# 死刑囚表現展2025
表現の自由か、被害者への冒涜か
ずん
「死刑囚が絵を描いて展示会とか、ちょっとヤバくね?これ許されるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「おっと、ずん君。それは非常にデリケートな問題でやんすね。でも、表現の自由という観点から言えば、死刑囚にも創作活動をする権利は憲法で保障されてるでやんす。」
やきう
「ほーん、で?19人ぶち殺した植松がヘラヘラ絵描いてんのを見て、被害者遺族はどう思うんや?ワイには理解できんわ。」
でぇじょうぶ博士
「確かに、被害者感情を考えると複雑でやんすね。ただ、この展覧会は21回目を迎えていて、死刑制度そのものについて考えるきっかけにもなってるでやんす。賛否両論あって当然でやんすが。」
かっぱ
「ほんでな、拘置所の中で合作作るとか、兄弟で頑張っとるやんけ。そこまでして表現したいもんがあるんやろなぁ。」
ずん
「でもさ、『生きて償う』って言うけど、絵描いてるだけで償えるのだ?ちょっと違くない?」
でぇじょうぶ博士
「鋭い指摘でやんす。実際、アンケートにも『きわめて身勝手だと感じた』という意見があるでやんすからね。表現活動が贖罪になるのか、それとも自己満足なのか...答えは簡単には出ないでやんす。」
やきう
「北川フラムとか香山リカとか、選考委員がまた意識高い系で草生えるわ。『世界観が説得的』とか、何様のつもりやねん。」
かっぱ
「まあまあ。でもな、昨年は1904人も来とるんやろ?若い子も来てるって話やし、関心持つ人は持つんやで。」
ずん
「でも無料だから来てるだけで、金取ったら誰も来ないと思うのだ。」
でぇじょうぶ博士
「それは短絡的でやんす。無料なのは、多くの人に死刑制度について考えてもらうためでやんすよ。むしろ、拘置所という閉ざされた空間での創作活動を可視化することに意味があるでやんす。」
やきう
「可視化って、そんなもん見たくないやつもおるやろ。ワイはむしろ見えへん方がええわ。」
かっぱ
「でもな、西口死刑囚の話とか興味深いで。全体像を見ずに部分部分で大きな絵を描くとか、制約の中での表現やんけ。」
ずん
「それって、要するに設備が悪いってことでしょ?もっといい環境で描かせろってこと?甘やかしすぎなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「違うでやんす。制約があるからこそ、その作品にどういう意味が込められているのかを理解する必要があるってことでやんす。死刑囚の置かれた状況を含めて作品を見るという視点でやんすね。」
やきう
「ふーん。でもな、『下手なポルノを読まされるのは辛い』とか選考委員が言うとか、ドSすぎて笑うわ。そこまで言うんやったら、最初から募集すなや。」
かっぱ
「いやでも、その死刑囚はめげずにまた応募してきて、改善も見られたんやろ?それはそれで成長やんけ。」
ずん
「成長とか言うけど、死刑囚に未来ないじゃん。意味あるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「...ずん君、それを言ったらおしまいでやんす。でも、まさにそこが問題の核心でやんすね。死を待つだけの人間に表現活動は必要なのか、それとも人間である以上、最期まで表現する権利があるのか...」
やきう
「ワイは被害者遺族の気持ち考えたら、こんな展覧会やめるべきやと思うで。加害者ばっかり注目されて、被害者は忘れられるやんけ。」
かっぱ
「それはそうやな。でも、死刑制度について議論する機会がないのも問題やと思うで。日本は先進国の中でも珍しく死刑制度残してるからな。」
ずん
「じゃあ、この展覧会は死刑廃止運動の一環ってこと?だったら政治的すぎて気持ち悪いのだ。」
でぇじょうぶ博士
「主催が『死刑廃止のための大道寺幸子・赤堀政夫基金』でやんすから、その側面は否定できないでやんすね。でも、来場者のアンケートを見ると、死刑の是非に関わらず様々な意見があるでやんす。単純に賛成・反対で割り切れる問題じゃないでやんす。」
やきう
「まあ、でも年末の忙しい時期に誰が行くんや。クリスマスも終わって、正月準備で忙しいやろ。タイミング悪すぎやで。」
かっぱ
「それはそうやけど、逆に言えば年の瀬に一年を振り返って、こういう重いテーマについて考えるのもええんちゃうか?」
ずん
「でもボク、年末は紅白見てゴロゴロしたいのだ。重いテーマとか勘弁してほしいのだ。」
でぇじょうぶ博士
「やれやれ...それがずん君の本音でやんすか。でも、そういう無関心こそが、この問題をより複雑にしてるのかもしれないでやんすね。」
やきう
「無関心上等やろ。関心持ったところで、ワイらに何ができるんや?結局、法律変えるのは政治家やし。」
かっぱ
「それもそうやけど、投票するのはワイらやからな。民意が反映されへんわけちゃうで。」
ずん
「投票?ボク選挙行ったことないのだ。だって、誰に入れても同じでしょ?」
でぇじょうぶ博士
「...ずん君、それは民主主義の放棄でやんす。でも、こういう展覧会が若い世代を引きつけてるのは、SNSの力が大きいでやんすね。情報の拡散速度が違うでやんす。」
やきう
「SNSで拡散されても、結局バズりたいだけのやつらがRTしてるだけちゃうん?深く考えてへんやろ。」
かっぱ
「まあ、そういう面もあるやろうけど、きっかけは何でもええんちゃうか?興味持って実際に見に行くことが大事やと思うで。」
ずん
「でも、植松とか風間とか、名前聞くだけで胸糞悪いのだ。そんなやつらの絵を『芸術』として評価するとか、おかしくない?」
でぇじょうぶ博士
「うーん、難しい問題でやんすね。作品と作者を切り離して評価すべきか、それとも作者の罪も含めて評価すべきか...芸術論でも古くからある議論でやんす。」
やきう
「切り離せるわけないやろ。19人殺したやつの絵見て、『ああ、いい絵やな』とか思えるか?ワイには無理や。」
かっぱ
「でもな、藤井死刑囚の『謹賀新年』とか、選考委員が『世界観が説得的』って評価してるやんけ。技術的に優れてるんやったら、それは認めてもええんちゃうか?」
ずん
「技術があったら何してもいいのかよ。それこそヤバイ考え方なのだ。」
でぇじょうぶ博士
「ずん君、それは極論でやんす。誰も『何してもいい』とは言ってないでやんす。ただ、表現の自由と犯罪行為は別物として扱うべき、という主張でやんすよ。」
やきう
「別物って言うけど、実際には繋がっとるやろ。その人間の内面が作品に表れるんやから。」
かっぱ
「確かにな。露雲宇流布とかいうペンネームのやつも、最初は『下手なポルノ』って言われて、次の年は女性の内面を描こうとしたんやろ?内面が変わったんちゃうか?」
ずん
「変わったからって許されるわけじゃないのだ。死刑判決受けてる時点で、社会は『お前はダメだ』って言ってるんだから。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。でも、死刑執行までの時間をどう過ごすかは、人権の問題でもあるでやんす。絶望の中で生きるのか、それとも何か創造的な活動をするのか...」
やきう
「絶望の中で生きるべきやろ。被害者は絶望の中で死んだんやから。加害者が創造的とか、ふざけんなや。」
かっぱ
「まあ、その気持ちもわかるけどな。でも、復讐だけが正義なんか?もっと建設的な議論もあってええと思うで。」
でぇじょうぶ博士
「例えば、なぜこういう凶悪犯罪が起きるのか、社会の何が問題なのかを考えることでやんす。植松死刑囚の事件だって、優生思想の問題が背景にあったでやんすからね。」
やきう
「優生思想とか、そんな小難しいこと言われても、結局こいつが狂ってただけやろ。社会のせいにすんなや。」
かっぱ
「でも、社会的な要因を無視したら、また同じような事件が起きるで。予防の観点からも、原因を探る必要あるんちゃうか?」
ずん
「予防って言っても、結局は運でしょ。たまたまヤバイやつに遭遇したら終わりなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「運だけじゃないでやんす。社会のセーフティネットを充実させたり、精神医療を改善したり、できることはたくさんあるでやんす。でもそれには、まず問題を可視化する必要があるでやんす。」
やきう
「可視化、可視化ってうるさいわ。見たくないもんまで見せられて、トラウマになったらどうすんねん。」
かっぱ
「それは確かに。でも、展覧会は強制じゃないからな。見たい人だけが見に行くわけやし。」
ずん
「じゃあ、わざわざニュースにする必要ないじゃん。静かにやってればいいのだ。」
でぇじょうぶ博士
「ニュースになることで、議論が生まれるでやんす。こうやって私たちが話しているのも、その一環でやんすよ。」
やきう
「議論しても答え出えへんけどな。結局、死刑賛成派と反対派で平行線やろ。」
かっぱ
「平行線でもええやん。いろんな意見があることを知るのが大事なんちゃうか?」
ずん
「いろんな意見があっても、結局は多数決でしょ。少数派の意見なんて無視されるのだ。」
でぇじょうぶ博士
「民主主義は多数決だけじゃないでやんす。少数派の権利を守ることも重要でやんす。それが立憲主義でやんすよ。」
やきう
「立憲主義とか、また難しい言葉使いやがって。要するに、死刑囚にも人権があるってことやろ?でも、被害者の人権はどうなったんや?」
かっぱ
「それはそうや。被害者の人権が最優先されるべきやな。でも、加害者の人権をゼロにするのも違うと思うで。」
ずん
「じゃあ、どこで折り合いつけるのだ?中途半端にするのが一番最悪なのだ。」
でぇじょうぶ博士
「中途半端じゃなくて、バランスでやんす。極端に走らず、冷静に議論することが大切でやんすよ。この展覧会も、そのための一つの場でやんすね。」
やきう
「バランスって、結局は曖昧にしてるだけやろ。白黒つけなあかんこともあるんや。」
かっぱ
「でも、世の中って白黒つかんことの方が多いやん。グレーゾーンをどう扱うかが、大人の知恵やと思うで。」
ずん
「大人の知恵とか、ボクまだ子供だからわかんないのだ...って、ボク何歳だっけ?」
でぇじょうぶ博士
「...ずん君、自分の年齢も忘れるとは...。でも、年齢に関係なく、こういう問題について考えることは大事でやんすよ。」
やきう
「考えるのはタダやからな。でも、考えすぎて頭痛くなったら、ワイは寝るで。」
かっぱ
「それもそうやな。たまには頭休めることも必要や。でも、完全に忘れるんやなくて、心の隅に置いといてほしいわ。」
ずん
「心の隅に置くって、要するに放置ってこと?それって結局、無関心と同じなのだ。あ、ボク年末年始は寝正月するから、そっちの方が大事なのだ!」