ずん
「なんか選挙で変なことが起きてるのだ!デマで票を稼ぐとか、もはやゲームのチートみたいなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「まさにその通りでやんす。これは『選挙ハック』と呼ばれる現象でやんすね。宮城県知事選では、参政党が支援する候補が現職に僅差まで迫り、仙台市では逆転したでやんす。」
やきう
「は?ハックって、ワイのパソコンがウイルスに感染するやつちゃうんか?」
でぇじょうぶ博士
「違うでやんす。選挙ハックとは、SNSや動画を駆使してデマや陰謀論を拡散し、有権者の判断を歪める手法でやんす。まるでコンピューターウイルスが民主主義に感染したようなもんでやんすね。」
ずん
「えー、でもデマなんてすぐバレるんじゃないのだ?」
やきう
「甘いで。スマホしか見ん層には、新聞もテレビも関係ないんや。流れてくる情報が全てやからな。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。特に20代から50代のスマホネイティブ層は、動画とSNSから情報を得るでやんす。参政党はそこに『移民が押し寄せる』『メガソーラー利権』といったセンセーショナルなデマを流し込むでやんす。」
ずん
「なんか怖いのだ...。でも、なんで若い人たちはそんなの信じちゃうのだ?」
でぇじょうぶ博士
「一概に若者を責めるのは間違いでやんす。実はFNNの出口調査を見ると、10代は意外と冷静でやんす。高校で社会科を習ったばかりで、家庭でも情報を得ている。むしろ20代から40代が狙われやすいでやんすね。」
やきう
「つまり、学校の勉強って意味あったんか...。ワイ、もっと真面目にやっときゃよかったわ。」
ずん
「やきうが真面目に勉強してたら、それこそ世界の終わりなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「コホン。話を戻すでやんす。今回の選挙で注目すべきは、河北新報という地元新聞の対応でやんす。選挙期間中も積極的にファクトチェック記事を掲載し、選挙速報を無料公開したでやんす。」
やきう
「新聞なんて誰も読まんやろ。時代遅れやで。」
でぇじょうぶ博士
「それが大きな間違いでやんす。現場に足を運び、取材し、校正・校閲を経た情報は、SNSの怪文書とは信頼性が段違いでやんす。オールドメディアの意地を見せたと言えるでやんすね。」
ずん
「でも博士、結局現職が勝ったんでしょ?じゃあ問題ないんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それが大きな落とし穴でやんす。本来なら政策論争で選ばれるべきなのに、『マトモな候補 VS デマをばら撒く候補』という究極の二択に追い込まれてしまったでやんす。民主主義の機能が損なわれているでやんすよ。」
やきう
「なるほどな。まるで『クソ VS 超クソ』の選択を迫られてるようなもんか。」
ずん
「やきう、言い方が汚すぎるのだ!でも、なんとなくわかるのだ...。」
でぇじょうぶ博士
「兵庫県知事選でも似たようなことが起きたでやんす。パワハラで辞職した斎藤元彦氏が、N国と『2馬力選挙』をして復活したでやんす。N国が悪口担当、斎藤氏がかわいそうな人役を演じたでやんすね。」
やきう
「それ、完全に茶番やんけ。でもそれで当選するんやから、有権者もアホやな。」
ずん
「やきうは有権者をバカにしすぎなのだ!...でも、なんでそんな手法が通用しちゃうのだ?」
でぇじょうぶ博士
「SNSと動画の時代だからでやんす。ワンフレーズで届く言葉、派手なパフォーマンス、拡散しやすいメディア。これらを駆使すれば、複雑な政策論争より、単純な『敵 VS 味方』の構図の方が刺さるでやんす。」
やきう
「つまり、政治がエンタメ化しとるわけやな。ワイ、そういうの嫌いやないで。」
でぇじょうぶ博士
「しかも、参政党の神谷宗幣氏は『今回うまくいけば他の県でもやる』と明言しているでやんす。つまり、あなたの街にも選挙ハックがやってくる可能性があるでやんす。」
やきう
「お前の街、人口3人くらいしかおらんやろ。狙われへんわ。」
でぇじょうぶ博士
「参政党は人口の多い都市部、特に若年〜中年層をターゲットにするでやんす。LINEのオープンチャットでサポーターを動員し、組織的に動くでやんすよ。」
ずん
「じゃあ、ボクたちはどうすればいいのだ?何か対策はないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「記事では3つの対抗策が提言されているでやんす。まず、社会科科目の知識を大切にすること。次に、政治をタブーにせず話せる空気をつくること。そして、オールドメディアがしっかり報道することでやんす。」
やきう
「社会科の知識って、具体的にどういうことや?」
でぇじょうぶ博士
「例えば、『利権』とか『移民政策』とか、センセーショナルな言葉に踊らされないための基礎知識でやんす。大人にも学び直しの機会が必要でやんすね。」
ずん
「学び直し...。ボク、学校のテスト全部カンニングしてたから、学び直しどころか学んでないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「政治を語れる空気も重要でやんす。『あの人は◯◯さん支持なのだな』と分かっても、それがヤバい話題にならないこと。『あの政党だけはヤバい』くらいは口にできる空気でやんす。」
ずん
「でも博士、政治の話ってなんかタブーっぽい雰囲気あるのだ。友達と話したら気まずくなりそうなのだ。」
やきう
「それな。ワイも会社で政治の話したら、めっちゃ白い目で見られたわ。」
でぇじょうぶ博士
「そこが問題でやんす。政治について語れないと、民主主義のための選挙がコミュニティを分断する道具になってしまうでやんす。」
ずん
「うーん、難しいのだ...。でも、なんとなく大事なことだってのはわかるのだ。」
やきう
「ところで、オールドメディアがしっかり報道するって、具体的にどうすればええんや?」
でぇじょうぶ博士
「河北新報の例が参考になるでやんす。選挙期間中もファクトチェックを掲載し、選挙速報を無料公開する。現場に行って取材し、校正・校閲を経る。組織やチームでのトレーニングがあるからできる仕事でやんす。」
ずん
「でも、新聞とかテレビって、なんか堅苦しいイメージがあるのだ。ボクはYouTubeの方が楽しいのだ。」
でぇじょうぶ博士
「YouTubeやSNSに価値がないとは言わないでやんす。ただ、信頼性という点では、取材と検証を経た情報の方が上でやんす。両方をバランスよく見ることが大切でやんすね。」
やきう
「つまり、情報のメタボにならんように、バランスの取れた情報摂取が必要ってことか。」
ずん
「やきう、今日は珍しくまともなこと言うのだ!」
でぇじょうぶ博士
「最後に重要なポイントでやんす。今回の選挙で、参政党は負けたけど手ごたえを感じたはずでやんす。仙台市では勝っていたでやんすからね。今後、他の都市でも同じ手法が使われる可能性が高いでやんす。」
やきう
「つまり、これは序章に過ぎんってことか。恐ろしいな。」
ずん
「ボク、もう選挙とか政治とか、考えるのやめたいのだ...。」
でぇじょうぶ博士
「それが一番危険でやんす。無関心こそが、選挙ハックを成功させる最大の要因でやんす。」
やきう
「せやな。無関心は敵に塩を送るようなもんや。」
ずん
「じゃあ、ボクたちは何をすればいいのだ?具体的に教えてほしいのだ!」
でぇじょうぶ博士
「まず、情報源を多様化することでやんす。SNSだけでなく、新聞やテレビ、そして信頼できるウェブメディアも見るでやんす。次に、センセーショナルな情報には疑いの目を持つこと。そして、政治について友人や家族と話す機会を作ることでやんす。」
やきう
「要するに、情報リテラシーを高めろってことやな。言うは易く行うは難しやけど。」
ずん
「ボク、リテラシーって言葉の意味もよくわかってないのだ...。」
でぇじょうぶ博士
「それもまた学ぶべきことでやんすね。情報を批判的に読み解く力、それがリテラシーでやんす。」
やきう
「でも博士、そんなん全部やるの面倒やで。ワイ、もう寝たいわ。」
ずん
「やきう、お前は一日中寝てるだろうが!...でも、ボクも面倒くさいと思ってしまうのだ。民主主義って、意外と手間がかかるのだ。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。民主主義は手間がかかるシステムでやんす。でも、その手間を惜しむと、選挙ハックのような事態を招くでやんす。」
やきう
「結局、楽して民主主義は守れへんってことか。人生と一緒やな。」
ずん
「やきう、お前が人生語るとか、説得力ゼロなのだ!...でも、なんとなくわかったのだ。ボクたちが無関心でいると、変な人たちにいいようにされちゃうってことなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「まさにその通りでやんす。選挙ハックは、無関心層をターゲットにしているでやんすからね。」
やきう
「ほな、ワイも次の選挙は真面目に投票するわ。...とりあえず、適当に入れとくけど。」
ずん
「やきう、それ全然真面目じゃないのだ!...でも、ボクも次の選挙はちゃんと考えて投票するのだ。とりあえず、名前が面白そうな候補に入れるのだ!」