# ディスカッション
共同通信のAI加工写真配信取り消し事件
ずん
「共同通信がAI加工写真を配信しちゃったらしいのだ。これメディアの終わりの始まりなんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「おいおい、大げさでやんす。ただの確認ミスでやんすよ。」
やきう
「確認ミス?ワイに言わせりゃ、これは氷山の一角やで。もう報道なんて信じられへんわ。」
ずん
「でも子ガメくわえたタヌキって、普通に撮れそうな写真じゃないのだ?なんでわざわざAIで作る必要があったのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それが問題の核心でやんす。おそらく決定的瞬間が撮れなかったから、AI加工で補完したんでやんすね。報道写真における『真実性』と『視覚的インパクト』のジレンマでやんす。」
やきう
「ジレンマとか高尚なこと言うとるけど、要するに『盛った』だけやろ。インスタの加工と何が違うねん。」
ずん
「やきうの言う通りなのだ!みんなスマホで写真盛ってるし、もうAI加工くらい許してあげてもいいんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それは違うでやんす!個人のSNSと報道機関では社会的責任が全く異なるでやんす。報道写真は『事実の証拠』として機能するでやんすから。」
やきう
「ほんなら証拠能力って何やねん。今時、裁判所でも防犯カメラの映像が改ざんされとる可能性疑われる時代やで。」
ずん
「そういえば、この記事にAI活用のアンケートがついてたのだ。みんなどう思ってるのかなぁ。」
でぇじょうぶ博士
「そのアンケート自体が皮肉でやんすね。『日常生活の補助』『効率化』って答えた人たちは、まさか報道写真が『効率化』されてるとは思ってないでやんすよ。」
やきう
「結局、メディア側が勝手に効率化して、読者を騙しとったわけやな。ワイらは知らん間に『補助』されとったんや。」
ずん
「でもさ、加盟社の指摘で判明したってことは、プロが見れば分かるレベルだったってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「鋭いでやんす、ずん君。つまり生成AIの精度はまだ完璧じゃないってことでやんす。タヌキの毛並みや子ガメの質感に不自然さがあったんでやんすね。」
やきう
「不自然さで気づくって、AIさん仕事雑すぎやろ。もっとクオリティ上げてから世に出せや。」
ずん
「じゃあ将来AIがもっと上手くなったら、誰も気づかなくなるってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。だからこそ今、『AI加工の明示』や『透明性の確保』についてのルール作りが急務なんでやんす。共同通信の『社内指針に反する』という取り消し理由も、そういった規定があったことを示してるでやんす。」
やきう
「規定あるのに守らんかったんかい。ほんま社会人として終わっとるな。ワイでも守るで、そういうルールは。」
ずん
「やきう、キミは社会に出てないじゃないのだ。」
やきう
「...うるさいわ。在宅ワークっちゅう働き方もあるやろが。」
でぇじょうぶ博士
「まあまあ。話を戻すでやんす。今回の事件で興味深いのは、共同通信が『取り消し』という形で対応した点でやんす。訂正でも謝罪でもなく、配信そのものを『なかったこと』にしたでやんす。」
ずん
「それって逆に怪しくないのだ?隠蔽工作みたいなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「鋭い指摘でやんす。デジタル時代において『取り消し』は物理的に不可能でやんすからね。すでに各メディアに配信されてるでやんすし、スクリーンショットも残ってるでやんす。まるで水に流した墨を回収しようとするようなもんでやんす。」
やきう
「ほんまやな。ネット上に一回出たもんは永遠に残るんや。共同通信さん、ご愁傷様やで。」
ずん
「でもさ、そもそも屋久島のタヌキが子ガメ食べるって記事自体は本当なのだよね?写真だけが問題なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。記事内容の信憑性と写真の真正性は別問題でやんす。ただし、写真が偽物だと分かると、記事全体の信頼性まで揺らぐという『ハロー効果』の逆パターンが起きるでやんすね。」
やきう
「要するに一つウソついたら全部ウソに見えるってことやな。ワイの元カノもそうやったわ。一回浮気がバレたら、過去の『残業』も全部疑われたんや。」
ずん
「やきう、その例え全然関係ないのだ...っていうか浮気してたのキミの方じゃないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「はっはっは。まあ、人間の心理として自然でやんすね。信頼というのは積み上げるのに時間がかかるけど、崩れるのは一瞬でやんす。」
やきう
「ほんで共同通信はこの後どうすんねん。全部の過去写真を検証すんのか?」
でぇじょうぶ博士
「おそらくそこまではしないでやんす。コスト的にも時間的にも現実的じゃないでやんすから。代わりに今後の配信プロセスに、AI検出ツールを組み込むんじゃないでやんすかね。」
ずん
「AI検出ツール?それもAIなのだ?AIがAIを監視するってこと?」
でぇじょうぶ博士
「まさにその通りでやんす。『矛盾検出AI』や『生成痕跡探知AI』が既に開発されてるでやんす。まるで警察官を監視する内部監察みたいなもんでやんす。」
やきう
「AIがAIを監視して、そのAIをまたAIが監視して...無限ループやんけ。もう人間いらんやん。」
ずん
「じゃあボクたちの仕事もAIに奪われちゃうのだ?」
でぇじょうぶ博士
「...ずん君、君はそもそもまともに働いてないでやんす。」
でぇじょうぶ博士
「冗談はさておき、今回の事件が示唆するのは、『技術の進化』と『倫理の整備』のスピード差でやんす。AIは急速に発展してるけど、それを使う側のガイドラインや教育が追いついてないでやんす。」
やきう
「結局、道具が悪いんやなくて使う人間が悪いってやつやな。包丁で料理もできれば人も刺せるみたいな。」
でぇじょうぶ博士
「まあ本質的にはその通りでやんす。AIは中立的なツールでやんすから、どう使うかは人間次第でやんす。今回は『誤用』というより『不注意』に近いでやんすけどね。」
やきう
「不注意で済ますなや。プロとしての自覚が足りんのやろ。ワイなんか家でゲームする時でももっと集中しとるで。」
でぇじょうぶ博士
「今後、報道機関には『AI使用の透明性』が求められるでやんす。例えば『この画像は生成AIで補完されています』という表示を義務付けるとか。」
やきう
「それやったら逆に『この写真は100%本物です』っていう認証マークも必要やな。ブルーチェックマークみたいなやつ。」
ずん
「でもそのマーク自体も偽造されそうなのだ。イタチごっこじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「鋭い指摘でやんす。これは『信頼のパラドックス』と呼ばれる問題でやんす。検証システムを作れば作るほど、それを欺く技術も発展するでやんす。」
やきう
「もう何も信じられへんやんけ。ワイ、これからニュース見るのやめるわ。」
ずん
「やきう、キミそもそもニュース見てないじゃないのだ。ゲーム実況しか見てないって言ってたのだ。」
やきう
「...バレとったか。まあええわ、ゲーム実況の方が信頼できるし。」
でぇじょうぶ博士
「はっはっは。まあ、そういう『メディア離れ』こそが、報道機関にとって一番の脅威でやんす。信頼を失えば、どんなに良い記事を書いても読んでもらえないでやんす。」
ずん
「じゃあこの事件、共同通信にとってはかなりのダメージなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「短期的には確実にダメージでやんす。ただ、迅速に取り消して説明したことは評価できるでやんす。隠蔽するより遥かにマシでやんすね。」
やきう
「迅速?加盟社に指摘されるまで気づかんかったくせに、何が迅速やねん。」
でぇじょうぶ博士
「まあ、指摘後の対応が迅速だったという意味でやんす。完璧な組織なんて存在しないでやんすから、ミスをどう処理するかが重要でやんす。」
ずん
「ボクも失敗したらちゃんと認めるべきなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「...ずん君、君の場合は失敗を認める以前に、そもそも何かにチャレンジしたことあるでやんすか?」
ずん
「...今日のランチ、カップ麺にするかコンビニ弁当にするか悩んだのだ。」
やきう
「それチャレンジちゃうやろ。ただの怠惰や。」
でぇじょうぶ博士
「やれやれ...。話を戻すでやんす。今回の事件で注目すべきは、AI技術の発展が『真実』の定義そのものを揺るがしてる点でやんす。『写真は真実を写す』という前提が崩れつつあるでやんす。」
やきう
「ほんなら今後、裁判とかでも写真が証拠として採用されへんくなるんちゃうか?」
ずん
「それは困るのだ!アリバイ写真とかどうするのだ!」
でぇじょうぶ博士
「おいおい、ずん君、何か後ろ暗いことでもあるでやんすか?」
でぇじょうぶ博士
「まあ、実際には『デジタル鑑識』という分野が発展してるでやんす。画像のメタデータや撮影デバイスの情報から、真贋を判定する技術でやんすね。」
やきう
「ほんで、そのメタデータもAIで偽造できるんやろ?結局いたちごっこやんけ。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。だからこそ、技術的解決だけじゃなく、社会的・法的な枠組みも必要なんでやんす。」
やきう
「お前、何も考えてへんから頭痛なんか起きんやろ。」
ずん
「そういうやきうは、部屋から出ないから頭痛の心配ないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「まあまあ、喧嘩はそこまででやんす。最後に一つ重要なポイントを。今回の事件で『生成AI』という言葉が一般に広く知られたことは、逆説的にポジティブな面もあるでやんす。」
でぇじょうぶ博士
「つまり、人々がAI生成コンテンツに対して警戒するようになったってことでやんす。『これAIじゃない?』って疑う目を持つようになったでやんすね。」
やきう
「ああ、リテラシーが上がったってことか。確かにワイも最近、ネットの画像見る時『これホンマか?』って思うようになったわ。」
ずん
「でもそれって、何も信じられなくなるってことじゃないのだ?なんか悲しいのだ...」
でぇじょうぶ博士
「確かに懐疑的になりすぎるのも問題でやんす。でも『健全な懐疑心』は民主主義社会において重要でやんすよ。盲目的に信じるよりは遥かにマシでやんす。」
やきう
「民主主義とか大げさやな。タヌキと子ガメの写真の話やで?」
でぇじょうぶ博士
「いやいや、これは『報道の信頼性』という民主主義の根幹に関わる問題でやんす。正確な情報がなければ、国民は正しい判断ができないでやんすから。」
でぇじょうぶ博士
「たまには真面目にならないと、おいらの存在意義がないでやんす。」
でぇじょうぶ博士
「やれやれ...全員、存在意義なしでやんすか。」
ずん
「じゃあ最後に聞きたいのだけど、結局この問題ってどうやって解決するのだ?」
でぇじょうぶ博士
「完全な解決は無理でやんす。でも、『技術開発』『法整備』『教育』『倫理規定』の四本柱で地道にやっていくしかないでやんすね。時間はかかるでやんすけど。」
やきう
「要するに『頑張ります』ってことやな。政治家の答弁かよ。」
ずん
「でもさ、もしかしてこの会話自体もAIが作ってるんじゃないのだ?」
ずん
「だって、ボクら三人とも実在の人物じゃないのだ。つまり、この議論自体がAI生成コンテンツってことなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「ずん君...それを言っちゃあおしまいでやんす。」
ずん
「でも考えてみれば、ボクたちがAIだろうと人間だろうと、言ってることが参考になればそれでいいのだ!結局、『誰が言ったか』より『何を言ったか』が大事なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「おお、ずん君にしては珍しくいいこと言うでやんす。」
やきう
「まあ、そう言われたら何も反論できへんわ。」
ずん
「つまり共同通信の問題も、『AIが作ったかどうか』より『内容が正確かどうか』が大事ってことなのだ。...ボク天才かもしれないのだ!」
やきう
「調子乗んなや。さっきまで何も理解してへんかったくせに。」
ずん
「これからの時代、AIと人間が共存していく中で、ボクたちは『本質を見抜く力』を養わないといけないのだ。見た目に騙されず、中身をちゃんと見るのだ!...ってやきう、Vtuber見てる場合じゃないのだ!中身おっさんかもしれないのだ!」