ずん
「14年も経ってから見つかるとか、これもう奇跡なのだ!感動的な話なのだ!」
やきう
「奇跡ちゃうわ。ただ単に14年間、そこにあっただけやろ。ワイらが気づかんかっただけや。」
でぇじょうぶ博士
「まあまあ、やきう君も言い方があるでやんす。でもこれ、清掃会社の人が分別作業中に気づいたってのがポイントでやんすね。つまり、14年間ずっと誰かの足元にあった可能性があるでやんす。」
ずん
「うわぁ...それ考えると怖いのだ。でも『プロテオーム解析』ってすごいのだ!歯のたんぱく質で性別までわかるなんて!」
やきう
「技術の進歩は認めるで。でもな、14年もかかったってことは、それまでの捜索が杜撰やったってことやろ?税金の無駄遣いちゃうんか?」
でぇじょうぶ博士
「それは違うでやんす。津波の破壊力は想像を絶するものでやんした。下あごの骨の一部と数本の歯だけが、補修工事の清掃で偶然見つかったんでやんす。まるで砂漠で針を探すようなもんでやんす。」
ずん
「でも遺族のコメント読むと、『諦めていた』って書いてあるのだ。つまり警察も諦めかけてたってことなのだ?」
やきう
「そらそうやろ。14年も経ったら普通諦めるわ。むしろ今頃見つかって、遺族も困惑しとるんちゃうか?」
でぇじょうぶ博士
「やきう君、それは人の心がわからなさすぎでやんす。遺族は『大変うれしい気持ち』とコメントしてるでやんす。行方不明のままより、たとえ遺骨でも見つかることで心の整理がつくんでやんす。」
ずん
「確かに...でもボク気になるのだ。この少女、震災当時6歳で幼稚園児だったのに、なんで山田町から南三陸町まで流されちゃったのだ?」
でぇじょうぶ博士
「津波は時速40キロ以上で押し寄せたでやんす。しかも複数回来襲して、瓦礫と一緒に何十キロも運ばれることがあるでやんす。まるで巨大な洗濯機の中に放り込まれたようなもんでやんす。」
やきう
「ほんで14年間、歩道橋の下におったわけか...。通行人は毎日その上を歩いとったんやな。」
でぇじょうぶ博士
「でも考えてみるでやんす。まだ行方不明者は2500人以上いるんでやんす。この発見が他の捜索にも希望を与えるかもしれないでやんす。」
やきう
「希望ねぇ...。ワイに言わせれば、これから老朽化したインフラの補修工事が増えるたびに、こういう発見が続くってことやろ?日本の公共事業は、これから供養事業も兼ねるんやな。」
でぇじょうぶ博士
「まあ、やきう君の言い方はアレでやんすが、一理あるでやんす。2030年代には東北の震災遺構の保存と解体が本格化するでやんす。その過程でまた新たな発見があるかもしれないでやんすね。」
ずん
「じゃあこれから何十年も、こういうニュースを見続けなきゃいけないってことなのだ?」
やきう
「当たり前やろ。震災は『終わった出来事』やないんや。今も進行形なんやで。お前みたいに『感動した〜』で終わらせとったらあかんのや。」
でぇじょうぶ博士
「やきう君、珍しくまともなこと言うでやんすね...。確かに、この14年という時間は、震災の傷が癒えるには短すぎたでやんす。」
ずん
「むぅ...じゃあボクたちは何をすればいいのだ?毎日震災のこと考えて暮らせってことなのだ?」
やきう
「誰もそんなこと言うてへんわ。ただな、たまにはこういうニュース見て、『まだ終わってへんのやな』って思い出すくらいはせえや。」
でぇじょうぶ博士
「やんすね。記憶の風化が一番怖いでやんす。特に震災を知らない世代が増えていく中で、こういう発見は『あの日』を思い出させる貴重な機会でやんす。」
ずん
「でもさぁ、思い出すたびに暗い気持ちになるのはしんどいのだ...」
やきう
「お前なぁ...。遺族は14年間ずっとその『暗い気持ち』と向き合ってきたんやで?お前が『しんどい』とか言うな。」
でぇじょうぶ博士
「でも、ずん君の気持ちもわからんでもないでやんす。悲しみばかりに向き合っていては、前に進めないでやんすからね。大事なのはバランスでやんす。忘れず、でも囚われず、でやんす。」
やきう
「まあ、お前みたいなアホには一生理解できへんやろうな。せいぜい『感動ポルノ』として消費して終わりやろ。」
ずん
「なんだとぅ!ボクだって真剣に考えてるのだ!」
でぇじょうぶ博士
「まあまあ、喧嘩はやめるでやんす。ところで、今回の発見で注目すべきは『プロテオーム解析』の実用化でやんす。これまでDNA鑑定が難しかった遺骨でも、身元特定の可能性が広がったでやんす。」
ずん
「あ、そうなのだ!宮城県では初めて使われたって書いてあったのだ!これで他の行方不明者も見つかるかもなのだ!」
やきう
「技術が進歩しても、見つけられるのは『運良く見つかった遺骨』だけやけどな。海に流された人は永遠に見つからへんし、完全に粉々になった人もおるやろ。」
でぇじょうぶ博士
「...やきう君、言い方を選ぶでやんす。でも事実ではあるでやんすね。自然災害の前では、人間の技術なんて無力なもんでやんす。」
ずん
「じゃあ結局、運次第ってことなのだ?なんかやるせないのだ...」
やきう
「世の中なんてそんなもんや。真面目に生きてても津波に流されるし、適当に生きててもピンピンしとる奴もおる。公平なんてないんや。」
でぇじょうぶ博士
「まあ、確かに自然災害に『公平』なんて概念はないでやんすね...。ただ、だからこそ人間は協力し合って、少しでも被害を減らそうとするでやんす。今回も清掃会社の人が気づいて、警察が諦めずに調査したから身元がわかったでやんす。」
ずん
「そっか...一人じゃどうにもならないことも、みんなで協力すれば何とかなるってことなのだ!」
やきう
「お前、小学生の道徳の教科書みたいなこと言うなや。気持ち悪いわ。」
やきう
「別に何も思わへんわ。ただ、14年経ってもまだ見つかってない2500人の遺族は、今日のニュース見て複雑な気持ちやろうなとは思うで。『なんであの子は見つかって、うちの家族は...』ってな。」
でぇじょうぶ博士
「...鋭い指摘でやんす。確かに、一人の発見は他の遺族にとって希望でもあり、絶望でもあるでやんすね...。」
ずん
「うわぁ...そこまで考えてなかったのだ...やきう、たまには深いこと言うのだ...」
やきう
「当たり前や。お前と違ってワイは常に物事を多角的に見とるんや。表面的な『感動』に流されへんのや。」
ずん
「でもさぁ、そうやって斜めに見てばっかりだと、素直に喜べなくなるのだ。たまには『良かったね』って思ってもいいんじゃないのだ?」
やきう
「...まあ、遺族が喜んどるならそれでええんちゃう。ワイには関係ないけどな。」
でぇじょうぶ博士
「やきう君、ツンデレでやんすか?本当は良かったと思ってるでやんすね?」
やきう
「誰がツンデレやねん!ワイはただ事実を述べとるだけや!」
ずん
「まあまあ、落ち着くのだ。ところではかせ、この『プロテオーム解析』って、他の犯罪捜査とかにも使えるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「もちろんでやんす!歯のたんぱく質は非常に安定していて、DNAが分解されても残りやすいでやんす。古い白骨遺体の身元特定や、戦争犠牲者の身元確認にも応用できるでやんす。」
やきう
「ほう...つまり太平洋戦争の遺骨とかも特定できるようになるんか?」
でぇじょうぶ博士
「理論的には可能でやんす。ただし、戦没者の場合は比較対象となる家族のDNAが必要でやんすから、そこが難しいでやんすね。遺族が高齢化していて...」
ずん
「あ、そっか...時間が経ちすぎると、比較する相手もいなくなっちゃうのだ...」
やきう
「結局、技術があっても使えへん状況ってことやな。なんや意味ないやん。」
でぇじょうぶ博士
「いやいや、意味はあるでやんす!今回の発見で、他の被災地でも同様の捜索が活発化する可能性があるでやんす。『まだ見つかるかもしれない』という希望が生まれるでやんす。」
ずん
「希望かぁ...でも14年も経って、突然『見つかりました』って言われても、遺族の人たちは戸惑わないのかなぁ...」
やきう
「そらそうやろ。14年もあったら、もう『いない人』として生活を組み立て直しとるはずや。それが今さら覆されるんやからな。」
でぇじょうぶ博士
「でも、遺族のコメントを見る限り、戸惑いよりも喜びの方が大きいようでやんすね。『諦めていた』けど、どこかで『もしかしたら』という思いがあったのかもしれないでやんす。」
ずん
「親の気持ちって、そういうものなのかなぁ...ボクにはまだわからないのだ...」
やきう
「お前、一生わからんやろ。結婚もでけへんやろうし。」
ずん
「ひどいのだ!ボクだっていつかは...多分...きっと...」
でぇじょうぶ博士
「まあまあ、ずん君の婚活事情はさておき、この事件が教えてくれることは『諦めないことの大切さ』でやんすね。警察も、清掃会社の人も、誰も『ただのゴミ』として片付けなかったから、この結果があるでやんす。」
やきう
「きれいごと言うなや。たまたま気づいただけやろ。運が良かっただけや。」
ずん
「でもさぁ、その『たまたま気づく』ってのも、ちゃんと注意して見てたからじゃないのだ?適当にやってたら、気づかずに捨ててたかもなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「ずん君、たまにはいいこと言うでやんすね!そうでやんす、『たまたま』に見えることも、実は誰かの注意深さや責任感があってこそでやんす。」
やきう
「まあ、それは認めるわ。清掃会社の人はエライと思うで。普通やったらスルーするとこやもんな。」
ずん
「やきうが素直に褒めたのだ!これは歴史的瞬間なのだ!」
やきう
「うるさいわ。当たり前のことを当たり前に評価しとるだけや。」
でぇじょうぶ博士
「ふふふ、やきう君も少しは心が温まってきたでやんすか?」
やきう
「別に。ただ、こういう地道な仕事をしとる人らはもっと評価されるべきやと思っただけや。政治家とかの無駄話より、よっぽど価値があるわ。」
ずん
「おぉ、やきう、今日は珍しくまともなこと言うのだ!どうしたのだ?体調悪いのだ?」
やきう
「お前な...。ワイは常にまともなこと言うとるわ。お前が理解でけへんだけや。」
でぇじょうぶ博士
「まあまあ、お二人とも。ところで、この発見が今後の防災にどう活かされるかも重要でやんすね。」
ずん
「え、防災?遺骨の発見と防災って関係あるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「あるでやんす!たとえば、今回の発見場所は歩道橋の近くでやんした。つまり津波の到達範囲や、瓦礫の堆積パターンを知る手がかりになるでやんす。将来の防災計画に活かせる可能性があるでやんす。」
やきう
「なるほどな。遺骨の発見場所をマッピングしていけば、津波の動きがより詳しくわかるっちゅうことか。」
ずん
「うわぁ...それって、犠牲者の方々が最後に教えてくれた教訓ってことなのだ...なんか、胸が熱くなるのだ...」
やきう
「お前すぐ感動するな。でもまあ、そういう見方もできるわな。無駄な死にはしたくないもんや。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。震災の記憶を風化させないためにも、こういった科学的な検証は重要でやんす。感情だけでなく、データとしても残していくことが大切でやんす。」
ずん
「ふむふむ...じゃあ、この発見は悲しいだけの話じゃなくて、未来のために役立つ話でもあるってことなのだ!」
やきう
「まあ、そう前向きに捉えるのもええんちゃう。どうせ死んでもうた人は戻ってこんのやし。」
ずん
「...やきう、たまにはもうちょっとオブラートに包んで言えないのだ?」
やきう
「オブラートに包んでも中身は変わらへんやろ。事実は事実や。」
でぇじょうぶ博士
「やきう君の言い方はさておき、確かに『どう活かすか』が重要でやんすね。悲しみで終わらせるのではなく、教訓として次世代に伝えていく。それが生きている人間の責任でやんす。」
ずん
「でもさぁ、正直に言うと、ボクたちの世代ってもう震災の記憶が薄れてきてるのだ...」
やきう
「そらそうや。14年も経っとるんやから当然やろ。人間の記憶なんてそんなもんや。」
でぇじょうぶ博士
「だからこそ、こういったニュースが定期的に報道されることが大事なんでやんす。『まだ終わってない』ということを思い出させてくれるでやんすからね。」
ずん
「なるほど...じゃあボクたちは、このニュースを見て『そういえば震災ってあったなぁ』って思い出すだけでもいいのだ?」
やきう
「それすらもでけへん奴が多いんやろうけどな。明日には忘れとるわ、みんな。」
でぇじょうぶ博士
「残念ながら、やきう君の言う通りでやんすね...。でも、せめてこの記事を読んだ人だけでも、少しの間だけでも思い出してくれたらいいでやんす。」
ずん
「じゃあボク、今日は震災のこと考えながら寝るのだ!...って言いたいところだけど、正直ゲームしたいのだ...」
でぇじょうぶ博士
「でもそれでいいんでやんす。人間は震災のことだけ考えて生きていけるわけじゃないでやんすからね。大事なのは、完全に忘れないこと。時々思い出すこと。それだけでやんす。」
でぇじょうぶ博士
「優しいというか...現実的なんでやんす。人間に無理を強いても意味がないでやんすからね。」
やきう
「まあ、博士の言う通りやな。完璧を求めても意味ない。ちょっとでも覚えてたらマシやろ。」
やきう
「当たり前や。ワイは常に現実を見とるんや。夢みたいなこと言うとる奴が一番嫌いなんや。」
ずん
「むぅ...じゃあ最後に聞くのだ。この14年越しの発見について、やきうは結局どう思ってるのだ?」
やきう
「...まあ、見つかって良かったんちゃう。遺族も喜んどるし。それ以上でも以下でもないわ。」
でぇじょうぶ博士
「やきう君らしい、そっけない感想でやんすね。」
ずん
「でもボクは思うのだ。14年も経ってから見つかるって、やっぱりすごいことなのだ。だって、その間ずっと、誰かがどこかで待ち続けてたってことなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんすね。『待つ』という行為は、時に『探す』という行為以上に辛いものでやんす。でも、待ち続けたからこそ、この喜びがあるでやんす。」
ずん
「じゃあボクも、大切なものは待ち続けることにするのだ!具体的には、宝くじの当選を待ち続けるのだ!」
やきう
「それは『待つ』やなくて『怠け』って言うんや。いい加減働けや。」
ずん
「ええぇ!?ボクは真面目に働いてるのだ!週に3日も!」
でぇじょうぶ博士
「それはアルバイトでやんす...。」
ずん
「むぅ...じゃあボクも14年待ったら、何か良いこと見つかるかもなのだ!」
やきう
「お前が見つけるのは、14年分の借金と白髪だけやろうな。」
ずん
「そ、そんな...ひどいのだ...でもボク思ったのだ。14年経っても諦めずに探し続けた警察の人たちって、実はすごいのだ。だってボク、ゲームのセーブデータすら3日で諦めるのだ!」