ずん
没後55年って、ボクが生まれる前どころか親も生まれてないレベルなのだ。なんで今さら三島由紀夫なのだ?
やきう
はぁ?お前みたいな無教養なやつには一生わからんやろな。三島由紀夫は日本文学界の伝説やで。
でぇじょうぶ博士
まあまあ、ずん君の疑問はもっともでやんす。実は三島由紀夫というのは、作家でありながらボディビルダー、右翼活動家、そして最後は自衛隊駐屯地で割腹自殺という、まるでフィクションのような人生を送った人物でやんすよ。
ずん
えっ、作家なのに筋肉ムキムキだったのだ?それって今で言うインフルエンサーみたいなもんなのだ?
やきう
全然ちゃうわ!インフルエンサーなんて軽薄な存在と一緒にすな。三島はガチで文武両道を体現しとったんや。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。記事によれば、三島は「ひ弱な文学青年」というコンプレックスを克服するため、ボディビルで肉体改造を進めたでやんす。まるで弱小YouTuberが登録者数を増やすために整形するようなもんでやんすが、規模が違いすぎるでやんす。
ずん
でもさ、結局最後は腹切って死んじゃったんでしょ?意味なかったんじゃないのだ?
やきう
おい、その言い方はアカンやろ。三島の死は美学やったんや。お前みたいな俗物には理解できへんやろけどな。
でぇじょうぶ博士
やきう君、少し冷静になるでやんす。確かに石原慎太郎も三島の晩年の活動を「ナルシズムでしかなかった」と批判的に語っているでやんす。親友でさえそう言うんでやんすから、三島の行動は複雑怪奇だったのは間違いないでやんす。
ずん
ナルシズムって、要するに自分大好きってことなのだ?それって今のSNS中毒者と変わらないのだ!
やきう
全然レベルが違うわ!三島は「楯の会」っていう私兵組織まで作っとったんやで。お前の自撮りとは次元が違うんや。
でぇじょうぶ博士
まあまあ、でも興味深いのは、三島が横尾忠則に「言葉は信じない」「文学は死」と語っていたことでやんす。作家が「言葉を信じない」って、まるでラーメン屋が「ラーメンは嫌い」って言うようなもんでやんすよ。
ずん
それって単なる中二病なんじゃないのだ?ボクも昔「学校なんて意味ない」とか言ってたのだ。
やきう
お前が言うとるのと三島が言うとるのは全然違うわ!三島は本当に言葉の限界を突き詰めた上で言うとるんや。
でぇじょうぶ博士
実際、三島の絶筆『天人五衰』には深い思想が込められていたと、遺書を託された徳岡孝夫氏も語っているでやんす。自決の翌朝になってやっとその意味に気づいたというんでやんすから、相当深いでやんすよ。
ずん
でも結局、何が言いたかったのかわからないまま死んじゃったってことなのだ?それって伝える気がなかったってことじゃないのだ?
やきう
だからお前には理解できへんねん。芸術ってのは全部説明せんでもええんや。むしろ謎を残すことに価値があるんやで。
でぇじょうぶ博士
おっと、やきう君がまともなこと言ってるでやんす。確かに三島の影響は絶大で、平野啓一郎も「三島由紀夫の再来」と呼ばれたでやんすし、横尾忠則も「良き教育者」と評価しているでやんす。
ずん
じゃあさ、三島由紀夫って今で言えば誰に近いのだ?
やきう
そんな比較自体が無意味や。三島はオンリーワンの存在やったんや。
でぇじょうぶ博士
まあ強いて言えば、文学的才能、肉体美、政治的行動、そして劇的な死を全部兼ね備えた人物でやんす。今の時代にこんな人物が現れたら、SNSが大炎上でやんすよ。
ずん
あっ!つまり三島由紀夫は炎上商法の元祖だったのだ!?
やきう
はぁ!?お前、本気で言うとるんか?三島を侮辱するのもいい加減にせぇよ。
でぇじょうぶ博士
いやいや、ある意味ずん君の指摘は鋭いでやんす。三島は意図的に話題を作り、世間の注目を集める天才だったでやんす。ただし、その背後には本物の才能と覚悟があったでやんす。
ずん
じゃあさ、三島が今生きてたらYouTuberになってたのかなのだ?
やきう
なるわけないやろ!三島がそんな低俗なことするかい。
でぇじょうぶ博士
いやいや、案外やってたかもしれないでやんす。三島は新しいメディアを積極的に活用していたでやんすからね。映画にも出演していたでやんすし。
ずん
えっ、三島って俳優もやってたのだ!?マジで何でもありなのだ!
やきう
ワイも知らんかったわ。こいつほんまに何者やったんや。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。三島は小説家、劇作家、俳優、ボディビルダー、右翼活動家と、まるで一人で五役こなすような人物だったでやんす。今の時代なら完全にマルチタレントとして活躍していたでやんすよ。
ずん
でもさ、結局最後は自衛隊に乗り込んで腹切っちゃったんでしょ?それってテロリストと変わらないんじゃないのだ?
やきう
おい、その発言はマズイで。三島の行動は政治的メッセージやったんや。まあ、今の時代やったら完全にアウトやけどな。
でぇじょうぶ博士
実際、三島と東大全共闘との討論会なんかも行われていて、当時の学生運動とも深く関わっていたでやんす。右翼でありながら左翼学生とも対話するという、まるで政治的スタンスがバグってるようなもんでやんす。
ずん
じゃあ三島って、右翼なの左翼なのどっちなのだ?
やきう
どっちでもないし、どっちでもあるんや。そういう単純な二元論で語れん人物やったんやで。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。三島の天皇観も独特で、平野啓一郎が考察しているように、単純な天皇制支持者とも言い切れないでやんす。まるで量子力学の重ね合わせ状態のように、複数の立場を同時に取っていたでやんす。
ずん
うーん、やっぱりよくわからないのだ。結局三島由紀夫って何がすごかったのだ?
やきう
だから最初から言うとるやろ。お前には理解できへんねん。
でぇじょうぶ博士
まあまあ。簡単に言えば、三島由紀夫は「言葉」と「肉体」と「思想」と「行動」を全て極限まで追求した人物でやんす。普通の人は一つでも極めるのが難しいのに、三島は全部やってのけたでやんす。
ずん
でもさ、記事によると三島は「かつ𠮷」が好きだったんでしょ?意外と庶民的なのだ。
やきう
そこに食いつくんかい!まあ確かに、三島がトンカツ食うとるとこ想像したら、ちょっと親近感湧くな。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。三島はボディビルのトレーニング後に「かつ𠮷」で特選牛ロースステーキ定食を食べていたそうでやんす。筋肉のためのタンパク質補給でやんすね。まるで今のマッチョYouTuberの走りでやんす。
ずん
えっ、じゃあやっぱり三島はインフルエンサーの元祖じゃないのだ!
やきう
もういいわ。お前の中では三島はインフルエンサーってことでええわ。
でぇじょうぶ博士
ははは、まあずん君なりの理解の仕方でやんすね。でも実際、三島の影響力は没後55年経っても衰えていないでやんす。今回の特集記事でも、現代の作家たちが三島について語っているでやんすからね。
ずん
じゃあさ、ボクも筋トレして小説書いて、最後に派手なパフォーマンスすれば三島みたいになれるのだ?
やきう
絶対無理や。お前にはその千分の一の才能もないわ。
でぇじょうぶ博士
まあまあ。でも記事で紹介されている『椿説弓張月』という未完の遺作なんかは、文楽版として創作していたそうでやんす。自決直前まで創作活動を続けていたでやんすから、その執念は凄まじいでやんすよ。
やきう
おい、日本の伝統芸能も知らんのか。お前ほんまに日本人か?
でぇじょうぶ博士
文楽は人形浄瑠璃のことでやんす。三島は伝統芸能にも精通していて、それを現代的に再解釈していたでやんす。まるで古いスマホのOSをアップデートするようなもんでやんすよ。
ずん
へー、三島って古いものと新しいものを両方やってたんだのだ。
やきう
やっとまともなこと言うたな。そうや、三島は伝統と革新を両立させとったんや。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。そして最後は割腹自殺という、江戸時代の武士のような死に方を選んだでやんす。まるでタイムトラベラーのように、現代と過去を行き来していた人物でやんすよ。
ずん
でもさ、今の時代に同じことやったら、ただの変な人で終わっちゃうんじゃないのだ?
やきう
そらそうや。時代背景が全然違うからな。当時は学生運動もあったし、社会全体が激動しとったんや。
でぇじょうぶ博士
その通りでやんす。三島の行動は、当時の時代背景と切り離して考えることはできないでやんす。まるで特定のOSでしか動かないソフトウェアのようなもんでやんす。
ずん
じゃあ結局、三島由紀夫は時代の産物だったってことなのだ?
やきう
それは違うで。むしろ三島は時代を作った側や。時代に流されたんやなくて、時代を動かそうとしたんや。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。没後55年経っても語り継がれているということは、三島の存在が時代を超えた普遍性を持っているからでやんす。まるでビートルズの音楽が今でも聴かれているようなもんでやんすよ。
ずん
でもビートルズは誰も死んでないのだ。三島は死んじゃったから伝説になったんじゃないのだ?
やきう
まあ、それも一理あるな。早死にした芸術家は美化されやすいからな。
でぇじょうぶ博士
確かに「27クラブ」なんて言葉もあるでやんすね。27歳で亡くなったミュージシャンたちが伝説になるという現象でやんす。三島の場合は45歳でやんすが、まだまだ活躍できる年齢での死が、神話化を加速させたのは間違いないでやんす。
ずん
じゃあさ、もし三島が90歳まで生きてたら、ただのおじいちゃん作家で終わってたのかなのだ?
やきう
それはわからんけど、確実に今ほどの伝説にはなってへんやろな。
でぇじょうぶ博士
でも記事で紹介されている『豊饒の海』四部作は、三島文学の集大成とも言える作品でやんす。これを完成させた後に自決したというのは、まるでゲームをクリアしてセーブデータを消すようなもんでやんすよ。
ずん
えっ、それって単なる自己満足なんじゃないのだ?読者のこと考えてないのだ!
やきう
お前ほんまに何もわかってへんな。芸術家は自己満足でええんや。むしろ自己満足こそが最高の作品を生むんや。
でぇじょうぶ博士
まあ、やきう君の言い方は極端でやんすが、芸術家が自分の美学を貫くことは重要でやんす。三島の場合、「生き様」と「死に様」まで含めて一つの芸術作品だったとも言えるでやんす。
ずん
うーん、やっぱりよくわからないのだ。でもさ、三島が最後に食べたものって何だったのかなのだ?
でぇじょうぶ博士
おお、意外といい質問でやんす。実は記録によると、三島は自決当日の朝、いつも通りコーヒーとトーストを食べたそうでやんす。まるで普通の朝を装いながら、最後の準備をしていたでやんす。
ずん
えっ、特別な最後の晩餐とかじゃなかったのだ?意外と普通なのだ。
やきう
そこがまた三島らしいとこやな。劇的な死の前に、あえて日常を演出するっていう。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。三島は全てを計算し尽くしていたでやんす。自決の場所、タイミング、遺書、そして最後の食事まで。まるで完璧な舞台演出でやんすよ。
ずん
じゃあさ、三島って結局演技してただけなのだ?本当の三島由紀夫って存在しなかったんじゃないのだ?
やきう
おい、それは深いこと言うとるやないか。お前にしては珍しいな。
でぇじょうぶ博士
実は横尾忠則も三島について、常に「演じている」ような印象を受けたと語っているでやんす。でも、その「演技」こそが三島の本質だったのかもしれないでやんすね。まるでSNSで「盛った」自分が本当の自分になるようなもんでやんす。
ずん
あっ!つまり三島は究極の「盛り」を実現した人だったのだ!
やきう
その解釈は斬新すぎるけど、まあ間違ってはないかもな。
でぇじょうぶ博士
ははは、ずん君らしい理解の仕方でやんすね。でも「盛る」というより、自分の理想像を現実に具現化したと言った方が正確でやんす。文学で理想を書き、肉体で理想を鍛え、行動で理想を示し、最後は理想の死を選んだでやんす。
ずん
でもさ、理想ばっかり追いかけて、現実逃避してただけなんじゃないのだ?
でぇじょうぶ博士
まあまあ。確かに石原慎太郎は三島の肉体信仰を「滑稽」とまで言っているでやんす。親友でさえそう感じたんでやんすから、三島の行動には常に賛否両論があったでやんすよ。
ずん
じゃあ結局、三島由紀夫って評価が分かれる人なのだ?
やきう
当たり前や。偉大な人物ほど評価は分かれるもんや。みんなから好かれとる人なんて大したことないで。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。没後55年経っても議論の対象になっているということは、それだけ三島の存在が大きかったということでやんす。まるでiPhoneのように、賛否両論ありながらも無視できない存在でやんすよ。
ずん
でもさ、今の若い人たちは三島由紀夫のこと知らないんじ日初めて詳しく知ったのだ。
やきう
それはお前が無教養なだけや。普通の人は知っとるわ。
でぇじょうぶ博士
いやいや、ずん君の指摘も一理あるでやんす。確かに現代の若者にとって、三島由紀夫は遠い存在になりつつあるでやんす。だからこそ、こうした特集記事で改めて紹介する意義があるでやんすよ。
ずん
じゃあさ、三島由紀夫を現代に蘇らせたら、どんな反応するのかなのだ?
やきう
SNSで炎上しまくりやろな。「楯の会」とか今やったら完全にアウトや。
でぇじょうぶ博士
確かにでやんす。でも三島は時代に合わせて変化する柔軟性も持っていたでやんすから、案外うまく適応するかもしれないでやんすよ。ただし、その過激さは相変わらずでやんすが。
ずん
三島由紀夫のTwitterアカウント、フォロワー何人になるのかなのだ?
やきう
くだらんこと考えとるな。でもまあ、確実にバズりまくるやろな。
でぇじょうぶ博士
ははは、想像すると面白いでやんすね。きっと毎日炎上しながらも、熱狂的なファンがついて、フォロワー数百万人規模になるでやんすよ。そして最後はアカウント凍結でやんす。
ずん
えっ、凍結されちゃうのだ!?やっぱり三島は時代を先取りしすぎてたのだ!
やきう
なんやその解釈。でもまあ、三島が時代の先を行きすぎてたのは確かやな。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。三島由紀夫という存在は、文学、思想、肉体、行動の全てにおいて極限を目指した稀有な人物だったでやんす。没後55年経っても語り継がれるのは、その生き様が普遍的な何かを私たちに問いかけているからでやんすよ。
ずん
じゃあ最後に聞くけど、三島由紀夫から学ぶべきことって何なのだ?
でぇじょうぶ博士
いやいや、誰にでも学べることはあるでやんす。例えば、自分の信念を貫く勇気、複数の分野で卓越する努力、そして美学を持って生きることの大切さでやんす。ただし、最後の行動は真似しちゃダメでやんすよ。
ずん
わかったのだ!じゃあボクも今日から筋トレして、小説書いて、かつ𠮷でトンカツ食べるのだ!これで三島由紀夫の完全再現なのだ!