ずん
「握力12キロでプロテニス選手とか、ボクでも世界狙えるんじゃないのだ?」
やきう
「お前、握力測定でリンゴ潰せへんかったやろが。世界狙う前にペットボトル開けられるようになれや。」
かっぱ
「しかも市営コートで練習て。ワイの近所のおっちゃんらと変わらんやん。」
でぇじょうぶ博士
「いやいや、そこが凄いでやんす。世界ランク9位を倒すのに、エリート養成施設も高額コーチも不要だと証明したでやんす。」
ずん
「じゃあテニスって結局、筋肉とかパワーとか関係ないってことなのだ?」
やきう
「そういう単純な話ちゃうやろ。お前みたいな思考停止野郎には一生理解できへんわ。」
でぇじょうぶ博士
「彼女の「へにょへにょテニス」は、相手の力を利用する柔道みたいなもんでやんす。パワーで押し切ろうとする相手を、緩急で翻弄するでやんす。」
かっぱ
「でも専属コーチが父親って、ほんまに大丈夫なんか?普通、親子関係崩壊するやろ。」
やきう
「ワイの親父なんか、ワイの人生設計に口出しして全部台無しにしよったで。結果、今こうしてニートや。」
でぇじょうぶ博士
「父親コーチの利点は、選手の性格を完全に理解していることでやんす。高額な外部コーチより、むしろ効率的な場合もあるでやんすよ。」
かっぱ
「つーか、2-6、1-4から逆転て。普通諦めるやろ。メンタルどうなっとんねん。」
ずん
「ボクなんて朝起きるのすら諦めてるのに、世界9位相手に諦めないとか意味わからんのだ。」
やきう
「お前と比較すんな。レベルが違いすぎて草も生えへんわ。」
でぇじょうぶ博士
「大坂なおみ選手が「私には絶対できない」と言ったのは、パワーテニスに特化した選手ほど、このスタイルの転換は困難だからでやんす。」
かっぱ
「要するに、既存の型にハマってない分、自由に戦えるってことか。」
やきう
「型破りやのうて、型無しやろ。それが逆に強みになっとるんや。」
ずん
「じゃあボクも型無しで生きてるから、いつか世界取れるってことなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「...ずんの場合は「型無し」じゃなくて「やる気無し」でやんす。全然違うでやんす。」
かっぱ
「しかしWTA1000で6大会中5大会予選突破て、もう運とかやないで。実力やん。」
やきう
「せやな。これは日本テニス界の革命や。金かけなくても世界と戦えること証明しよった。」
ずん
「ということは、ボクも市営コートで練習すれば世界狙えるのだ!明日から頑張るのだ!」
やきう
「お前、昨日「明日から頑張る」言うてたやろが。」
でぇじょうぶ博士
「彼女の快進撃は続くでやんす。東京オリンピックまでにトップ10入りも夢じゃないでやんすよ。」
かっぱ
「日本人選手で久々の明るいニュースやな。応援したなるわ。」
ずん
「よし決めたのだ!ボクも握力12キロ目指して、今から握力落とすトレーニング始めるのだ!」