ずん
「はかせー、リニアで井戸が枯れたって、もうこの国終わりなのだ!文明の崩壊なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「おいおい、ずん。いきなり文明崩壊とか言い出すでやんすか。まあ、確かに何百年も枯れなかった井戸が干上がったのは、由々しき事態でやんすけどね。」
やきう
「ワイ思うんやけど、60メートルも水位下がるって、地下でどんだけ穴開けたんや。これもうモグラの親玉やろ。」
でぇじょうぶ博士
「まさにその通りでやんす。リニアの日吉トンネル工事で地下水が流出して、観測井で水位低下を確認したのが2月20日。それでも掘削を続けて、5月20日まで約100メートルも進んだでやんすからね。」
ずん
「えっ、水位下がってるの分かってて掘り続けたのだ?それってヤバすぎなのだ!」
やきう
「切り羽が崩落するから止められへんかったとか言うとるけど、それって要するに『止まったら死ぬマグロ』状態やん。」
でぇじょうぶ博士
「うまい例えでやんすね。で、JR東海の対応がまた酷いでやんす。『詳しい原因調査には多大な費用と時間がかかるから、代替水源の提供で済ませたい』って言ってるでやんす。」
ずん
「それって治療より葬式代渡す医者みたいなものなのだ!」
やきう
「しかも地盤沈下で累計10センチ以上下がって、今後さらに10~20センチ下がる恐れがあるとか。これ家傾くやつやん。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。岐阜大学の神谷教授も『地下水位の回復には非常に長い時間がかかる』『JR東海の対応は後手後手』と批判してるでやんす。つまり、元に戻すのはほぼ不可能ってことでやんすよ。」
ずん
「じゃあ住民の『元の状態に戻してほしい』って願いは叶わないってことなのだ?」
やきう
「そらそうよ。穴開けて水抜いたもん元に戻らへんわ。これ風呂の栓抜いて『やっぱ戻して』言うてるようなもんやで。」
でぇじょうぶ博士
「まあ、風呂ならお湯足せばいいでやんすけど、地下水脈は一度壊したら復元不可能でやんすからね。しかもJR東海は深井戸設置で『補償すればいい』的な態度でやんす。これじゃ住民が納得するわけないでやんす。」
ずん
「でもさ、リニアって必要なのだ?こんなリスク冒してまで作る意味あるのだ?」
やきう
「ワイもそう思うわ。東京-名古屋間を40分短縮するために、何百年も続いた井戸を枯らすって、コスパ悪すぎやろ。」
でぇじょうぶ博士
「技術的には興味深いプロジェクトでやんすけど、環境影響をここまで軽視するのは問題でやんすね。おいらの計算...じゃなくて、常識的に考えても、水位低下の兆候があった時点で即座に工事を止めるべきだったでやんす。」
ずん
「つまり、これからもこういう問題が起きるってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「可能性は高いでやんす。トンネル掘削は必ず地下水脈に影響するでやんすから。特に日本は地形が複雑で、断層も多い。枝分かれした断層を把握できなかったのも今回の原因の一つでやんすよ。」
やきう
「結局、技術力より覚悟の問題やな。『何かあったら止める』って決断できるかどうかや。」
ずん
「でもさ、住民からしたら『リニアなんて知らんがな』って感じなのだ。何百年も使ってた井戸返せって話なのだ。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。代替水源を提供されても、それは本質的な解決じゃないでやんす。何世代も使ってきた井戸には、水を汲むこと以上の文化的・歴史的価値があるでやんすからね。」
やきう
「つまり、JR東海は『金で解決できる』と思っとるけど、実際は『プライスレス』なもん壊してもうたってことか。」
ずん
「こんなの許されるわけないのだ!でもボク、実はリニア乗ってみたかったのだ...」