ずん
「はかせ!大川原冤罪事件の捜査員がまた不起訴になったらしいのだ!これって警察のやりたい放題ってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まあ、言ってしまえば『警察が警察を裁けない』という、日本の司法システムの構造的欠陥が露呈した典型例でやんすね。検察審査会という市民の声すら無視されたわけでやんす。」
やきう
「検察審査会って何やねん。ただのガス抜き装置やんけ。市民の意見聞いたふりして結局無視するんやから、最初からやる意味ないわ。」
ずん
「でも、冤罪で苦しんだ人がいるのに、誰も責任取らないっておかしくないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。大川原化工機の社長は勾留中に心筋梗塞で亡くなり、会社も多大な損害を被ったでやんす。それなのに『故意じゃなかった』で済まされるのは、まるで轢き逃げした後に『見えなかった』と言い訳するようなもんでやんす。」
やきう
「つまり公安は『国家の安全』を盾にすれば何やってもええってことやな。ワイも公安になればよかったわ。無敵の人になれるやんけ。」
ずん
「そもそも大川原化工機って何をやらかしたことになってたのだ?」
でぇじょうぶ博士
「彼らは『スプレードライヤー』という乾燥装置を製造していたんでやんす。これが北朝鮮に渡って生物兵器製造に使われる可能性があると公安が主張したわけでやんすが、結局それは濡れ衣だったでやんす。」
やきう
「つまり『これ兵器に使えるかもしれんから逮捕したろ』って話か。それやったらスーパーの包丁売り場全部しょっぴけるやんけ。」
ずん
「でも、なんでそんな間違いが起きたのだ?プロの捜査員なんでしょ?」
でぇじょうぶ博士
「公安警察というのは『疑わしきは罰する』が基本原則でやんす。しかも彼らは『国家の安全』という錦の御旗を振りかざせるから、まるで中世の魔女狩りのように暴走しやすいんでやんす。」
やきう
「要するに点数稼ぎやろ。『北朝鮮への輸出を阻止しました!』って上にアピールしたかっただけや。中身なんてどうでもええねん。」
ずん
「じゃあ、冤罪だってわかった後はどうなったのだ?」
でぇじょうぶ博士
「東京地検は2023年に一度捜査員を不起訴にしたでやんす。それに対して検察審査会が『不当』と判断したから再捜査したわけでやんすが、結局また不起訴でやんす。つまり二重の壁で守られてるわけでやんす。」
やきう
「検察審査会の『不当』判断って、要するに『もう一回やり直せ』ってことやろ?で、やり直しても同じ結果。これ完全に茶番やんけ。」
ずん
「でもさ、捜査員だって間違えることはあるのだ。わざとじゃなければ許されるんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「甘いでやんす、ずん君。医者が手術ミスしたら医療過誤で訴えられるでやんす。建築士が設計ミスしたら建物が崩れて責任問われるでやんす。なのに警察だけが『間違えちゃった、てへぺろ』で済むのはおかしいでやんす。」
やきう
「しかも大川原化工機の社長は勾留中に死んどるんやろ?これもう業務上過失致死やんけ。普通の会社やったら確実に訴訟されるレベルやで。」
ずん
「それなのに誰も罪に問われないって、法律って何のためにあるのだ...?」
でぇじょうぶ博士
「法律というのは、強者が弱者を支配するためのツールでもあるでやんす。『法の下の平等』と謳いながら、実際には警察・検察という権力側は手厚く保護されているでやんす。これは法治国家というより『警察国家』に近いでやんすね。」
やきう
「つまり『お前ら一般人は法律守れよ。でもワイら警察は特別やからな』ってことやんけ。まるで『ルールは俺が決める』って言うてる独裁者みたいやな。」
ずん
「じゃあ、被害を受けた大川原化工機は泣き寝入りするしかないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「民事訴訟で損害賠償を求めることはできるでやんす。実際、大川原化工機側は国家賠償請求訴訟を起こしているでやんす。ただし、これも税金から支払われるから、結局は国民全体が尻拭いさせられるわけでやんすけどね。」
やきう
「ほんま胸糞悪いわ。警察がやらかしても、最終的に金払うんはワイら納税者やんけ。警察の給料もワイらの税金やし、賠償金もワイらの税金や。どこまで搾り取るつもりやねん。」
ずん
「でもさ、これからは改善されるんじゃないのだ?さすがに問題になったし...」
でぇじょうぶ博士
「残念ながら期待薄でやんす。日本の警察・検察組織は『失敗を認めない文化』が根強いでやんす。むしろ今回の再不起訴は『われわれは間違っていない』というメッセージを発信したようなもんでやんす。」
やきう
「要するに『文句あるか?』ってことやろ。完全に舐められとるやんけ。こんなん民主主義国家ちゃうわ。」
ずん
「じゃあボクたち市民には何もできないのだ...?」
でぇじょうぶ博士
「諦めるのは早いでやんす。問題を可視化し続けることが大事でやんす。SNSで拡散し、選挙で意思表示し、メディアに取り上げさせる。地道でやんすが、それしか方法はないでやんす。」
やきう
「でもなぁ、大半の国民は『自分に関係ない』って思って無関心やで。明日は我が身なのに、危機感ゼロやからな。」
ずん
「確かに...ボクも最初は『大企業の話でしょ?』って思ってたのだ...」
でぇじょうぶ博士
「それが一番危険な思考でやんす。今日は大川原化工機、明日はあなたの会社、そして明後日はあなた自身かもしれないでやんす。権力の暴走を止められるのは、結局のところ市民の監視しかないでやんす。」
やきう
「監視いうても、警察は『捜査の秘密』を盾に情報隠すやんけ。透明性ゼロの組織をどうやって監視すんねん。」
ずん
「じゃあ結局、ボクたちは警察を信じるしかないってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「『信じる』のではなく『疑い続ける』ことが重要でやんす。権力は必ず腐敗するという前提で、常に批判的な目を向け続けることでやんす。性善説で組織を運営するのは、鍵をかけずに家を出るようなもんでやんすよ。」
やきう
「結局、この国の司法制度って『警察のための警察、検察のための検察』なんやな。市民のためとか綺麗事言うとるけど、本音は組織防衛が最優先や。」
ずん
「うーん...なんかボク、この国で生きていくのが不安になってきたのだ...」
でぇじょうぶ博士
「不安を感じるのは正常な反応でやんす。むしろ何も感じない方が危険でやんす。ただし、絶望する必要はないでやんす。問題を認識している人が増えれば、変化の可能性も生まれるでやんすから。」
やきう
「まあ、せいぜい選挙行って、SNSで騒いで、周りに啓蒙するくらいしかできへんけどな。地味やけど、それが民主主義の基本や。」
ずん
「わかったのだ!ボク、これからは社会問題にもっと関心を持つのだ!...ところではかせ、今日の晩ご飯何食べたらいいのだ?」