ずん
「6選って、もはや王様なのだ!民主主義って何だったのだ?」
でぇじょうぶ博士
「おっと、ずんは相変わらず短絡的でやんすね。確かに6選は県政史上最多でやんすが、今回は接戦だったでやんす。村井氏と和田氏の差はわずか1万6千票。有権者約187万人のうちのたった0.85%の差でやんす。」
やきう
「それ、ほぼ誤差やんけ。コイントスで決めた方が早かったわ。」
ずん
「でも、20年も知事やってるなんて、そんなに仕事ないのかのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それが違うでやんす。村井氏は東日本大震災からの復興、自動車産業の集積、そして半導体企業の誘致など、大きな成果を上げてきたでやんす。ただし、長期政権には『飽き』という副作用が伴うでやんすね。」
やきう
「飽きって、アイドルの賞味期限かよ。政治家にも消費期限あるんやな。」
でぇじょうぶ博士
「まさにそうでやんす。さらに今回は、SNS上でデマや誹謗中傷が氾濫する異例の選挙戦になったでやんす。『売国奴!』と街頭でののしられることもあったとか。」
ずん
「ネットって怖いのだ...。ボク、もうSNSやめるのだ。」
やきう
「お前、そもそもフォロワーおらんやろ。やめても誰も気づかんわ。」
でぇじょうぶ博士
「和田氏は参政党の全面支援を受けて、若い世代を中心に急速に支持を広げたでやんす。個人県民税5%減税や出産育児費無償化など、若者の心をつかむ政策を掲げたでやんすね。」
ずん
「減税!?それ最高なのだ!ボクも和田氏に投票したかったのだ!」
やきう
「お前、宮城県民ちゃうやろ。何言うてんねん。」
でぇじょうぶ博士
「村井氏は最終盤で『今回が最後の選挙』と明言し、自民党県議や公明党、維新の県議、市町村長、業界団体が総動員される『組織戦』で逆転したでやんす。まさに薄氷の勝利でやんすね。」
ずん
「組織戦って、つまり『大人の力』ってやつなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まあ、そうでやんすね。建設業界や電力業界などの業界団体が猛烈にバックアップしたでやんす。民主主義というより、利益誘導の側面も否めないでやんすが。」
やきう
「そんなん、昭和の政治やんけ。令和にもなって、まだそんなことやっとんのか。」
ずん
「でも、接戦だったってことは、村井氏も安泰じゃないってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。投票率も前回より9.79ポイント低い46.50%。有権者の半数以上が投票に行ってないでやんす。政治への無関心が広がっているとも言えるでやんすね。」
やきう
「無関心っちゅうか、もう諦めとるんやろ。誰が知事になっても変わらんて思ってるんや。」
でぇじょうぶ博士
「それも一理あるでやんす。しかし、今回の選挙で注目すべきは、SNSでのデマや誹謗中傷が選挙に与える影響でやんす。『メガソーラー推進』などのデマが流布され、村井氏は『本当に苦しかった』と涙を流したでやんす。」
でぇじょうぶ博士
「表現の自由との兼ね合いで、なかなか取り締まりが難しいでやんす。村井氏は法的措置の検討を表明したでやんすが、デマを完全に止めることはできなかったでやんす。」
やきう
「法的措置って、結局口だけやんけ。ネットの誹謗中傷なんて、イタチごっこやわ。」
ずん
「じゃあ、これからの選挙はSNSでデマ流した者勝ちってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「残念ながら、その傾向は強まっているでやんす。今回の選挙は、デジタル時代の選挙戦の負の側面を浮き彫りにしたでやんすね。選挙に携わった議員は『明日はわが身』と危機感を抱いているでやんす。」
やきう
「そんなん、政治家の自業自得やろ。散々ネット使って支持者集めといて、今更被害者ヅラすんなや。」
でぇじょうぶ博士
「確かに、SNSは諸刃の剣でやんすね。和田氏は参政党の神谷宗幣代表がSNSで情報を拡散し、若い世代に急速に支持を広げたでやんす。一方、村井氏はデマの被害に遭ったでやんす。」
ずん
「つまり、SNSは使い方次第ってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。しかし、今回の選挙で最も問題なのは、村井氏の『慢心』でやんす。政策集は役人が書いたような総花的な内容で、6期目に何を目指すのか具体像を示せなかったでやんす。」
やきう
「20年も知事やっとったら、そら慢心するわ。人間、そんなに長く謙虚でいられへんて。」
でぇじょうぶ博士
「いや、そうとも言えないでやんす。村井氏は『初心に返って謙虚にやりたい』と述べ、6期目を『富県戦略』の集大成と位置づけているでやんす。まあ、言うだけなら誰でもできるでやんすが。」
やきう
「初心に返るって、20年前の自分に戻れるわけないやろ。そんなん、ハゲが髪生やすより無理や。」
ずん
「でも、村井氏は『最後の選挙』って言ってるから、次はないのだ!」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんすね。ただし、政治家の『最後』ほど信用できない言葉はないでやんす。過去には『引退』を宣言しておきながら復帰した政治家は山ほどいるでやんすからね。」
やきう
「政治家の『最後』は、芸能人の『結婚しません』くらい信用ならんわ。」
ずん
「じゃあ、結局この選挙って何だったのだ?20年の実績VS変革の希望、みたいな構図なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まさにその通りでやんす。村井氏は東日本大震災からの復興実績を訴え、和田氏は『県民と共に県政を変える』と刷新を主張したでやんす。そして、有権者はわずかな差で『継続』を選んだでやんすね。」
やきう
「継続っちゅうか、『まあ、このままでええか』っちゅう消極的な選択やろ。変化するのもめんどいしな。」
ずん
「ボクもそういう気持ち、わかるのだ!新しいこと始めるの面倒なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「ずんは何もしてないのに、何が面倒なんでやんすか...。まあ、今回の選挙は、長期政権の功罪、SNSの影響力、組織戦の威力など、現代日本の選挙の縮図とも言えるでやんすね。」
やきう
「縮図って、要するに『腐ってる』ってことやろ。」
ずん
「でも、投票率46.50%って、半分以上の人が投票してないのだ。それって問題なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「大問題でやんす。民主主義において、投票は最も基本的な権利でやんす。それを行使しない人が半数以上いるというのは、政治への信頼が失われている証拠でやんすね。」
やきう
「信頼も何も、最初から期待してへんやろ。政治家なんて、所詮自分の利益しか考えてへんねんから。」
でぇじょうぶ博士
「まずは投票に行くことでやんす。そして、候補者の政策をしっかり見極め、デマに惑わされず、自分の頭で考えることが大切でやんす。民主主義は完璧なシステムではないでやんすが、それ以外にマシな方法がないでやんすからね。」
ずん
「ボク、やっぱり政治って難しいのだ...。でも、投票には行くべきなのだ!...って、ボク選挙権まだないのだった!」