ずん
「マンダムがTOB価格を3割も上げたのだ!これは企業が焦ってる証拠なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「焦ってるというより、株主が想定以上に強気だったということでやんすね。1960円じゃ誰も売らなかったんでやんす。」
やきう
「当たり前やろ。ワイでも売らんわ。経営陣だけが得するMBOなんて、株主なめとんのか。」
ずん
「でも560円も上げるって、最初からふっかけてたってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まあ、最初は安く買い叩こうとしたのは事実でやんす。でも株主が「ナメんな」と抵抗したわけでやんすね。」
やきう
「結局2520円でも安いんちゃうか?まだ上がる余地あるやろ。」
でぇじょうぶ博士
「...TOB価格が上限でやんす。それ以上は上がらないでやんす。今から買っても旨味ゼロでやんすよ。」
やきう
「つまり、持ってた奴だけが勝ち組ってことやな。世の中そんなもんや。」
ずん
「むぅ...じゃあ期間延長の意味は何なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まだ売ってない株主に「この価格なら悪くないでしょ?」と説得する時間でやんす。12月18日までが勝負でやんすね。」
やきう
「でもこれ、失敗したらどうなるんや?経営陣の面目丸潰れやんけ。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。だからこそ3割も上げてきたんでやんす。背水の陣でやんすよ。」
でぇじょうぶ博士
「おそらくでやんすね。ここまで譲歩すれば、大半の株主は応じるでやんす。まるで値上げ交渉で折れる姿でやんすね。」
やきう
「せやけど、2520円でも割安やと思うで。ギャツビー売れとるし、アジア展開も順調やろ。」
ずん
「じゃあなんで上場廃止にするのだ?そのまま上場してた方が良くないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「経営の自由度を高めたいんでやんす。株主の目を気にせず、長期的な投資ができるでやんすからね。」
やきう
「要するに短期的には儲からん施策をやりたいってことやな。株主には邪魔されたくないと。」
ずん
「それって株主を追い出したいだけじゃないのだ!?」
でぇじょうぶ博士
「まあ、そういう側面もあるでやんす。でも2520円という価格である程度の誠意は見せたでやんすよ。」
やきう
「誠意やて。最初から2520円提示しとけばええのに、ケチって1960円から始めたんやろ。」
ずん
「そうなのだ!最初の価格設定が間違ってたのだ!」
でぇじょうぶ博士
「まあ、安く買えればそれに越したことはないでやんすからね。ビジネスの世界では当然の行動でやんす。」
やきう
「で、結局高くついたと。アホやん。最初から適正価格出しとけば時間も金も無駄にせんで済んだのに。」
ずん
「やきうの言う通りなのだ!...あれ、でも適正価格っていくらなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それが難しいところでやんす。株価なんて需要と供給で決まるでやんすから、絶対的な適正価格はないでやんすよ。」
やきう
「結局、売る側と買う側の綱引きってことやな。今回は売る側が勝ったと。」
ずん
「じゃあこれからMBOやる会社は、最初から高めに出すべきなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「必ずしもそうとは限らないでやんす。会社によって状況は違うでやんすからね。ただ、株主を甘く見すぎるのは禁物でやんすね。」
やきう
「当たり前やろ。金出しとる側をナメたら痛い目見るわ。今回がええ教訓や。」
ずん
「でも結局、ボクたち庶民には関係ない話なのだ...あ、でも!マンダムの商品は買えるのだ!これでボクも株主気分なのだ!」