ずん
「松村北斗ってアイドルだったの!?ってまだ言ってる人いるの、逆にすごくないのだ?」
やきう
「ワイもや。もう何回目やねん。お前ら毎回記憶喪失かよ。」
かっぱ
「でもな、それだけ役者として完成度高いってことやろ。アイドルの顔が消えとるんや。」
でぇじょうぶ博士
「まさにその通りでやんす。松村北斗は演技中、SixTONESという細胞の6分の1である自分を完全に消去できる稀有な存在でやんすよ。」
ずん
「え、待って。新海誠の『秒速5センチメートル』を実写化って、自殺行為じゃないのだ?」
やきう
「せやろ。あんなん原作ファンが絶対炎上させるやつやん。実写化の墓場や。」
かっぱ
「ところがどっこい、興行収入7億突破しとるやないか。むしろロケットスタートやで。」
でぇじょうぶ博士
「それもこれも、脚本の鈴木史子が貴樹のモノローグを削ぎ落としたからでやんす。あの"独りよがりな自己陶酔青年"を、観客が感情移入できる存在に変えたでやんすよ。」
ずん
「あー、確かに原作の貴樹って、ちょっとキモかったのだ。自分に酔ってる感じが。」
かっぱ
「しかしな、松村北斗がおらんかったら成立せんかったやろな。新海誠も全幅の信頼寄せとるって相当やで。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。彼は"アイドル松村北斗"という看板を背負いながら、それを武器にせず、むしろ観客に忘れさせる演技力を持ってるでやんす。まるで忍者のように気配を消せるんでやんすよ。」
ずん
「じゃあさ、逆にアイドルやってる意味あるのだ?もう俳優一本でいいんじゃないのだ?」
やきう
「それな。SixTONESとかいう細胞の5分の5が邪魔なんちゃうか。」
かっぱ
「おいおい、それはちゃうやろ。アイドルやからこそ演技に幅が出るんちゃうか?人前で魅せる訓練は半端ないで。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。アイドルという"虚像を演じる訓練"が、役者としての土台を作ってるでやんすよ。毎日別の自分を演じてるようなもんでやんすからね。」
ずん
「なるほど…でも博士、キミはモテないから虚像も実像もないよね。」
でぇじょうぶ博士
「…おいらは研究に全てを捧げてるだけでやんす(涙目)。」
かっぱ
「まぁまぁ。しかし松村北斗、次はどんな役やるんやろな。坂元裕二も欲しがっとるらしいやん。」
やきう
「お前…『Mother』とか『カルテット』とか知らんのか。脚本家界のレジェンドやぞ。」
でぇじょうぶ博士
「坂元裕二が松村北斗を求めるということは、彼の演技に"言葉にならない感情"を表現する力があるからでやんす。坂元作品は行間を演じる力が必要でやんすからね。」
ずん
「ふーん。じゃあボクも俳優目指そうかな。モテそうだし。」
やきう
「しかもアイドルの訓練もしてへんやん。ただの一般人やぞ。」
でぇじょうぶ博士
「ずん君が俳優になるのは、おいらがモテモテになるより確率低いでやんす。つまり天文学的数字でやんすよ。」
ずん
「ひどいのだ!でも松村北斗みたいに『アイドルだったの!?』って言われるくらい演技上手くなりたいのだ!」
やきう
「お前の場合『人間だったの!?』って言われるのが関の山やろ。」
ずん
「…じゃあボク、SixTONESの7人目になって細胞の7分の1になるのだ!」