ずん

「えー、捕鯨船に乗るってそんなに大変なのだ？赤ちゃんに会えないとか、僕なら無理なのだ！」

でぇじょうぶ博士

「そうでやんすね。捕鯨船員の仕事は、まさに海の上の戦場でやんす。家族と離れる期間が長く、精神的にも肉体的にも過酷でやんすよ。」

やきう

「いやいや、ワイなんて親戚の集まりでも3時間耐えるのが限界やぞ。2カ月も離れるとか人間ちゃうわ。」

ずん

「でも博士、その矢部さんって人、生まれたばかりの娘を抱っこするの怖がったって書いてあるけど、それ普通なのか？」

でぇじょうぶ博士

「それは珍しくないでやんすよ。特に初めて父親になる男性にはよくある話でやんす。赤ちゃんは小さくて壊れそうですからね。でも、それ以上に“父親としてどう接していいかわからない”という心理的な壁も大きいでやんす。」

やきう

「ほーら見ろ、ワイが赤ちゃん苦手なのも科学的根拠あったわけや！つまりワイは正常なんや！」

ずん

「いや、お前の場合ただ逃げてるだけじゃないか…」

でぇじょうぶ博士

「むしろ矢部さんは勇気を出して抱っこした分、一歩前進したと言えるでやんす。それに比べて、逃げ続ける人間は成長しないままで終わる可能性が高いでやんす。」

ずん

「なるほど…。でも捕鯨船員って命懸けみたいだし、それでも仕事を選ぶ理由って何なのだ？」

でぇじょうぶ博士

「それは一言では語れない複雑な事情が絡むでやんす。経済的な理由、家族への責任感、自分自身の誇りなど様々。ただ共通しているのは、“誰かのため”という思いが根底にあることが多いでやんすね。」

やきう

「誰かのため？ワイなんて自分一人養うので精一杯なんですがそれは…」

ずん

「お前の場合、自分養えてるかも怪しいけどな！」