でぇじょうぶ博士
「ほほぅ、ずん君。これは単なるおもちゃカメラではないでやんす。1987年のKODAK Flingという使い捨てカメラへのノスタルジーを商品化した、感情マーケティングの勝利でやんすよ。」
やきう
「ノスタルジーって...ワイらまだ生まれてへんやんけ。知らんもんに懐かしさ感じるって、完全に洗脳されとるやろ。」
かっぱ
「ほんまやな。しかもブラインドボックスて。中身見えへんのに5
ずん
「でも博士、スマホのカメラの方が100倍キレイに撮れるのだ。わざわざこんな画質悪いの買う意味あるのか?」
でぇじょうぶ博士
「それこそがミソでやんす!スマホは高性能すぎて、逆に『撮る』という行為の重みが消えてしまったでやんす。このカメラは制約があるからこそ、撮影に意識が向くでやんす。まるで不便さが贅沢になった逆説の時代でやんすね。」
やきう
「つまり、わざわざ不便なもん買うのがオシャレってことか。金持ちの道楽やんけ。ワイは100均のカメラで十分や。」
かっぱ
「100均にカメラなんかあるんかいな...って、お前外出てへんやん。」
ずん
「それにしても、感熱プリンターと組み合わせて日記作るって...そこまでするなら普通にスマホでいいのだ。」
でぇじょうぶ博士
「違うでやんす!デジタルデータは無限にコピーできるからこそ価値が薄まるでやんす。感熱紙という物理メディアに落とし込むことで、記憶に重みが生まれるでやんす。これは現代人の『デジタル疲れ』への処方箋でやんすよ。」
やきう
「ほな、なんでわざわざスマホに転送してからプリントするねん。最初からポラロイド使えや。」
かっぱ
「確かに。結局デジタル経由しとるやん。アナログっぽいことしたいだけのデジタル依存症や。」
ずん
「しかも暗い場所だとフラッシュ強制発光って...水族館で使えないカメラとか、ただのゴミなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「む、そこは確かに設計ミスでやんすね。でも考えてみるでやんす。フラッシュ禁止の場所で使えないということは、逆に言えば『使っていい場所でしか使えない』という制約でやんす。制約は創造性を生むでやんすよ。」
やきう
「それ、ただの欠陥を無理やり美化しとるだけやろ。信者か?」
かっぱ
「30gで持ち運びやすいって言うけどな、スマホ200gでも毎日持ち歩いとるやん。差の170gで人生変わるんか?」
ずん
「そもそも7種類のデザインをブラインドで売るって、消費者バカにしてないのだ?欲しいデザイン手に入らなかったら、フリマで高値で買えってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それがガチャ経済でやんす!1/48の確率でシークレットが当たる...これは人間の射幸心を巧みに刺激する、実に計算された商売でやんすね。おいらには理解できないでやんすが。」
やきう
「博士、お前モテないからガチャの気持ち分からんのやな。ワイもや。」
かっぱ
「お前ら二人とも、リアルで『ハズレ』引かれとる側やん。」
ずん
「結局これって、『映える日記』作りたい意識高い系の承認欲求を満たすためのアイテムなのだ。SNSにアップして『私、アナログな生活してます』アピールするんでしょ?」
でぇじょうぶ博士
「鋭いでやんす、ずん君。実はこのカメラの本質は、『アナログ風デジタル』という矛盾した欲望の産物でやんす。便利さは欲しいけど、手間暇かけてる感も欲しい。これは現代人の病理でやんすよ。」
やきう
「病理って...お前が一番病んどるやろ。そんな分析して何になるねん。」
ずん
「待って待って。つまりこのカメラ、『不便を楽しむ』っていう、究極のドM向け商品ってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まさにその通りでやんす!便利すぎる世の中で、わざわざ不便を買う。これは人類が進化の果てに到達した、新しい形の退化でやんすね。」
かっぱ
「ま、でも食事記録するのはええアイデアやと思うで。食べ過ぎ防止になるし。」
ずん
「いやいや、食べ過ぎが気になるなら、最初から食べなければいいのだ。わざわざカメラで記録する時点で、自己管理できてないのだ!」
でぇじょうぶ博士
「ぐぬぬ...確かに本末転倒でやんすね。でも人間は可視化されないと行動を変えられない生き物でやんす。だから記録が必要でやんす。」
やきう
「つまり、人間は基本的にアホってことやな。5
かっぱ
「哲学っちゅうか、ただの浪費やろ。でもまあ、楽しめるならええんちゃう。人生楽しんだもん勝ちや。」
ずん
「じゃあボクも買ってみようかな...でも完売続出なのだ。転売ヤーから買うしかないのか...」
でぇじょうぶ博士
「ちょ、ちょっと待つでやんす!転売ヤーから買うのは、さらに問題を悪化させるでやんす!それは経済の歪みを加速させる行為でやんす!」
やきう
「いや、でも需要があるから転売が成立するんやろ?資本主義の基本やん。文句言うなや。」
かっぱ
「お前、さっきから資本主義肯定しとるけど、ニートやん。働いてから言えや。」
ずん
「あー、もうめんどくさいのだ。結局このカメラ、『ちょうどいい』って言ってるけど、中途半端なだけなのだ!スマホでもなく、本格カメラでもなく、おもちゃでもない。どっちつかずの5
でぇじょうぶ博士
「...その『中途半端さ』こそが、現代人の心に刺さるポイントでやんす。完璧を求めすぎて疲れた人々が、『ちょうどいい不完全さ』に癒やされてるでやんすよ。」
やきう
「ほな、ワイの人生も『ちょうどいい不完全さ』ってことでええな?」
かっぱ
「お前のは『ちょうどいい』通り越して『完全にアカン』やろ。」