ずん
「9億円横領って、もはや才能なのだ!ボクもこの技術を学びたいのだ!」
やきう
「お前、銀行の金庫前で『開けゴマ』って叫んで逮捕されるのがオチやろ。」
でぇじょうぶ博士
「やれやれ...まず横領の規模について説明するでやんす。1973年の9億円は現在価値で約23億円。当時の大卒初任給が約5万円でやんすから、まるで蟻が象を運ぶような途方もない額でやんす。」
かっぱ
「真面目な良家の子女がそないなことするかいな。何があったんや。」
でぇじょうぶ博士
「手記によれば、タクシー運転手のYに出会ったのがきっかけでやんす。競艇帰りの男に運命を感じるなんて、まるでギャンブル依存症患者がパチンコ屋を聖地と崇めるようなもんでやんすね。」
ずん
「でも博士、恋は盲目っていうし、仕方ないのだ!」
やきう
「仕方なくねーわ。ワイなんか童貞やけど9億円も使わんで。お前ら、金の使い方おかしいんちゃうか。」
かっぱ
「童貞アピールいらんねん。それより、5年間も誰も気づかんかったんが問題やろ。」
でぇじょうぶ博士
「そこでやんす!当時の銀行の内部統制は、まるで穴だらけのザルで水をすくうようなもんでやんした。Oは経理を一手に任されていて、チェック体制が皆無だったでやんす。」
ずん
「つまり、システムの問題ってことなのだ?じゃあOさんは被害者なのだ!」
やきう
「アホか。9億横領しといて被害者面とか、草も生えんわ。お前の思考回路、完全にバグっとるやろ。」
でぇじょうぶ博士
「手記には『嫌だ。恐ろしい。銀行のカネに手を付けるなんて』とあるでやんすが、実際には5年間も続けたでやんす。まるで『ダイエット始めます』と言いながらラーメン二郎に通うようなもんでやんすね。」
かっぱ
「結局、男に貢いどったんやろ?何に使ったんや。」
でぇじょうぶ博士
「報道によれば、Yの生活費や遊興費に大半が消えたでやんす。競艇好きの男に貢ぐなんて、まるで底なし沼に小銭を投げ込むようなもんでやんすよ。」
ずん
「でも愛があれば何でもできるのだ!これは純愛なのだ!」
やきう
「純愛ちゃうわ、純粋な犯罪や。お前、次は『ロミオとジュリエットも横領してたらよかったのに』とか言い出しそうやな。」
かっぱ
「週刊誌が『愛欲生活ありのまま』とか書いとるけど、こういう扱い方もどうなんや。」
でぇじょうぶ博士
「昭和の週刊誌は、まるでハイエナが獲物を食い散らかすように事件を消費したでやんす。テレビドラマまで作られて、センセーショナリズムの極致でやんした。」
ずん
「じゃあマスコミも悪いのだ!Oさんは二重の被害者なのだ!」
やきう
「お前、さっきから被害者探しに必死やな。次は『銀行が金を置いといたのが悪い』とか言い出すんちゃうか。」
でぇじょうぶ博士
「興味深いのは、Oが『自分の知っている世界とは全く違う人。それがとても新鮮』と書いている点でやんす。良家の子女として育った彼女にとって、Yは未知の世界の扉だったでやんす。」
かっぱ
「ほんで、その扉開けたら地獄やったってオチやな。」
ずん
「でも博士、現代なら内部統制もしっかりしてるし、こんな事件は起きないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「甘いでやんす!現代でも横領事件は後を絶たないでやんす。手口は巧妙化してるでやんすが、人間の欲望と金銭への執着は不変でやんすからね。」
やきう
「そういえば最近も仮想通貨で何億円とか持ち逃げしとる奴おるやろ。時代が変わっても、アホは不滅ってことやな。」
かっぱ
「結局、この事件が示したもんは何やったんや。」
でぇじょうぶ博士
「銀行の内部統制の重要性と、人間の心の脆さでやんす。どんなに真面目でも、環境と誘惑が揃えば、まるで氷が太陽の下で溶けるように崩れてしまうでやんす。」
ずん
「深いのだ...でもボク思ったんだけど、Yさんって実はすごい営業力なのだ!タクシー運転手が銀行員から9億円引き出すなんて、もはや伝説の営業マンなのだ!」
やきう
「お前、その発想はアカン。犯罪を営業スキルで評価すな。次は『詐欺師はコミュ力高いから尊敬できる』とか言い出すぞ。」
かっぱ
「まあでも、ずんの言うことも一理あるな。悪い意味でやけど。」
でぇじょうぶ博士
「確かに、心理操作という観点では研究対象になるでやんすが、それを肯定するのは危険でやんす。」
ずん
「じゃあボクは、Yさんみたいなコミュ力を善用して、世界平和のために9億円集めるのだ!これなら問題ないのだ!」