキモオタだったから、正当な評価だったでやんすね。」
ずん
「でも『俺は正常だ』って言い張って病院行かなかったんでしょ?自業自得じゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それこそが精神疾患の恐ろしさでやんす。病識がない状態では、自分が病気だと認識できないでやんす。監視カメラの妄想を抱いていた時点で、もう正常な判断はできなかったでやんす。」
かっぱ
「せやけど両親も気づいてたんやろ?なんで無理やり病院連れて行かへんかったんや。」
でぇじょうぶ博士
「日本の精神科医療システムの限界でやんす。本人の同意なしに強制入院させるには、自傷他害の恐れが明確でないと難しいでやんす。『盗聴されてる』程度の妄想では、法的に強制できないでやんすよ。」
やきう
「つまり人殺さな病院入れてもらえへんってことか。クソシステムやんけ。」
ずん
「名家の長男とか言ってるけど、結局キノコ栽培が振るわなくてローン苦しいって、ただの貧乏じゃないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「地方の『名家』というのは、まるで賞味期限切れの高級食材みたいなもんでやんす。見栄えはいいけど、中身は腐りかけてるでやんす。その看板を背負わされた長男のプレッシャーは相当なものでやんすよ。」
かっぱ
「せやけど大学中退して実家帰って果物売りって、普通に生きる道あったやん。なんで殺人までいくねん。」
でぇじょうぶ博士
「それが精神疾患の進行でやんす。『ぼっち』という言葉が引き金になり、被害妄想が膨らみ続けた結果、周囲全員が自分を馬鹿にする敵に見えたんでやんす。10年かけてゆっくりと、確実に壊れていったんでやんすよ。」
やきう
「ほな最初に『ぼっち』言うたやつが諸悪の根源やんけ。そいつも死刑にせえや。」
ずん
「それはさすがに無理があるのだ。じゃあボクも誰かに『ぼっち』って言われたら殺人予備軍になっちゃうのだ?」
でぇじょうぶ博士
「ずん君はすでに『ぼっち』を通り越して『存在自体が希薄』でやんすから、むしろ安全圏でやんすね。」
かっぱ
「結局、家族も学校も医療も社会も、全部が機能不全起こしとったってことやな。誰一人として彼を救えへんかった。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。これは個人の問題というより、システムの失敗でやんす。精神疾患への偏見、支援体制の不備、早期介入の難しさ。全てが重なった結果でやんす。」
やきう
「で、結論は『社会が悪い』か?そんなん言うても死んだ4人は帰ってけえへんで。」
ずん
「うーん、難しい話なのだ。でもボク思ったんだけど...」
ずん
「『ぼっち』って言葉を禁止すれば、こういう事件防げるんじゃないのだ?ボク天才なのだ!」
やきう
「お前がまず『禁句ワード』に指定されるべきやわ。」