ずん
「紀平梨花がアイスダンス転向!?これは恋愛スキャンダルなのだ!?」
でぇじょうぶ博士
「違うでやんす。これはシングルからアイスダンスへの競技転向でやんすよ。」
かっぱ
「お前アホか。フィギュアの世界知らんのかいな。」
ずん
「だって『カップル』って書いてあるのだ!これ完全に匂わせなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「アイスダンスでは男女ペアを『カップル』と呼ぶでやんす。スポーツ用語でやんす。」
かっぱ
「1043日ぶりの実戦復帰って、めちゃくちゃブランクあるやん。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。約3年近く競技から離れていたでやんすね。その間にケガの治療とリハビリをしていたでやんす。」
ずん
「3年も休んでて2位!?これもう才能の暴力なのだ!」
かっぱ
「まあ全日本2連覇の実力者やからな。基礎がしっかりしとるんやろ。」
でぇじょうぶ博士
「ただし、アイスダンスとシングルは全く別の競技でやんす。まるで野球選手がサッカーに転向するようなもんでやんす。」
ずん
「えぇ!?そんなに違うのだ?同じ氷の上を滑ってるだけじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「アイスダンスはペアワークが命でやんす。シングルのようなジャンプは禁止で、二人の息を合わせた複雑なステップやリフトが評価されるでやんす。」
かっぱ
「要するに社交ダンスを氷の上でやるようなもんやな。」
ずん
「じゃあボクもパートナー探せば世界大会出られるのだ!」
でぇじょうぶ博士
「...ずんのパートナーになってくれる人はこの世に存在しないでやんす。」
かっぱ
「氷に乗る前に人間関係の基礎から学ばなアカンで、お前は。」
ずん
「ひどいのだ!でも西山真瑚選手ってどんな人なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「西山選手は日本のトップアイスダンサーの一人でやんす。紀平選手の才能を見込んで、このカップル結成に至ったでやんすね。」
かっぱ
「スタンディングオベーションもろうたんやろ?観客の期待値エグいな。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。紀平選手のネームバリューは絶大でやんすからね。ただし、これからが本当の勝負でやんす。」
ずん
「でもドキドキしながら楽しく滑れたって、完全にデートの感想なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「...もう何を言っても無駄な気がするでやんす。」
かっぱ
「こいつの脳内、恋愛フィルターかかりすぎやろ。」
ずん
「だってカップル競技って、練習中に恋に落ちるパターンなのだ!これは少女漫画の王道展開なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「アイスダンスのカップルはビジネスパートナーでやんす。まるで会社の同僚みたいなもんでやんす。」
かっぱ
「お前の会社、同僚とリフトし合うんか?どんな職場やねん。」
ずん
「じゃあ紀平選手、なんでわざわざ難しいアイスダンスに転向したのだ?シングルで続ければよかったのだ!」
でぇじょうぶ博士
「おそらくケガの影響でやんす。シングルは高難度ジャンプの負担が大きいでやんすからね。アイスダンスならキャリアを続けられると判断したのでやんす。」
かっぱ
「賢い選択やと思うで。引退するより競技続けられる方がええやろ。」
でぇじょうぶ博士
「まさにそうでやんす。紀平選手クラスの才能が埋もれるのは、日本フィギュア界にとって大きな損失でやんすからね。」
ずん
「でも3年ブランクあって、いきなり2位ってすごすぎるのだ!」
でぇじょうぶ博士
「まあ西日本選手権は全日本選手権への予選みたいなもんでやんす。本当の試練はこれからでやんすよ。」
かっぱ
「アイスダンスは欧米勢が圧倒的に強いからな。日本勢は苦戦しとるんや。」
ずん
「えぇ!?じゃあ紀平選手でも勝てないのだ!?」
でぇじょうぶ博士
「欧米ではアイスダンスの競技人口が圧倒的に多く、指導体制も整っているでやんす。日本との差は歴然でやんす。」
かっぱ
「ロシアとかアメリカとか、めちゃくちゃ層が厚いからな。」
ずん
「じゃあ紀平選手、負けるために転向したのだ!?マゾなのだ!?」
でぇじょうぶ博士
「違うでやんす!挑戦することに意味があるでやんす!まるでエベレストに登る登山家のようなもんでやんす!」
かっぱ
「お前、なんでもマイナスに解釈するなや。前向きに考えろ。」
ずん
「でも観客がスタンディングオベーションしたってことは、みんな期待してるってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。紀平選手の新たな挑戦に、日本中が注目しているでやんす。」
かっぱ
「まあ全日本2連覇した選手が、また違う形で活躍するって夢があるやん。」
ずん
「じゃあボクも転職して新しい分野に挑戦するのだ!」
でぇじょうぶ博士
「...ずんは今の仕事すらまともにできてないでやんす。」
ずん
「むぅ...。でも紀平選手は1043日も休んでたのだ!ボクも休んでいいのだ!」
でぇじょうぶ博士
「紀平選手はケガの治療とリハビリをしていたでやんす。ずんはただサボってるだけでやんす。全く違うでやんす。」
かっぱ
「お前のは休養やなくて怠慢や。一緒にすな。」
ずん
「じゃあ紀平選手、これから世界大会とか出るのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まずは全日本選手権を目指すでやんすね。そこで結果を出せば、国際大会への道も開けるでやんす。」
かっぱ
「ただ、アイスダンスは育成に時間かかるからな。すぐに結果出すのは難しいやろ。」
でぇじょうぶ博士
「トップレベルのカップルは、10年以上かけて育つでやんす。紀平選手の場合、シングルの経験があるから多少は早いかもしれないでやんすが。」
かっぱ
「10年って、お前の人生計画より長いやん。」
でぇじょうぶ博士
「...その5年計画、一度も達成したことないでやんすけどね。」
ずん
「むむむ...。でも紀平選手って何歳なのだ?若いのだ?」
でぇじょうぶ博士
「2002年生まれでやんすから、今年で23歳でやんす。フィギュアスケーターとしては、ちょうど脂の乗った年齢でやんす。」
かっぱ
「シングルやったら引退考える年齢やけど、アイスダンスならまだまだいけるな。」
ずん
「23歳!?ボクより若いのにこんなに活躍してるのだ!?」
でぇじょうぶ博士
「ずんは活躍どころか、毎日会社サボることしか考えてないでやんす。比較対象になってないでやんす。」
ずん
「ひどいのだ!でもアイスダンスって、シングルより楽なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「とんでもないでやんす!アイスダンスはシングルとは違う難しさがあるでやんす。パートナーとの息を合わせる必要があり、ミスしたら二人とも失敗するでやんす。」
かっぱ
「まるで二人三脚みたいなもんやな。片方がコケたら両方コケる。」
ずん
「じゃあボクには無理なのだ!だってボク、人と協力するの苦手なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「...自覚があるなら、少しは改善する努力をするでやんす。」
かっぱ
「お前、自分で言うてもうたやん。協調性ゼロって。」
ずん
「でも一人の方が気楽なのだ!誰にも気を使わなくていいのだ!」
でぇじょうぶ博士
「その結果、誰からも相手にされなくなるでやんす。まるで孤島の漂流者でやんす。」
かっぱ
「漂流者に失礼やわ。あいつら必死に生き延びようとしとるのに。」
ずん
「じゃあ紀平選手と西山選手は、どうやって息を合わせてるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「毎日何時間も一緒に練習するでやんす。お互いの動きを完璧に把握して、まるで一心同体のように滑るでやんす。」
かっぱ
「相当な信頼関係がないとでけへんな。リフトとか命預けるようなもんやし。」
ずん
「えぇ!?命預けるのだ!?やっぱり恋愛フラグなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「...ずんの脳内、どうなってるでやんす。全てを恋愛に結びつけるでやんす。」
かっぱ
「お前、少女漫画の読みすぎやろ。現実見ろや。」
ずん
「でもでも!一緒に練習して、信頼し合って、命預け合って...これ完全に恋愛じゃないのだ!?」
でぇじょうぶ博士
「それを言ったら、外科医と看護師も全員恋愛関係になるでやんす。プロフェッショナルな信頼関係でやんす。」
かっぱ
「ほんまにアホやな、こいつ。仕事と恋愛の区別もつかんのか。」
ずん
「むぅ...。じゃあ紀平選手、これから世界で勝てるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「正直言って、世界のトップに立つのは相当厳しいでやんす。でも、日本のアイスダンス界のレベルを引き上げる存在にはなれるでやんす。」
かっぱ
「まあパイオニアみたいなもんやな。後に続く選手の道を開く役割や。」
ずん
「なんだ、勝てないのだ。じゃあ意味ないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「バカモ...いや、違うでやんす!スポーツは勝ち負けだけじゃないでやんす!挑戦する姿勢が大事でやんす!」
かっぱ
「お前みたいに、勝てへんから挑戦もせんやつよりマシやわ。」
ずん
「むむむ...でも紀平選手すごいのだ!ボクも見習うのだ!」
でぇじょうぶ博士
「本当に見習う気があるなら、まず明日から会社に行くでやんす。」
かっぱ
「そうや。紀平選手は1043日ぶりに復帰したんやぞ。お前も復帰せえや、会社に。」
ずん
「えぇ!?それとこれとは話が違うのだ!ボクはリモートワークが性に合ってるのだ!というかボク、もう自宅がリンクなのだ!フローリングで練習始めるのだ!」