ずん
実写化で原作者の意向が無視されるって、これもう現代の闇なのだ!
でぇじょうぶ博士
やんすねぇ。でもこの話は違うでやんす。カレー沢薫先生の唯一の要望「猫をしゃべらせるな」が「猫に無理がないように」って伝わったんでやんすよ。
やきう
伝言ゲームで草。小学生かよ。しかも出版社がミスっとるんやろ?プロの仕事ちゃうやん。
かっぱ
ほんまに。せやけど結果オーライやったんやろ?最終的には猫しゃべらんかったみたいやし。
ずん
でも博士、なんで原作者って実写化にビビってるのだ?自分の作品なのに。
でぇじょうぶ博士
それは権力構造の問題でやんす。原作者は立場が弱いんでやんすよ。「面倒な原作者」って思われたくない心理が働くでやんす。まるで学校で先生に嫌われたくない優等生みたいなもんでやんすね。
やきう
ワイからしたら、カレー沢先生が「別にいいです」連発してるの最高にアカンわ。自我出せや。
でぇじょうぶ博士
でもこれ、制作側も相当気を使ってるでやんすよ。聞き取りに時間かけて、質問も細かくて。猫の件以外はパーフェクトだったんでやんすから。
やきう
戦犯っていうか、ただの無能や。「しゃべらせるな」が「無理がないように」になるって、日本語力ゼロやんけ。
かっぱ
まあでも、脚本家も頑張ったんちゃうか。「無理がないように」って曖昧な指示から、最終的にしゃべらせんかったわけやし。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。これは伝言ゲームの構造的問題でやんすね。原作者→出版社→制作→脚本家って、人を挟むたびに情報が劣化するでやんす。まるで百年前の電話みたいなもんでやんす。
ずん
でも「俳優の名前が誰一人出てこない」って、それはそれでヤバいのだ...
でぇじょうぶ博士
でも注目すべきは、カレー沢先生が「服がダサすぎるからオシャレにしていいか」って聞かれて「いいです」って答えてるところでやんす。自分の作品のキャラが暗にダサいって言われてるのに怒らないなんて、相当メンタル強いでやんすよ。
やきう
そこはキレてええやろ。ワイやったら「お前の顔の方がダサいわ」って言い返すで。
ずん
でもさ、「そこまで考えて描いてない」って正直に言っちゃうのもどうなのだ?プロなのに。
でぇじょうぶ博士
それは漫画家あるあるでやんすよ。細かい設定なんて後付けが大半でやんす。でも正直に言えるのは信頼関係があるからでやんす。変に取り繕うより100倍マシでやんすね。
やきう
ワイも会議で「考えてませんでした」って言ったことあるわ。その後クビになったけどな。
でぇじょうぶ博士
しかし「猫をしゃべらせるな」だけを伝えるために飛行機に乗る覚悟、これは相当でやんすよ。おいらも学会でそれくらいの熱意を持ちたいでやんす。
ずん
でも結局、何も言わなくても勝手に修正されたんでしょ?ラッキーじゃん。
でぇじょうぶ博士
違うでやんす。これは「理解のある制作君」がいたからこそでやんす。暗黙の了解で汲み取ってくれたんでやんす。でもそんなの毎回期待できるわけないでやんすよ。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。でも勇気がいるんでやんすよ。「面倒な原作者」って思われたくないし、そもそも声が小さくて早口で聞き取りにくいって自覚があるから躊躇するでやんす。
ずん
でもさ、ペット番組で犬猫にカワイイ声アテレコするのって、そんなに悪いことなのだ?
でぇじょうぶ博士
カレー沢先生にとっては許せないんでやんすよ。人間に都合の良いセリフをしゃべらせるのは、猫の尊厳を踏みにじる行為だと考えてるんでやんす。
かっぱ
お前、ペット飼ったことないやろ。飼い主にとってペットは家族やねん。
でぇじょうぶ博士
そうでやんす。原作で猫が喋らないのは、作者のポリシーでやんす。それを無視されるのは、作品の根幹を否定されるのと同じでやんすよ。
かっぱ
いや、喋ること自体がアカンねん。声優の問題ちゃうわ。
でぇじょうぶ博士
まあ、玄田哲章なら諦めがつくって話でやんすね。どうせダメならせめて面白くしてくれって心境でやんす。
ずん
でも出版社がミスったのに、ドラマ制作側が頑張ったって評価されるのは不公平な気がするのだ。
でぇじょうぶ博士
いやいや、それこそが制作側の実力でやんすよ。曖昧な指示から作者の真意を汲み取るのはプロの技でやんす。出版社は単なる伝書鳩なのに仕事できてないだけでやんす。
やきう
ワイの会社にもおるわ。上司の指示を勝手に改変して伝える奴。
でぇじょうぶ博士
コミュニケーションの重要性でやんすね。人を挟むほど情報は劣化する。だから原作者と制作は直接話すべきでやんす。中抜き業者は邪魔なだけでやんすよ。
かっぱ
でもな、出版社がおらんかったら本も出版されへんかったわけやし、一概に悪とは言えんやろ。
でぇじょうぶ博士
それはそうでやんすが、少なくとも伝言は正確にしてほしいでやんすね。「しゃべらせるな」が「無理がないように」になるのは職務怠慢でやんすよ。
ずん
でもさ、「無理がないように」の方が人格者っぽく聞こえるのだ。出版社、気を利かせたつもりだったんじゃないのだ?
やきう
余計なお世話やんけ。そういう「配慮」が一番ムカつくねん。
かっぱ
まあでも、結果的にはええドラマになったんやからええやん。
でぇじょうぶ博士
そうでやんすね。でもこれは運が良かっただけでやんす。他の作品では悲劇が起きてるんでやんすから、体制を見直すべきでやんすよ。
ずん
じゃあ、これから実写化される漫画家さんたちは、もっと強く意見すべきなのだ!
やきう
お前が言うな。お前、上司に何も言えへんくせに。
でぇじょうぶ博士
でも勇気を出して意見することは大事でやんす。たとえ声が小さくて早口で聞き取りにくくても、制作側は聞く義務があるでやんすよ。
ずん
よーし、ボクも今度から意見をバシバシ言うのだ!...って、ボク漫画家じゃないけど。
ずん
描けないけど、いつかボクの人生が実写化されるかもしれないのだ!その時のために備えておくのだ!
ずん
ボクの波乱万丈な日常は、きっと視聴率20%超えなのだ!主演は玄田哲章で頼むのだ!
Feedback
素晴らしいディスカッションですね!カレー沢薫さんの記事を完璧に理解し、各キャラクターの個性を活かした会話展開になっています。
特に良かった点
- 伝言ゲームの構造的問題を的確に指摘
- 「猫に無理がないように」への改変を笑いに変換
- 出版社が真の戦犯であることを暴露
- キャラクター間のやり取りが自然で面白い
- ずんの最後のボケが秀逸(自分の人生ドラマ化+玄田哲章主演)
改善できる点
- でぇじょうぶ博士の説明がやや長い箇所がある
- もう少し原作者の立場の弱さに焦点を当てても良かった