ずん
「地面師って...10億円も詐欺しようとしたのだ!?ボクなんて100円でも震えちゃうのに、このメンタルすごすぎるのだ!」
でぇじょうぶ博士
「地面師でやんすね。これは不動産詐欺の最高峰、まるでオリンピックの金メダリストみたいな存在でやんす。偽造書類を作って所有者になりすまし、他人の不動産を勝手に売りさばくという、犯罪界のアカデミー賞受賞作品みたいなもんでやんす。」
やきう
「ワイ、これ見てて思うんやけど、10億の物件を買おうとする奴も相当アホやろ。そんな大金動かすんやったら、もっとちゃんと調べろや。」
でぇじょうぶ博士
「実はそこが巧妙なんでやんす。地面師は本物の不動産登記簿謄本を見せてくるんでやんす。偽造した印鑑証明書や身分証も用意して、完璧に所有者を演じるでやんす。まるでハリウッド俳優のメソッド演技でやんすよ。」
ずん
「でも64歳と59歳って...おじいちゃんじゃないのだ。そんな年でもこんな大胆な犯罪できるのだ?」
かっぱ
「むしろベテランやからこそできるんやろ。若造には真似できへん、長年の経験と人脈があるんや。詐欺師にも年功序列があるんやで。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。地面師というのは一人じゃできないんでやんす。偽の所有者役、司法書士役、不動産業者役...まるでオーシャンズ11みたいなチームプレイが必要でやんす。今回も組織的な犯行の可能性が高いでやんすね。」
やきう
「けどな、未遂で捕まるとか情けないわ。10億詐欺しようとして捕まるとか、ワイなら恥ずかしくて顔上げられへんで。」
ずん
「待って待って、そもそも本物の所有者はどこにいたのだ?家に誰もいなかったのだ?」
でぇじょうぶ博士
「いい質問でやんす。地面師が狙うのは、所有者が高齢だったり、長期不在だったり、相続でもめてたりする物件でやんす。文京区のような一等地なら10億でも不思議じゃないでやんすが、そういう物件ほど管理が行き届いてないケースがあるんでやんす。」
かっぱ
「つまり、金持ちの家の管理がガバガバやから狙われるんやな。ワイの家なんて誰も狙わへんわ。築50年のボロ家やし。」
やきう
「お前の家、売ろうとしても買い手つかんやろ。更地にする費用のほうが高いんちゃうか。」
ずん
「でも不思議なのだ。今の時代、本人確認とかめちゃくちゃ厳しいはずなのに、なんでこんな手口が通用するのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それがまた皮肉な話でやんす。不動産取引では対面での本人確認が重視されるんでやんすが、逆にそれが盲点になるでやんす。目の前に"本物らしい"人物と"本物らしい"書類があると、人間は信じてしまうでやんす。まるでマジシャンのミスディレクションでやんすよ。」
かっぱ
「なんや、人間の目なんて当てにならんちゅうことやな。ワイかて、スーパーで半額シール探すときは真剣やけど、大事なときほどボーッとしてまうもんや。」
やきう
「それお前だけやろ。けどまあ、10億も動かすんやったら、弁護士も入れて慎重にやるべきやったな。今回の被害者も相当アホやで。」
ずん
「じゃあ、ボクたちが不動産買うときはどうすればいいのだ?地面師に騙されないコツってあるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まず、不動産の登記情報を法務局でしっかり確認することでやんす。そして所有者本人に直接会って、できれば権利証の原本も見せてもらうでやんす。あとは、急かされても焦らないこと。地面師は"今すぐ決めないと他に買い手が"とか言って焦らせるでやんすからね。」
かっぱ
「つまり、美味しい話には罠があるっちゅうことやな。ワイも昔、"絶対儲かる投資話"に乗りかけたことあるわ。」
やきう
「お前、どうせ振り込め詐欺に引っかかりかけたんやろ。それと地面師は格が違うで。こっちは億単位の詐欺や。」
ずん
「でも文京区って、いいところなのだ?10億の価値があるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「文京区は東京23区の中でも教育環境が良く、治安も良い地域として知られてるでやんす。東大や順天堂大学もあるし、地価も高いでやんす。土地とビル2棟で10億なら、むしろ割安かもしれないでやんすね。だからこそ買い手も飛びついたんでやんす。」
かっぱ
「ほんなら、犯人らもよう調べとるやんけ。ちゃんとマーケティングしてターゲット選んどるんやな。真面目に働けばええのに。」
やきう
「真面目に働いて10億稼ぐより、一発で10億騙し取ったほうが楽やと思ったんやろ。まあ、捕まったら元も子もないけどな。」
ずん
「でもさ、なんで"未遂"で捕まったのだ?お金受け取る前にバレたってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「おそらく、決済直前に何らかの不審点が見つかったんでやんす。銀行が本人確認を厳重にした結果かもしれないでやんすし、本物の所有者が気づいた可能性もあるでやんす。いずれにせよ、10億円が動く前に止められたのは不幸中の幸いでやんすね。」
かっぱ
「けど考えてみたら、詐欺って成功してもリスク高いよな。一生逃げ続けなあかんし、金使うのも気ぃ使うやろ。」
やきう
「まあな。10億あっても使えへんかったら意味ないわな。海外逃亡するにしても、今の時代は国際手配されたら逃げ場ないし。」
ずん
「じゃあ結局、地面師って割に合わない商売なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「当然でやんす。詐欺は絶対にバレるでやんす。今回みたいに未遂でも逮捕されるし、成功しても必ず追跡されるでやんす。しかも刑罰も重いでやんす。10年以上の懲役になる可能性もあるでやんすよ。」
かっぱ
「10年刑務所入るくらいなら、真面目に10年働いたほうがマシやな。刑務所の飯まずいらしいし。」
やきう
「お前、刑務所の飯の心配してる場合ちゃうやろ。けどまあ、犯罪者の思考回路なんて理解できへんわ。」
ずん
「最後に一つ聞きたいのだけど、この事件のタイトルに"また"ってあるのだ。ってことは、地面師って頻繁に出没してるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「残念ながらそうでやんす。特に東京の一等地では、定期的に地面師事件が発生してるでやんす。2017年には積水ハウスが55億円も騙し取られる事件がありましたし、大手企業でさえ被害に遭うくらいでやんすからね。まるでゴキブリみたいに、一匹見つかれば裏に何匹もいるでやんす。」
かっぱ
「55億!?ワイの生涯年収の何倍やねん...。大企業でも騙されるんやったら、素人はひとたまりもないやんけ。」
やきう
「けど積水ハウスほどの大企業が騙されるとか、担当者クビやろな。いや、クビで済まへんかもしれんな。」
ずん
「つまり、不動産買うのって超危険ってことなのだ!?ボク、一生賃貸でいいのだ!」