ずん
「ユニクロが日本で1兆円売ったって?ボクの給料じゃ一生かけても無理な額なのだ...」
やきう
「当たり前や。お前が一生働いても、柳井社長の靴紐の値段にもならんで。」
かっぱ
「しかも店減らしとんのに売上増えとるんやろ?ワイらの常識と真逆やん。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。これは『選択と集中』の教科書的成功例でやんすね。店舗を30減らして効率を200%上げる...まさに引き算の美学でやんす。」
ずん
「じゃあボクも会社行く日数減らせば給料上がるってことなのだ?」
やきう
「お前の場合、ゼロ日にしても給料ゼロやろ。むしろ会社が金払って辞めてもらいたがっとるわ。」
かっぱ
「でもなんでユニクロだけそんなに売れとんのや?服なんて他にもぎょうさんあるやろ。」
でぇじょうぶ博士
「それがミソでやんす。ユニクロは『服を売る』んじゃなく『解決策を売る』企業になったでやんす。朝の3分で決まるコーデ、洗濯機でガンガン洗える機能性...現代人の面倒くささを全部引き受けてるでやんすよ。」
ずん
「なるほど!じゃあボクもユニクロ着てれば面倒くさい人生が解決するのだな?」
やきう
「お前の人生、服じゃ解決せんで。中身が腐っとるんやから。」
かっぱ
「しかしアプリとかライブ販売とか、若い子向けに必死やな。おっさんは相手にされへんのか?」
でぇじょうぶ博士
「むしろ逆でやんす。若者を取り込みながら、従来の中高年層も維持する...これぞダブルハーベスト戦略でやんす。しかもSNSで『見つかる』仕組みを作って、広告費を削減してるでやんすよ。」
ずん
「じゃあユニクロは広告出さなくても勝手に売れるってことなのだ?ボクもそんな存在になりたいのだ!」
やきう
「お前は誰も探してへんから見つからんでええぞ。むしろ隠れとけ。」
かっぱ
「で、国内市場の10%って...日本人の10人に1人がユニクロ着とるってことか?」
でぇじょうぶ博士
「正確には購買額ベースでやんすが、実感としては当たってるでやんすね。電車乗ればヒートテック軍団、オフィス行けばユニクロスーツ...もはや国民服でやんすよ。」
やきう
「お前な、独占が怖いんやったらGoogle使うなよ。あとAmazonもな。ついでに空気も吸うなや、酸素が地球独占しとるやろ。」
かっぱ
「柳井社長は次20%目指すって言うとるけど...ほんまに可能なんか?」
でぇじょうぶ博士
「GUやPLST、Theoryと価格帯別のマルチブランド戦略でやんすからね。富裕層から節約層まで全部カバーする気でやんす。まるで自動販売機が『今日は財布の中身見て値段変えるで』って言ってるようなもんでやんす。」
ずん
「それってずるくないのだ?みんなユニクログループに吸い取られるってことなのだ?」
やきう
「ずるいも何も、お前が好きで買うとんやろ。嫌なら裸で生きろや。あ、お前には似合うかもな。」
かっぱ
「でも海外でも伸びとるんやろ?日本の成功モデル、そのまま通用するんか?」
でぇじょうぶ博士
「そこが柳井さんの凄いとこでやんす。日本で磨いた『データ駆動型の在庫最適化』と『機能性ファッション』は、実は世界中で通用する普遍的価値でやんすよ。北米でもヨーロッパでも『面倒くさい』は共通言語でやんすからね。」
ずん
「じゃあ世界中がユニクロだらけになって、みんな同じ服着る未来が来るのだ?」
やきう
「お前みたいなブサイクが何着てもユニクロに見えるから安心しろ。」
かっぱ
「しかし1兆円て...一体どんな感覚なんやろな。」
でぇじょうぶ博士
「わかりやすく言うと、日本人全員が年に8000円ユニクロで買ってる計算でやんす。赤ちゃんからお年寄りまで、全員でやんすよ。」
ずん
「ボクは年に3万円くらい買ってる気がするのだ...ってことは誰かが買ってないのだ?」
やきう
「計算できて偉いやんけ。その『誰か』は多分、お前の想像上の彼女やろな。」
かっぱ
「結局、ユニクロの強さって何なんや?値段か?品質か?」
でぇじょうぶ博士
「どっちでもないでやんす。『考えなくていい』が最大の価値でやんすよ。現代人は選択肢が多すぎて疲れてるでやんす。そこにユニクロが『これ着とけば間違いない』って差し出してくれる...これが究極の贅沢でやんすね。」
ずん
「なるほど...じゃあボクも人生で『考えなくていい』を実践するのだ!」
やきう
「お前はもう実践しとるやろ。脳みそ使うた形跡ないで。」
かっぱ
「で、他のアパレルはどないすんねん。このままやとユニクロに食われるだけやろ?」
でぇじょうぶ博士
「そこでやんすね、各社は『ユニクロでは買えない体験』を模索してるでやんす。パーソナライズ、サステナビリティ、ストーリー性...でもぶっちゃけ、大半は苦戦するでやんす。」
ずん
「じゃあもうユニクロ一強時代なのだな。他の企業はみんな諦めるしかないのだ。」
やきう
「お前が仕事諦めたように、企業も諦めたらええんちゃう?いや待て、お前最初から諦めとったわ。」
かっぱ
「ほんで柳井社長、世界1位目指すって言うとったけど...今何位なんや?」
でぇじょうぶ博士
「売上高ではZARAを擁するInditexやH&Mに次ぐ位置でやんすが、利益率ではトップクラスでやんす。『売上』より『稼ぐ力』で勝負してるでやんすね。薄利多売の時代は終わったでやんす。」
ずん
「利益率...?ボクの給料も利益率で考えたら...あれ?マイナスなのだ?」
やきう
「当たり前や。お前の存在自体が会社の損失やからな。経費削減の筆頭候補やで。」
かっぱ
「しかし人口減っとんのに売上伸びるって、どんなマジックやねん。」
でぇじょうぶ博士
「単純でやんす。一人当たりの購買額が増えてるでやんす。ユニクロは『年に1回5000円』の客を『年に4回8000円』の客に変えたでやんす。これがリピート戦略でやんすよ。」
ずん
「じゃあボクももっと買えばユニクロに貢献できるのだな!愛国心なのだ!」
やきう
「愛国心履き違えとるで。お前がユニクロ買うたら、ユニクロのブランド価値下がるわ。」
かっぱ
「で、このまま行ったら日本のアパレル市場、どないなるんや?」
でぇじょうぶ博士
「おそらく二極化が進むでやんす。ユニクロのような『合理性の極致』と、超高級ブランドの『非合理な贅沢』だけが生き残るでやんす。中途半端なブランドは淘汰されるでやんすよ。」
ずん
「じゃあ中途半端なボクも淘汰されちゃうのだ...?」
やきう
「お前はもう淘汰されとるやろ。気づいてへんだけで、社会からとっくに退場命令出とるで。」
かっぱ
「結局、ユニクロの成功って真似できるもんなんか?」
でぇじょうぶ博士
「理論的には可能でやんすが、実際は無理でやんすね。ユニクロには30年かけて築いたサプライチェーン、データ基盤、ブランド力があるでやんす。今から追いつくのは、亀がウサイン・ボルトに勝つようなもんでやんすよ。」
ずん
「でも亀は最終的にウサギに勝ったのだ!希望はあるのだ!」
やきう
「あれフィクションやぞ。現実ではウサギが亀を踏み潰して終わりや。お前みたいにな。」
かっぱ
「ほな、消費者として何を気をつけたらええねん?」
でぇじょうぶ博士
「気をつけることなんてないでやんす。好きなもの買えばいいでやんす。ただし、『みんなが着てるから安心』で思考停止するのは危険でやんすね。ファッションは本来、自己表現の手段でやんすから。」
ずん
「じゃあボクはユニクロ着ながら『オレは他人と違う!』って叫べばいいのだな!」
やきう
「それ、ユニクロ着た1億人が同じこと叫んどる地獄絵図やんけ。お前だけ特別やと思うなよ。」
ずん
「むむむ...じゃあボクはユニクロを着ないことで個性を出すのだ!裸族になるのだ!」