ずん
「児玉誉士夫って、なんかヤバイ人だったのだ?戦後の黒幕ってマジなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「ヤバイなんてもんじゃないでやんす。政界、右翼界、暴力団を股にかけた、まさに裏社会のハブ空港みたいな存在でやんすよ。」
やきう
「ハブ空港って…ワイの知っとるハブ空港と全然ちゃうやんけ。まあ、闇のネットワークってことか。」
ずん
「でも、そんな人がなんで逮捕されたのだ?やっぱり悪いことしてたからなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「ロッキード事件でやんすね。アメリカの航空機メーカーが日本の政治家に賄賂を贈った疑惑で、田中角栄元首相まで逮捕される大スキャンダルになったでやんす。」
かっぱ
「田中角栄まで捕まったんか。それはえらいこっちゃで。」
やきう
「まあ、アメリカの犬になって金もろとったってことやろ。情けないわ。」
ずん
「でも博士、児玉誉士夫って戦争中に海軍の物資調達してたんでしょ?それってちゃんとした仕事なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「調達というか、ほぼ略奪でやんすよ。終戦時に大量の貴金属を持ち帰って、それを元手に政界工作を始めたでやんす。まさに火事場泥棒でやんすね。」
かっぱ
「火事場泥棒て…戦争のドサクサに紛れて金儲けしとったんか。えげつないな。」
やきう
「ワイも戦時中に生まれてたら、そういう商売したかったわ。うらやましいで。」
ずん
「やきうはホンマにクズなのだ…でも、そのお金で新党作ったりしてたんでしょ?それってある意味すごくないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「すごいというか、恐ろしいでやんす。金と暴力で政治を動かすなんて、民主主義の敵でやんすよ。」
かっぱ
「まあでも、戦後の混乱期やったからな。そういうやつが幅利かせとったんやろな。」
やきう
「今でも似たようなもんやろ。政治なんて金と権力のゲームや。綺麗事言うてもしゃあない。」
ずん
「むむむ…じゃあ、児玉誉士夫って右翼団体も作ってたんでしょ?それって何がしたかったのだ?」
でぇじょうぶ博士
「全日本愛国者団体会議、通称「全愛会議」でやんすね。400団体以上が参加する巨大組織になったでやんす。さらに直系の武闘派組織「青思会」まで作って、左翼学生を襲撃させてたでやんす。」
かっぱ
「襲撃て…それただの暴力やん。愛国とか関係ないやろ。」
やきう
「まあ、右翼も左翼も結局は暴力装置やからな。どっちもどっちや。」
ずん
「でも、なんで暴力団ともつながってたのだ?右翼と暴力団って別物じゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「戦後の右翼と暴力団は密接に繋がってたでやんす。児玉の部下だった岡村吾一が「北星会」という暴力団の会長になって、さらに「関東会」という組織まで作ったでやんす。」
かっぱ
「要するに、政治家と右翼と暴力団が全部グルやったってことか。闇深すぎやろ。」
やきう
「それが戦後日本の裏側や。表の顔と裏の顔があるんやで。」
ずん
「むぅ…じゃあ、ロッキード事件で全部バレちゃったってこと?児玉誉士夫の悪事が?」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。水面下で暗躍してた黒幕が、いきなり公衆の面前に引きずり出されたでやんすね。連日新聞に名前が載って、大騒ぎになったでやんす。」
かっぱ
「まあ、それだけデカい事件やったってことやな。首相が逮捕されるなんて前代未聞やし。」
やきう
「でも結局、児玉誉士夫は逮捕されへんかったんやろ?病気を理由に逃げ切ったって聞いたで。」
ずん
「えぇ!?逮捕されなかったのだ!?それってズルくないのだ!?」
でぇじょうぶ博士
「脳梗塞で倒れて、裁判に出廷できなかったでやんす。まあ、タイミングが良すぎて疑われたでやんすけどね。」
かっぱ
「都合よく病気になるとか、どんだけ運がええねん。」
やきう
「運やなくて、計算やろ。最後まで逃げ切る算段やったんや。」
ずん
「むむむ…じゃあ、結局児玉誉士夫は勝ち逃げしたってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まあ、法的にはそうでやんすね。でも、名声は地に落ちて、影響力も失ったでやんす。ある意味、社会的には死んだようなもんでやんすよ。」
かっぱ
「社会的に死んでも、金はしこたま持っとったんやろ?ならええやんけ。」
やきう
「ほんまそれ。ワイも社会的に死んでるけど、金さえあれば問題ないわ。」
ずん
「やきうは社会的に死ぬ前に物理的に引きこもってるだけなのだ…でも、こんな事件が起きても、また似たようなことって起きるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「歴史は繰り返すでやんすからね。権力と金が絡めば、必ず裏で暗躍する人間が出てくるでやんす。ロッキード事件の教訓が生かされてるかは疑問でやんすよ。」
かっぱ
「まあ、人間の欲望は無限やからな。どんだけ規制しても抜け道探すやろ。」
やきう
「そもそも政治なんて汚いもんやから、綺麗にしようとするのが無理なんや。諦めが肝心やで。」
ずん
「諦めたらそこで試合終了なのだ!でも…ボクはもう政治に期待するのやめるのだ!どうせ裏で誰かが操ってるんでしょ!ならボクも黒幕になって楽して稼ぐのだ!」