ずん
「怪獣と少女って、また微妙なラインを攻めてきたのだ。これ、オタク向けなのか子供向けなのかよくわからんのだ。」
でぇじょうぶ博士
「ふむふむ、西暦2070年の《シティ》と《ゾーン》の二極化社会でやんすね。まるで現代の格差社会を怪獣でラッピングしたようなもんでやんす。」
やきう
「どうせまた『共に生きる道を模索』とか言って、最後は手を繋いでハッピーエンドやろ。ワイ、そういうの100回見たわ。」
でぇじょうぶ博士
「いやいや、注目すべきは舞台が大阪府堺市という点でやんす!ウルトラマンの故郷・円谷が堺市を選んだのには深い意味があるはずでやんす。」
ずん
「堺市って...刃物と古墳しかないイメージなのだ。怪獣が古墳から出てくるのかのだ?」
やきう
「古墳型怪獣とか、地味すぎて草。『仁徳天皇陵怪獣ハニワン』とか出てきそうやな。」
でぇじょうぶ博士
「むむむ、それは違うでやんす。堺市は歴史的に自由都市として栄えた場所でやんす。《シティ》と《ゾーン》の対立構造に、自治と共生のテーマを重ねているのかもしれないでやんすよ。」
ずん
「はかせ、難しい話はいいのだ。で、このアイダラ族の少女ココって、要するに怪獣使いなのだ?ポケモントレーナーみたいなもんなのだ?」
やきう
「ワイ的には、『身体や脳、空間や時間の制約から解放された社会』ってのが気になるわ。これ完全にメタバース社会やん。リアルで動く必要ないやつやん。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす!《シティ》の人々は肉体的制約から解放されているのに対し、《ゾーン》のアイダラ族は怪獣と共生する原始的な生活をしているでやんす。これは技術文明と自然の対比でやんすね。」
ずん
「つまり、引きこもりのマルくんが、野生児のココちゃんに『外に出ろ』って説教される話なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まあまあ。注目すべきは、この作品が短編アニメ、VRアニメ、MRゲームと多角的に展開してきた点でやんす。トランスメディア展開というやつでやんすね。」
やきう
「要するに、一つの作品で稼ぎきれへんから、あちこちで小銭稼ぎするってことやろ。ソシャゲも出すんちゃうか。」
でぇじょうぶ博士
「そこまで言うとひねくれすぎでやんす。ただ、円谷プロと東映アニメという二大巨頭がタッグを組んだのは注目に値するでやんす。ウルトラマンのDNAとアニメの最高峰が融合するわけでやんすから。」
ずん
「でも、《スカイフォールの災厄》で宇宙からバクテリアが飛来って、設定が壮大すぎて逆に安っぽく感じるのだ。」
やきう
「わかるわ。『超新星爆発』とか『未知のバクテリア』とか、もうSFの定番ワード詰め合わせセットやん。創造性の欠片もないわ。」
でぇじょうぶ博士
「む、辛辣でやんすね。しかし、そこが逆に円谷プロらしいとも言えるでやんす。奇をてらわず、王道のSF設定でストレートに勝負するのが円谷流でやんす。」
ずん
「はかせ、それってつまり『進化してない』ってことじゃないのだ?時代は変わってるのに、やってることは昔のままなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「それは一理あるでやんす。ただ、『怪獣と少女』というテーマ自体は新しい試みでやんす。従来の怪獣作品は『人類VS怪獣』が基本でやんしたから。」
やきう
「いや、ゴジラでも『怪獣と人間の共生』みたいなテーマは散々やっとるやろ。モスラとか完全にそっち側やん。」
やきう
「うるさいわ。ワイは教養として知っとるだけや。おまえみたいな無知とは違うんや。」
でぇじょうぶ博士
「まあまあ、落ち着くでやんす。確かに共生テーマは目新しくないかもしれないでやんすが、《シティ》と《ゾーン》という明確な二項対立は面白い設定でやんす。現代の分断社会へのメタファーとも取れるでやんす。」
ずん
「分断社会って、要するに金持ちと貧乏人ってことなのだ?《シティ》に住んでる奴らが勝ち組で、《ゾーン》は負け組なのだ?」
やきう
「それな。結局、この手の作品って『両方大事だよね』みたいな綺麗事で終わるんやろ。でも現実は《シティ》側が一方的に搾取しとるだけやん。」
でぇじょうぶ博士
「おや、やきうくんが社会派な発言をするでやんすね。珍しいでやんす。しかし、そういう現実的な格差構造をファンタジーに落とし込むのがエンタメの役割でやんすよ。」
ずん
「でもさ、マルくんって《シティ》のボンボンなのに、なんで《ゾーン》のココちゃんと仲良くなれるのだ?普通、価値観が違いすぎて無理なのだ。」
やきう
「それが主人公補正ってやつや。現実なら『きっしょ、怪獣の匂いするわ』言うて即ブロックやで。」
でぇじょうぶ博士
「やきうくん、それは言い過ぎでやんす...。ただ、確かにその『出会い』の説得力がどう描かれるかは重要でやんすね。安易なご都合主義だと、せっかくの設定が台無しでやんす。」
ずん
「あと、このVRアニメとかMRゲームって、結局誰が見てるのだ?オタクしか興味ないのだ?」
やきう
「ワイもそれ思ったわ。トランスメディア展開とか言うけど、結局はニッチな層しか追わへんねん。一般人は普通にアニメ見るだけやで。」
でぇじょうぶ博士
「むむむ、手厳しいでやんすね。しかし、円谷プロとしては新しい表現形態を模索しているのでやんす。VRやMRは怪獣の迫力を体感する上で相性が良いでやんすからね。」
ずん
「でも、VRゴーグル持ってる人なんて少数派なのだ。結局、普通のアニメが一番見られるのだ。」
やきう
「それな。メタバース推しとか、もう完全に時代遅れやん。Web3とか言うてた連中、今どこ行ったんや。」
でぇじょうぶ博士
「確かに、メタバース界隈は一時期の盛り上がりから冷めてきてるでやんすね...。ただ、《シティ》の設定自体がメタバース的な世界観でやんすから、作品世界とリンクしてるとも言えるでやんす。」
ずん
「つまり、このアニメ自体がメタバースの宣伝ってこと なのだ?」
やきう
「それやったら完全にステマやん。消費者庁に通報したろか。」
でぇじょうぶ博士
「いやいや、そこまで邪推するのは良くないでやんす!純粋に作品として楽しめばいいでやんすよ。」
ずん
「でも、2070年の未来って設定、微妙に中途半端なのだ。もっと遠い未来にすればいいのに、なんで2070年なのだ?」
やきう
「そら、リアリティ出すためやろ。あまりにも遠い未来やと想像つかへんからな。でも45年後って、ワイら生きとるかもしれん微妙な距離感やな。」
でぇじょうぶ博士
「その微妙な距離感が狙いでやんすよ。『あり得る未来』として描くことで、現代への警鐘も込められているでやんす。技術依存社会への警告とも取れるでやんすね。」
ずん
「でも、45年後に怪獣が現れるとか、非現実的すぎるのだ。それなら最初からファンタジーにすればいいのだ。」
やきう
「おまえ、円谷プロに喧嘩売っとんか。ウルトラマンの存在自体が非現実的やろが。」
でぇじょうぶ博士
「まあまあ。SFとファンタジーの境界線は曖昧でやんすからね。大事なのは、その世界観にどれだけ説得力を持たせられるかでやんす。」
ずん
「でもさ、キャストの山根綺さんと高橋花林さん、二人とも『是非見てください!』みたいなコメントしかしてないのだ。もっと具体的な話が聞きたいのだ。」
やきう
「そら公式発表やからな。『このアニメクソつまらんです』とか言うわけないやろ。」
でぇじょうぶ博士
「まだ製作段階でやんすから、詳細は明かせないんでやんしょうね。ただ、高橋さんが『人間の生について考えさせられた』と言ってるのは興味深いでやんす。単純な勧善懲悪ではなさそうでやんすね。」
ずん
「生について考えるって、重いテーマなのだ。子供向けじゃないってことなのだ?」
やきう
「もう完全に大きなお友達向けやろこれ。深夜アニメ枠確定やん。」
でぇじょうぶ博士
「むむむ、そうとも限らないでやんす。円谷プロは子供向けとオタク向けの両立を目指している可能性もあるでやんす。ウルトラマンがそうでやんしたからね。」
ずん
「でも最近のウルトラマン、子供より大人の方が熱狂してる気がするのだ。特撮オタクが幅を利かせてるのだ。」
やきう
「それな。結局、金出すのはオタクやからな。子供向けとか建前で、本音は大人から金巻き上げたいだけや。」
でぇじょうぶ博士
「またそういう斜に構えた見方をするでやんす...。でも確かに、アニメ業界全体が大人をターゲットにシフトしてるのは事実でやんすね。子供の数自体が減ってるでやんすし。」
ずん
「少子化の影響がこんなところにも出てるのだ。悲しいのだ。」
やきう
「悲しむ前に、おまえが結婚して子供作ればええやん。」
でぇじょうぶ博士
「まあまあ。話を戻すでやんすが、この作品の成否は《シティ》と《ゾーン》の対比をどう描くかにかかってるでやんす。単純な二項対立ではなく、両者の複雑な関係性を描けるかどうかでやんすね。」
ずん
「でも結局、『お互いを理解し合おう』みたいな結論になるんでしょ?予定調和なのだ。」
やきう
「それな。どうせ最後は怪獣と人間が手を取り合ってハッピーエンドや。ワイ、もう筋書き全部読めたわ。」
でぇじょうぶ博士
「予想を裏切る展開があるかもしれないでやんすよ?例えば、マルが《シティ》を裏切って《ゾーン》側につくとか、ココが怪獣に裏切られるとか。」
ずん
「それ、ただの逆張りなのだ。予想を裏切ればいいってもんじゃないのだ。」
やきう
「おまえ、たまにいいこと言うやん。びっくりしたわ。」
でぇじょうぶ博士
「とにかく、この作品がどう展開するか楽しみでやんす。円谷プロと東映アニメのタッグがどんな化学反応を起こすか、注目でやんすよ。」
ずん
「ボク的には、堺市の観光地がアニメに出てくるかどうかが一番気になるのだ。聖地巡礼で古墳巡りとか、地味すぎて逆に面白そうなのだ。」
ずん
「でもさ、もし本当にヒットしたら、堺市が第二の聖地になるかもしれないのだ。鷲宮神社みたいに、突然オタクが押し寄せるのだ。」
やきう
「堺市民、迷惑やろな。静かな街にオタクの大群が押し寄せるとか、地獄絵図やん。」
でぇじょうぶ博士
「それも地域活性化の一つでやんす。ただ、オタク観光客のマナーの悪さは問題でやんすけどね...。」
ずん
「ボクは行儀いいから大丈夫なのだ。ゴミもちゃんと持ち帰るのだ。」
ずん
「......ボク、このアニメ見て、外に出る勇気をもらうことにするのだ!マルくんみたいに、新しい世界に飛び込むのだ!」