ずん
「26年越しの逮捕とか、遺族の人たち生きた心地しなかったのだ...」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。コールドケース専門捜査部隊の存在が、まさに冷蔵庫で凍ったカレーを温め直すような役割を果たしてるでやんす」
やきう
「はぁ?カレー?お前、不謹慎すぎやろ。人が死んでんねんで」
でぇじょうぶ博士
「失礼したでやんす。でも技術革新がこうした未解決事件の扉をこじ開けてるのは事実でやんす。DNA鑑定の進化とか、防犯カメラの普及とか」
ずん
「つまり昔の犯罪者は逃げ得だったけど、今は逃げ切れないってことなのだ?」
やきう
「逃げ得って...お前、犯罪者目線かよ。ワイは被害者家族の気持ち考えたら胸が張り裂けそうやわ」
でぇじょうぶ博士
「むむむ、やきうがまともなこと言ってるでやんす。時効撤廃も遺族の声が動かしたでやんすからね。まるで凍った大地を溶かす春の日差しのような...」
ずん
「でも26年って長すぎるのだ。その間犯人は普通に生活してたわけでしょ?」
やきう
「せや。そこがクソなんや。のうのうと生きとった可能性あるやろ。正義は勝つとか言うけど、遅すぎやで」
でぇじょうぶ博士
「確かに時間の経過は残酷でやんす。でも『次はうちだよ』という言葉に、他の遺族への希望が込められてるでやんす」
ずん
「希望ねぇ...でもボク思うんだけど、26年も待たされるって拷問じゃないのだ?」
やきう
「お前にしては鋭いこと言うやん。ワイもそう思うで。これ、システムとして機能してるんか疑問やわ」
でぇじょうぶ博士
「システムの限界は認めるでやんす。でも専門部隊が出来たことで、解決率は上がってるでやんす。まぁ、おいらみたいなモテない研究者と同じで、地道な努力が実を結ぶでやんす」
ずん
「いや、博士のモテなさと一緒にしないでほしいのだ。あれは努力の問題じゃないのだ」
やきう
「草。でもな、この事件でワイが気になるんは、容疑者が逮捕されるまで何してたかや。26年って四半世紀やで」
でぇじょうぶ博士
「報道では詳細は明かされてないでやんすが、おそらく別の人生を歩んでいたでやんす。それが遺族にとってどれほど辛いか...」
ずん
「じゃあさ、完全犯罪って今の時代あり得ないってことなのだ?」
やきう
「お前またそういう角度から聞くんか。でもまぁ、技術的には難しくなってるやろな」
でぇじょうぶ博士
「完全犯罪は理論上可能でやんすが、実行は限りなく困難でやんす。監視社会化とデジタル足跡の蓄積で、まるで砂浜に残る足跡のように証拠が残るでやんす」
ずん
「監視社会って怖いのだ。ボクがサボってるのもバレちゃうのだ?」
やきう
「お前のサボりなんて誰も興味ないわ。それより、この事件で他の未解決事件の遺族が希望持つって話やけど、実際どうなんやろな」
でぇじょうぶ博士
「統計的には、時効撤廃後の検挙率は微増でやんす。でも希望という感情は数字じゃ測れないでやんす」
ずん
「つまり気休め程度ってこと...?それって残酷じゃないのだ」
やきう
「お前、たまにいいこと言うやん。ワイもそう思うで。希望持たせて裏切ったら、それこそ二次被害やろ」
でぇじょうぶ博士
「むむむ、その指摘は鋭いでやんす。でも何もしないよりは、可能性にかけるのが人間でやんす。おいらも研究で何度も失敗してるでやんすが、諦めないでやんす」
やきう
「それな。でも真面目な話、26年前の事件が今解決するって、証拠保全とか大変やったやろな」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。DNA鑑定の精度向上が大きいでやんすね。26年前のサンプルでも現代技術なら解析可能でやんす」
ずん
「じゃあ今後もっと古い事件も解決できちゃうってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「理論上は可能でやんす。ただし証拠が残っていて、容疑者が生存している必要があるでやんす」
やきう
「容疑者が死んでたら意味ないやん。遺族は犯人の顔も見れんまま終わるんか...」
ずん
「それは辛すぎるのだ。でもさ、犯人が死んでても真実が分かればいいって遺族もいるんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「鋭い洞察でやんす、ずん。真相解明自体に価値があるでやんす。まるで歴史の謎を解くようなものでやんす」
やきう
「歴史とか言うけど、これ26年前やで。ワイが生まれる前や...いや、生まれてたわ。とにかく長すぎやろ」
ずん
「やきうって意外と若いのだ?でもニートだから年齢不詳なのだ」
やきう
「うるさいわ。お前に言われたくないわ。それより、この『次はうちだよ』って言葉、めちゃくちゃ重いよな」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。未解決事件の遺族コミュニティが存在するでやんす。彼らは互いに支え合ってるでやんす」
ずん
「遺族同士で支え合うって...想像しただけで泣けてくるのだ」
やきう
「お前、感情あったんか。でもワイも正直、この記事読んで胸が詰まったわ」
でぇじょうぶ博士
「人間の絆というのは、悲しみの中でこそ強固になるでやんす。おいらには縁のない話でやんすが...」
ずん
「博士には人間の絆どころか、人間との接点もないのだ」
やきう
「それはさすがに可哀想やろ...いや、自業自得か」
でぇじょうぶ博士
「むむむ、おいらの話はどうでもいいでやんす。この事件の重要性は、システムの改善を示したことでやんす」
ずん
「でもさ、専門部隊作っただけで解決するなら、もっと早く作ればよかったのだ」
やきう
「せやな。予算の問題とか、縦割り行政とか、そういうクソみたいな理由で遅れたんやろ」
でぇじょうぶ博士
「残念ながらその通りでやんす。社会システムの改善には時間がかかるでやんす。まるで化石になるような速度でやんす」
ずん
「じゃあ今後はもっと早く解決できるようになるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「期待したいでやんすが、現実は厳しいでやんす。人員不足、予算不足、技術的限界...課題は山積でやんす」
やきう
「結局、理想と現実のギャップがクソデカいってことやな。ワイの理想の人生とワイの現実みたいなもんや」
ずん
「やきうの理想って働かずに金持ちになることでしょ?それ夢物語なのだ」
やきう
「うるさいわ。でも真面目な話、この事件で一番驚いたんは、26年も諦めんかった捜査員がおったってことや」
でぇじょうぶ博士
「執念でやんすね。科学者の執念と似てるでやんす。おいらも研究に対する執念だけは負けないでやんす」
ずん
「博士の執念、方向性間違ってる気がするのだ...もっと人生楽しめばいいのだ」