ずん
「日本の財政が改善してるって?そんなのウソっすよ。だって毎日ニュースで財政がヤバイって言ってるのだ!」
でぇじょうぶ博士
「おやおや、ずん君。それはメディアの煽りに踊らされてるだけでやんす。実際の数字を見れば、日本の財政は急速に改善してるでやんす。」
やきう
「ほんまかいな。ワイ、毎日『日本は借金まみれや!』って聞かされて育ったんやけど。」
でぇじょうぶ博士
「やんす。日銀の資金循環統計によれば、2024年度末には一般政府の資金不足はほぼ解消されつつあるでやんす。これは中央政府、地方公共団体、社会保障基金すべてを含めた数字でやんす。」
ずん
「えっ、じゃあボクたちが必死に節約してたのって無駄だったのだ?」
かっぱ
「アホか。節約は美徳やろ。でも政府が緊縮財政しすぎるのは別問題やで。」
やきう
「待てや。S&Pグローバルが『A+』の格付け維持してるって、ワイの投資理論と矛盾するやんけ。日本株売っぱらったばっかりやのに。」
でぇじょうぶ博士
「それは残念でやんすねぇ。実は政府債務残高対GDP比も2020年をピークに急速に低下してるでやんす。アベノミクス以降、この比率は安定し、今やコロナショック前を下回る水準でやんす。」
ずん
「でもでも、借金1000兆円超えてるって聞いたのだ!」
かっぱ
「そら総債務の話やろ。純債務で見なあかんのや。政府も金融資産持っとるんやで。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす!企業の財務を見る時と同じで、政府の保有する金融資産を差し引いた『純債務』で考えるべきでやんす。そして日本の一般政府の純債務対GDP比は90%を割り込んで、15年以上ぶりの低水準なんでやんす。」
やきう
「ちょ、待てや。それって国際比較でどうなんや?」
でぇじょうぶ博士
「G7諸国中3番目に高い状況まで改善してるでやんす。なんと、アメリカよりも低いんでやんすよ。」
ずん
「じゃあアメリカの方がヤバイってことなのだ?自由の国がそんなはずないのだ!」
かっぱ
「自由ってのは借金の自由も含まれとるんやろな。」
やきう
「ワイ、これまでの人生なんやったんや。財政破綻に備えてタンス預金してたのに。」
でぇじょうぶ博士
「デフレ脱却とインフレによる税収増、それに名目GDPの拡大が効いてるんでやんす。アベノミクス以前のデフレ経済が続いてたら、政府債務残高対GDP比の上昇は止まらなかった可能性が高いでやんす。」
ずん
「つまり、インフレって悪者じゃなかったのだ?」
かっぱ
「適度なインフレは経済の潤滑油やで。ただし、行き過ぎたらあかんけどな。」
やきう
「じゃあ、ワイらが心配してた金利上昇による利払い費の増大も大丈夫なんか?」
でぇじょうぶ博士
「やんす。金利が上がれば政府保有の金融資産の金利収入も増えるでやんす。だから純債務対GDP比で見るのが合理的なんでやんすよ。」
ずん
「なるほどなのだ。じゃあこれからは財政出動バンバンしても大丈夫ってことなのだ?」
かっぱ
「そういう極端な話ちゃうやろ。政府純債務対GDP比を発散させずに緩やかな低下トレンドを維持することが大事なんや。」
やきう
「要するに、メディアが煽ってる『日本財政破綻論』は嘘っぱちってことやな。」
でぇじょうぶ博士
「まあ、完全な嘘とまでは言えないでやんすが、世界標準的なデータで見れば改善傾向にあるのは事実でやんす。日本の予算編成では債務償還費を国債費に含めてるでやんすが、世界標準では利払い費のみでやんすからね。」
ずん
「じゃあ、ボクがこれまで節約してきたのって...」
かっぱ
「お前の節約は別に悪いことちゃうやろ。ただ、政府が過度に緊縮する必要はないってだけの話や。」
やきう
「ワイ、これからどう生きればええんや...。タンス預金、どないしよ...。」
ずん
「じゃあボク、これからは贅沢三昧するのだ!日本の財政が良好なら、ボクの財政も良好になるはずなのだ!」