# 50年前の敗北者が、令和の勝者に
カップライスの奇跡的復活劇
**ずん
** 「カップライス?ボク、カップヌードルしか知らないのだ。これ流行ってんの?」
**でぇじょうぶ博士
** 「流行ってるでやんすね。でも面白いのは、これ50年前に一度死んだ商品なんでやんす。まるでゾンビのように蘇ってきたでやんす。」
**やきう
** 「ゾンビ言うな。ワイの株ポートフォリオと一緒やんけ。一回死んでから復活するパターンや。」
**ずん
** 「え、50年前ってことは...ボクのおじいちゃんが若い頃なのだ?なんで売れなかったのだ?」
**でぇじょうぶ博士
** 「当時は"お米を炊く"という行為が当たり前すぎたからでやんす。カップライスを買うのは、まるで"空気を買う"ようなもんだったでやんすよ。誰も必要性を感じなかったでやんす。」
**やきう
** 「つまりや、時代が追いついてなかったってことやな。今の若いやつら、米も炊けへんもんな。草。」
**ずん
** 「ちょっと待つのだ!ボクだって米は炊けるのだ!...たぶん。」
**でぇじょうぶ博士
** 「たぶんって時点で、もうダメでやんす。現代人は"5分待つ"のすら長いと感じるでやんすからね。炊飯器の30分なんて、まるで宇宙旅行みたいな長さでやんす。」
**やきう
** 「ワイ、昨日カップライス食ったで。味は...まあ、米やな。米の味しかせえへん。」
**ずん
** 「当たり前なのだ!米なんだから!...って、それ褒めてるのかディスってるのかわかんないのだ。」
**でぇじょうぶ博士
** 「興味深いのは、参入企業が"想定以上の売り上げ"を記録してる点でやんす。つまり、企業側も"こんなに売れるとは思わなかった"ってことでやんす。まるでギャンブルで大当たりしたような状態でやんす。」
**やきう
** 「企業が想定外って、それマーケティング部門仕事しとらんやろ。適当に作ったら売れましたパターンやん。これやからニッポンの企業は...」
**ずん
** 「でもさ、50年前に失敗したのに、なんで今売れてるのだ?人間の舌が退化したとか?」
**でぇじょうぶ博士
** 「舌じゃなくて、時間が退化したんでやんす。現代人には"炊く時間"がないでやんす。共働き世帯の増加、単身世帯の増加、そして何より"めんどくさい"という感情の増幅でやんす。」
**やきう
** 「めんどくさいで商売するとか、ええ時代やな。ワイも"めんどくさい"を商品化したいわ。」
**ずん
** 「やきうはもう十分めんどくさい存在なのだ。商品化されてるようなもんなのだ。」
**でぇじょうぶ博士
** 「やんすね。それに、災害対策としての需要も無視できないでやんす。カップライスは長期保存ができて、お湯さえあれば食べられる。まるで"食べられる保険"みたいなもんでやんす。」
**やきう
** 「保険言うな。ワイの生命保険、解約しよか迷っとるのに。カップライス買っといた方が役立つやろか。」
**ずん
** 「でもさ、やっぱり炊きたてのご飯には敵わないんじゃないのだ?ボク、おばあちゃんの炊いたご飯が一番好きなのだ。」
**でぇじょうぶ博士
** 「それは郷愁でやんす。でも、郷愁を感じる時間すらない人が増えてるのが現実でやんす。カップライスは"最高の米"を目指してないでやんす。"十分な米"を目指してるんでやんす。」
**やきう
** 「"十分な米"って、なんやそれ。合格点ギリギリを狙う受験生みたいやな。ワイの人生そのものやんけ。」
**ずん
** 「じゃあ今後、カップライスはもっと進化するのだ?例えば、お湯なしで食べられるとか?」
**でぇじょうぶ博士
** 「それはもはや乾パンでやんす。でも可能性としては、味のバリエーション増加でやんすね。カレー味、チャーハン味、そのうち"おばあちゃんの味"なんて商品も出るでやんす。」
**やきう
** 「おばあちゃんの味って、どのおばあちゃんやねん。ワイのばあちゃん、料理ヘタやったで。商品化されたら訴えるわ。」
**ずん
** 「結局のところ、カップライスは"時代の勝者"ってことなのだ?」
**でぇじょうぶ博士
** 「そうでやんす。50年前は早すぎた。今は完璧なタイミングでやんす。まるで、長い冬眠から目覚めたクマのように、今が食べ時...いや、売り時でやんす。」
**やきう
** 「クマ言うな。ワイもそろそろ冬眠から目覚めて、ハロワ行かなあかんのやけどな...」
**ずん
** 「カップライスが復活できたんだから、やきうも復活できるのだ!...たぶん。50年後くらいに!」