ずん
「餃子の王将の社長が射殺されて、犯人が否認してるのだ。これ、完全にサスペンスドラマの世界じゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まさにそのとおりでやんす。2013年の事件が9年越しで逮捕に至ったわけでやんすが、DNA、射撃残渣、防犯カメラと証拠は揃っているのに、直接証拠がないという状況でやんす。」
やきう
「ワイ、このパターン知っとるで。間接証拠だけやとな、弁護士がめっちゃ頑張るんや。『たまたまそこにいただけ』『吸い殻は誰かが置いたもの』とかな。」
ずん
「でも、DNA一致してるんでしょ?それで十分な気がするのだ。」
でぇじょうぶ博士
「甘いでやんす。日本の刑事裁判は『疑わしきは被告人の利益に』が原則でやんすからね。直接的な目撃証言や犯行の瞬間を捉えた映像がないと、完璧な立証は難しいでやんす。」
やきう
「ほんで動機も不明って、これ詰んでへん?250億円の不適切取引とか出てきとるけど、それと事件の関連も不明とか、もうグダグダやんけ。」
ずん
「250億円!?そんな大金が絡んでたら、そりゃ誰か怒るのだ!」
でぇじょうぶ博士
「そこが第一の謎でやんす。創業家一族と九州の某経営者の間の取引を大東社長が解消しようとしていた。しかし、それがなぜ殺人に繋がるのか、検察は証明できていないでやんす。」
やきう
「しかも指示役も不明って、これ実質的に『誰がやらせたんや?』が分からんってことやろ?ヒットマンだけ捕まえても意味ないやんけ。」
でぇじょうぶ博士
「まさにそうでやんす。工藤会のヒットマンと認定されている被告でやんすが、黒幕が誰なのか、なぜ大東社長が狙われたのか、その核心部分が闇に包まれたままでやんす。」
やきう
「ワイ、これ裁判めっちゃ長引くと思うで。防弾の仕切り板まで設置されとるとか、もう映画の世界やんけ。」
ずん
「でもさ、久留米ナンバーの軽自動車とか、幼馴染の車とか、証拠は結構揃ってる気がするのだ。」
でぇじょうぶ博士
「それが第二の謎でやんす。物証は山ほどあるのに、『なぜ』『誰の指示で』という最も重要な部分が解明されていない。まるでパズルのピースは揃っているのに、絵柄が見えないような状況でやんす。」
やきう
「つまり、『やったのお前やろ』って言われても、『なんでワイがやらなアカンねん』って返せる状況ってことか。」
ずん
「でもでも、餃子の王将って庶民の味方なのだ!そんな社長を殺すなんて、許せないのだ!」
でぇじょうぶ博士
「感情論でやんすね。しかし、ビジネスの世界では250億円という巨額の不適切取引が絡むと、人の命よりも金の方が重くなることもあるでやんす。非常に残念でやんすが。」
やきう
「ワイ、思うんやけど、この事件って永遠に真相分からんまま終わる可能性あるんちゃう?」
ずん
「えー!それじゃあ大東社長が浮かばれないのだ!」
でぇじょうぶ博士
「そのとおりでやんす。工藤会という組織の壁、証拠の不十分さ、動機の不明確さ、この三重の壁が真相解明を阻んでいるでやんす。」
やきう
「ほんで被告は『決して犯人ではない』って言い切っとるわけやろ?この『決して』って強調がまた怪しいんやけどな。」
ずん
「じゃあボク、これから王将行くたびに、この事件のこと思い出しちゃうのだ...餃子が喉を通らないのだ...」
でぇじょうぶ博士
「...それは違うでやんす。むしろ、大東社長が築き上げた王将を愛することこそが、彼への最大の供養になるでやんす。」
ずん
「なるほど...じゃあボク、今日は餃子2人前頼むのだ!追悼の意味も込めて!」