ずん
「養育費目当てに赤ちゃん12人殺すとか、もはや人間じゃないのだ!こんなの悪魔の所業なのだ!」
やきう
「ワイ思うんやけど、当時のオーストラリアって中絶違法やったんやろ?つまり国が殺人ビジネスのインフラ整えとったようなもんやんけ。」
でぇじょうぶ博士
「鋭い指摘でやんす。1998年まで中絶が非合法だったということは、望まない妊娠をした女性たちに選択肢がなく、メイキン夫妻のような『ベイビー・ファーム』が需要として成立してしまう土壌があったでやんすね。」
ずん
「でも博士、この夫婦は最初から殺人目的だったのだ?それとも途中から狂ったのだ?」
でぇじょうぶ博士
「記録によると、ジョンが1885年に子供をはねて失職したのがターニングポイントでやんす。皮肉なことに、子供を傷つけたことで職を失い、その後子供を殺して生計を立てるようになったでやんすね。」
やきう
「子供10人も育てといて、よその子供殺せるメンタルがヤバすぎるわ。サイコパスの極みやろ。」
かっぱ
「しかもや、『最近我が子を亡くして悲しいから、お宅の子を大切に育てる』とか言うとるやん。これ完全に詐欺師の手口やで。」
ずん
「週10シリングって今のお金でいくらなのだ?それで殺人するほど儲かるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「前金5ポンドが約10〜15万円でやんすから、週10シリングは大体2〜3万円といったところでやんすかね。ただし、彼らは赤ん坊をすぐ殺していたので、実際の養育費はほぼゼロ。つまり前金がほぼ丸儲けでやんす。」
やきう
「ビジネスモデルとしては完璧やな。顧客は文句言えへんし、商品は処分できるし。クソ外道やけど。」
かっぱ
「おい待てや。下水管に詰まって発覚とか、間抜けすぎやろ。7年も続けといて、そんなアホな失敗するか普通。」
でぇじょうぶ博士
「まさにそこでやんす。彼らは1885年から1892年まで約7年間も続けていたでやんすが、最終的には『下水の詰まり修理』という極めて日常的な作業で露見したでやんす。完全犯罪を目指しながら、最も基本的な証拠隠滅に失敗したわけでやんすね。」
ずん
「でも待つのだ。親に一度会わせてから殺すとか、わざわざ『風邪で寝込んでる』って連絡するとか、手が込みすぎなのだ。」
やきう
「そら、すぐ殺したらバレるからやろ。時間稼ぎして、親が諦めるの待っとったんや。賢いっちゃ賢いで。」
かっぱ
「賢いわけあるかい。遺体を自分ちの裏庭に埋めとる時点でアホやがな。どんだけ自信過剰やねん。」
でぇじょうぶ博士
「興味深いのは、彼らが何度も転居を繰り返していた点でやんす。レッドファーン、マクドナルドタウンと住所を変えているでやんすが、これは意図的に追跡を困難にする狙いがあったと考えられるでやんす。」
ずん
「じゃあ他の場所にも遺体があるかもしれないのだ!?もっとたくさん殺してた可能性もあるのだ!?」
やきう
「せやな。裁判で認定されたん12人やけど、実際はもっと多い可能性あるで。転居先全部掘り返したら、まだ出てくるかもしれんわ。」
でぇじょうぶ博士
「その可能性は高いでやんすね。当時の捜査技術では、すべての転居先を特定して調査するのは困難だったでやんすから。彼らの『ベイビー・ファーム』は氷山の一角かもしれないでやんす。」
かっぱ
「しかし1998年まで中絶違法って、つい最近やないか。ということは、この手の事件、もっとあったんちゃうか?」
ずん
「そういえば、この事件の後、オーストラリアの法律とか変わったのだ?」
でぇじょうぶ博士
「実はこの事件をきっかけに、養子縁組や里子制度の規制が厳格化されたでやんす。それまでは新聞広告で気軽に取引されていた子供たちが、ようやく法的保護を受けられるようになったでやんすね。メイキン夫妻の残虐行為が、皮肉にも児童保護法の礎になったわけでやんす。」
やきう
「法律ってのはいつも、誰かが死んでから変わるんやな。後手後手やわ。」
かっぱ
「ところで、この夫婦の実の子供10人はどうなったんや?親が殺人鬼って知って、どんな気持ちやったんやろな。」
ずん
「あ!それ気になるのだ!自分たちは育てられたのに、よその子は殺されてたとか、トラウマ確定なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「記録によると、メイキン夫妻の子供たちは事件後、親族に引き取られたり孤児院に入れられたりしたでやんす。一部の子供は後に改姓して、親との関係を完全に断ち切ったそうでやんすね。」
やきう
「そらそうやろ。『メイキン』って名前、オーストラリアじゃ完全にタブーやったやろうしな。就職も結婚も無理やわ。」
かっぱ
「でも不思議やな。10人も子供おって、誰も親の異変に気づかんかったんかいな。家の裏で赤ちゃん埋めとるの、気づくやろ普通。」
ずん
「もしかして子供たちも共犯だったのだ!?それとも見て見ぬふりしてたのだ!?」
でぇじょうぶ博士
「記録には残っていないでやんすが、少なくとも年長の子供たちは何か感づいていた可能性はあるでやんすね。ただし、19世紀末のオーストラリアでは、子供が親の行為を告発するなど考えられなかった時代でやんすから。」
やきう
「それに、自分らは飯食えとるからええかって思っとったかもしれんで。よその赤ちゃんより自分の生活優先や。」
かっぱ
「クソすぎるわ。でも、人間の本質ってそんなもんかもしれんな。」
ずん
「博士、結局この夫婦はどうなったのだ?死刑になったのだ?」
でぇじょうぶ博士
「記事は裁判が始まったところで終わっているでやんすが、歴史的記録によるとサラは絞首刑、ジョンは終身刑だったでやんす。当時のオーストラリアでは女性の死刑執行は稀でやんすが、彼女の罪があまりに重かったためでやんすね。」
やきう
「サラだけ死刑とか、ジョン得しとるやんけ。どう考えても2人とも死刑やろ。」
かっぱ
「まあでも、終身刑で牢屋で一生過ごすんも地獄やけどな。毎日『赤ちゃん殺し』って罵られながら生きるんやから。」
ずん
「この事件、映画とかドラマになってないのだ?めちゃくちゃドラマチックなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「実は何度か映像化されているでやんす。ただし、あまりに胸糞が悪い内容なので、大ヒットはしなかったでやんすね。誰も赤ちゃん殺しの話で娯楽を楽しみたくないでやんすから。」
やきう
「まあ確かにな。これ見て楽しめるやつおったら、そいつもサイコパスやわ。」
かっぱ
「しかし考えてみぃ。今の時代でも、似たようなこと起こっとる可能性あるで。表に出てへんだけで。」
ずん
「え!?今でもこんなことあるのだ!?怖すぎるのだ!」
でぇじょうぶ博士
「残念ながら、児童虐待や殺害事件は現代でも後を絶たないでやんす。ただし、現代では戸籍制度やDNA鑑定、児童相談所などの仕組みがあるので、メイキン夫妻のような大規模な犯行は難しいでやんすね。」
やきう
「でも逆に言えば、制度が整ってへん国ではまだまだ起こっとるってことやろ。人身売買とか臓器売買とかな。」
かっぱ
「世の中、ホンマに恐ろしいわ。表向きは平和に見えても、裏では色んなことが起こっとるんやな。」
ずん
「ボク、もう赤ちゃん見るたびにこの事件思い出しちゃうのだ...トラウマなのだ...」
やきう
「お前、赤ちゃんと接する機会ないやろ。友達おらんし、結婚もでけへんし。」
ずん
「...将来的にはワンチャンあるのだ!(震え声)」
でぇじょうぶ博士
「まあ、この事件から学ぶべきは、社会的弱者を守る制度の重要性でやんすね。望まない妊娠をした女性たち、生まれてきた子供たち、彼らを守る仕組みがなければ、第二第三のメイキン夫妻が現れるでやんす。」
かっぱ
「そういう真面目な話はええねん。結局のところ、人間ってのは追い詰められたら何でもするってことやろ。」
やきう
「せやな。ジョンが事故起こして失職してへんかったら、この事件も起きてへんかったわけやし。貧困が悪を生むんや。」
ずん
「じゃあ、貧乏は罪なのだ!?ボクも将来犯罪者になっちゃうのだ!?」
やきう
「お前はすでに社会に対する罪を犯しとるから安心しろ。」
かっぱ
「ずん、お前の存在自体が下水管の詰まりみたいなもんやからな。」
ずん
「ひどいのだ!でも確かにボクも社会の下水管を詰まらせてる自覚はあるのだ...(しみじみ)」