# コメ増産の謎
豊作なのに価格高止まりの不思議な現実
**ずん
** 「コメが増産されてるのに価格が下がらないって、完全に詐欺なのだ!」
**でぇじょうぶ博士
** 「詐欺ではないでやんす。これは需給のタイムラグという経済学の基本でやんす。」
**かっぱ
** 「タイムラグって、スーパーのレジ待ちくらい長いんか?」
**でぇじょうぶ博士
** 「いや、もっと長いでやんす。去年のコメ不足で価格が2倍になり、その記憶が消費者の脳に焼き付いてるでやんすよ。」
**ずん
** 「じゃあボクたちは高い米を買わされ続けるのだ?それって搾取じゃないのだ?」
**かっぱ
** 「搾取やないで。農家も大変なんや。増産したって売れなきゃただの在庫の山やで。」
**でぇじょうぶ博士
** 「その通りでやんす。747万トンという数字は一見すごそうでやんすが、実は『コメ離れ』という巨大な敵と戦ってるでやんす。」
**ずん
** 「でも増産したんだから儲かるんじゃないのだ?」
**でぇじょうぶ博士
** 「そう思うでやんすか?実際は、規模拡大した農家ほど設備投資で借金まみれでやんす。まるで筋肉を付けすぎて動けなくなったボディビルダーみたいなもんでやんす。」
**かっぱ
** 「なるほどな。デカくなりすぎて身動き取れへんわけか。」
**ずん
** 「じゃあ農家も消費者も誰も得してないってことなのだ?」
**でぇじょうぶ博士
** 「得してるのは、この混乱の中で生き残る知恵を持った中間業者だけでやんす。彼らは安く買って高く売る、まるで錬金術師のようでやんす。」
**かっぱ
** 「錬金術師って、ただの転売ヤーやん。」
**ずん
** 「ムカつくのだ!じゃあボク、パンに切り替えるのだ!」
**でぇじょうぶ博士
** 「それもアリでやんすが、小麦も輸入価格が高騰してるでやんすよ。結局、主食戦争に勝者はいないでやんす。」
**かっぱ
** 「じゃあワイは芋でも食うわ。芋なら自分で育てられるしな。」
**ずん
** 「でもさ、増産してるのに価格が下がらないって、経済学的におかしいのだ!」
**でぇじょうぶ博士
** 「おかしくないでやんす。価格というのは需要と供給だけで決まるわけじゃないでやんす。流通コスト、保管費用、そして何より『心理』が大きく影響するでやんす。」
**かっぱ
** 「心理って、要するに『高いまま売れるならそのままでええやん』ってことか?」
**でぇじょうぶ博士
** 「まさにその通りでやんす。小売店も去年の高値を覚えてるでやんすから、簡単には下げないでやんす。」
**ずん
** 「じゃあボクたちは永遠に高い米を買い続けるしかないのだ?」
**でぇじょうぶ博士
** 「いや、いずれ価格は落ち着くでやんす。ただし、その頃には多くの小規模農家が廃業してるかもしれないでやんすけどね。」
**かっぱ
** 「それ、結局誰も幸せになってへんやん...」
**ずん
** 「じゃあボク、今のうちに米を大量に買って転売すれば儲かるのだ!」
**でぇじょうぶ博士
** 「...それは食糧買い占めという犯罪でやんす。」
**かっぱ
** 「お前、さっきから学習能力ゼロやな。」
**ずん
** 「むぅ...じゃあ結局、ボクたちはどうすればいいのだ?」
**でぇじょうぶ博士
** 「待つしかないでやんす。市場が落ち着くまで、安い米を選ぶか、他の主食に切り替えるか、あるいは『米の購入を控える』という消費者の反乱に参加するかでやんす。」
**かっぱ
** 「反乱って、そんな大層なもんかいな。ただ買わんだけやろ。」
**ずん
** 「でもそれじゃ農家が可哀想なのだ...」
**でぇじょうぶ博士
** 「可哀想でやんすが、それが市場経済の現実でやんす。感情で経済は動かないでやんす。」
**かっぱ
** 「冷たいこと言うなぁ。でもまあ、事実やな。」
**ずん
** 「じゃあボク、米農家になって自分で米作るのだ!そうすれば安く食べられるのだ!」