ずん
「11兆円!?ボクの生涯年収の何倍なのだ...っていうか、こんな大金動かして何が起きるのだ?」
やきう
「お前の生涯年収とか誰も聞いてへんわ。てかNetflixがワーナー買うって、これディズニー超える巨大モンスター誕生するやんけ。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。単純計算でNetflixの会員数約2億4000万人に、ワーナーの映画スタジオとHBOが加わるでやんす。これは業界地図が塗り替わる規模でやんすよ。」
かっぱ
「労組がキレとるんやろ?そら当たり前やわ。買収いうたら人員整理の嵐や。ワイの知り合いも前の合併で首切られたしな。」
ずん
「えっ、じゃあ映画作る人たちがいなくなっちゃうってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「いや、完全にいなくなるわけではないでやんすが、重複部門は確実に統廃合されるでやんす。特に配給や宣伝、管理部門なんかは真っ先にリストラ対象でやんすね。」
やきう
「でもワイら視聴者からしたら、Netflix開いたらワーナー映画全部見放題になるんやろ?最高やんけ。労組?知らんがな。」
かっぱ
「お前ホンマに自己中やな。映画館オーナーも反対しとるんやで。Netflixは劇場公開渋るからな。映画館で観る文化が死ぬんや。」
ずん
「あー、確かにNetflixって映画館であんまり公開しないのだ。家で寝っ転がって観るのが最高なのに、なんで映画館なんて...」
でぇじょうぶ博士
「それが問題の本質でやんす。劇場公開が減れば、映画館は収益源を失い、結果的に鑑賞体験の選択肢が狭まるでやんす。大画面で観る『DUNE』と、スマホで観る『DUNE』じゃ、天国と地獄くらい違うでやんすよ。」
やきう
「いや待てや。そもそも映画館なんて高いし遠いし、めんどくさいやろ。時代に合ってへんのや。淘汰されて当然ちゃうか?」
かっぱ
「お前、外出たことないやろ。映画館は体験やねん。音響も雰囲気も家とは別物や。あと、デート先としても最高やで...童貞には分からんやろうけど。」
やきう
「はぁ!?ワイは...ワイは...別にデートなんて興味ないだけや!映画なんて一人で観るもんやろ!」
ずん
「(図星なのだ...)でもさ、権力の集中って具体的に何がヤバいのだ?Netflixが強くなるだけじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「独占状態になると、価格決定権も、どんな作品を作るかの判断も、全部一社に集中するでやんす。例えば、Netflixが『こういう映画は採算取れないから作らない』と決めたら、その手のジャンルは業界から消滅する可能性があるでやんす。」
かっぱ
「実際、アート系映画とかニッチなジャンルは真っ先に切られるやろな。全部アルゴリズムで『これは数字取れへん』って判定されて終わりや。」
やきう
「それの何があかんねん。売れへんもん作っても意味ないやろ。ビジネスやぞ?慈善事業ちゃうねん。」
でぇじょうぶ博士
「確かに一理あるでやんすが、文化的多様性が失われるという懸念は無視できないでやんす。過去の名作だって、公開当初は不評だったものも多いでやんすからね。『ブレードランナー』とか『ショーシャンクの空に』とか。」
ずん
「うーん、難しいのだ。ボク的には安く沢山観られる方が嬉しいけど、なんか大事なものが消えちゃう気もするのだ...」
かっぱ
「お前、珍しくまともなこと言うやん。そうや、便利さと引き換えに失うもんもあるんやで。」
やきう
「お涙頂戴はええわ。結局、規制当局が認可するかどうかやろ?FTC(連邦取引委員会)が『これはあかん』言うたら終わりやん。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。実際、過去にもAT&Tがワーナーメディアをディスカバリーと合併させた時は、かなり審査が厳しかったでやんすからね。今回はそれ以上の規模でやんすから、認可されるかどうかは不透明でやんす。」
かっぱ
「トランプ政権やったら規制緩いかもしれんけど、バイデンやったら厳しいやろな。どっちに転ぶか分からんで。」
ずん
「じゃあ、この買収が成立したら、ボクらの生活はどう変わるのだ?月額料金とか上がっちゃうのだ?」
でぇじょうぶ博士
「可能性は高いでやんす。独占企業は競争相手がいないので、価格を自由に設定できるでやんすからね。今は月額1
やきう
「そしたらワイら、結局搾取されるだけやんけ!最初は安くしといて、囲い込んだら値上げ。携帯電話会社と同じ手口やろ!」
かっぱ
「お前、やっと気づいたんか。遅すぎるわ。企業なんて利益最優先や。消費者のことなんて二の次やで。」
ずん
「むむむ...じゃあボク、海賊版サイトで観ることにするのだ!」
でぇじょうぶ博士
「それは犯罪でやんす。おいらは絶対に推奨しないでやんす。でも気持ちは分かるでやんすけどね...」
やきう
「ワイもや。高すぎるなら違法視聴に流れるユーザー増えるやろな。結果的に業界全体が衰退する悪循環やで。」
かっぱ
「ほんで労組が反対しとる理由に戻るけど、結局クリエイターが食えんくなるんが一番の問題やねん。給料下がって、仕事も減って、才能ある人材が業界去るんや。」
ずん
「じゃあ、面白い映画も減っちゃうってことなのだ?それは困るのだ!」
でぇじょうぶ博士
「そういうことでやんす。短期的には視聴者にメリットがあるように見えても、長期的には業界全体が疲弊して、結局みんな損をするでやんす。まるで、ニワトリを太らせずに卵だけ取り続けるようなもんでやんすね。」
やきう
「でも逆に考えたら、競争が激しくなって、他の配信サービスが頑張る可能性もあるんちゃう?ディズニープラスとか、Amazon Prime Videoとか。」
かっぱ
「甘いわ。Netflixがワーナー取ったら、もう他は太刀打ちできへんで。資金力も、コンテンツ量も、桁が違いすぎるんや。」
でぇじょうぶ博士
「実際、ディズニーでさえ配信事業で赤字を出してるでやんす。Netflixがさらに強大になったら、もう対抗できる企業はほとんどないでやんすね。」
ずん
「じゃあ、ボクたちはどうすればいいのだ?このまま黙って見てるしかないのだ?」
やきう
「お前に何ができるねん。署名運動でもするんか?無駄や無駄。結局、金持ちと権力者が好きに決めるんや。」
かっぱ
「まあ、それが現実やな。せいぜい、映画館にたまには行ってやることくらいしかできへんわ。」
でぇじょうぶ博士
「おいらとしては、この買収劇がどう転ぶか、歴史の証人として見守るしかないでやんすね。規制当局の判断次第でやんすが、通るにしても通らないにしても、業界は大きく変わるでやんす。」
ずん
「うーん、なんか複雑なのだ。安く沢山観たいけど、業界のためには良くないかもしれないし...ボク、とりあえず映画館で観る前にトイレ行くの我慢するのやめるのだ!それで映画館応援するのだ!」
やきう
「...それ、ただの膀胱の限界やろ。応援にもなってへんわ。」
ずん
「いや、トイレ我慢してたら集中できないから、映画の良さが分からないのだ!だからトイレ行ってスッキリしてから観るのが、真の映画ファンなのだ!」
ずん
「むしろNetflixは『トイレ休憩ボタン』を実装するべきなのだ!押したら映画が一時停止して、戻ってきたら続きから観られる機能なのだ!これぞ真のイノベーションなのだ!」