ずん
「認知症の殺し屋って、もはや最強の無敵キャラなのでは?」
でぇじょうぶ博士
「逆でやんす。記憶が飛ぶから自分の完璧な計画すら忘れるという、究極のハンデでやんす。」
やきう
「ワイのオカンかな?昨日の晩飯も忘れとるで。」
ずん
「でも息子の殺人を隠蔽って、親バカにも程があるのだ!」
かっぱ
「せやけど、殺し屋やったら隠蔽も本職やろ。むしろ天職やん。」
でぇじょうぶ博士
「そこが面白いでやんす。プロの技術と衰える記憶のせめぎ合いが、まるでジェットコースターでやんす。」
やきう
「マイケル・キートンって、バットマンやったやつやろ?認知症演技できるんか?」
でぇじょうぶ博士
「むしろ本心の見えない役が得意でやんす。冷静なのか混乱してるのか、観客にも分からない演技が神がかってるでやんす。」
かっぱ
「アル・パチーノまで出とるやん。ゴッドファーザーの続編かいな。」
ずん
「じいちゃん二人が裏社会でゴニョゴニョしてるだけなのだ?」
やきう
「お前、それ完全に老人ホームの昼ドラやんけ。」
でぇじょうぶ博士
「違うでやんす!認知症自体が計画の核心という、どんでん返しがあるでやんす。まるで伏線回収の職人芸でやんす。」
かっぱ
「ほんまに?それって結局、全部忘れてハッピーエンドってオチちゃうん?」
でぇじょうぶ博士
「甘いでやんす。情報の出し入れが絶妙で、ラストまで先が読めない構成になってるでやんす。」
やきう
「でも認知症進行しとったら、途中で自分が殺し屋やったことも忘れるやろ。」
ずん
「それ、むしろ平和なじいちゃんに戻れて良いことなのでは?」
かっぱ
「息子の犯罪隠蔽中に『わしゃ何しとるんや?』ってなったら地獄やで。」
でぇじょうぶ博士
「そこがハラハラするでやんす!完璧な計画が記憶喪失でグダグダになる緊張感がたまらないでやんす。」
やきう
「ワイも明日の予定忘れて会社行かんかったことあるわ。それと一緒やな。」
かっぱ
「しかしマイケル・キートンが監督もやっとるんやろ?自分で自分に認知症演技させるとか、ドMやん。」
でぇじょうぶ博士
「それが功を奏してるでやんす。抑制の効いた演出が精密なプロットにぴったりでやんす。」
やきう
「つまり、じいちゃんが息子のために必死こいて頑張る親子愛の物語ってことやな。」
ずん
「それ、普通に感動的な話にしか聞こえないのだ。」
かっぱ
「殺し屋設定いらんやんけ。町工場の社長でもええやん。」
でぇじょうぶ博士
「違うでやんす!殺しのプロだからこそ、精密な計画が立てられるでやんす。そしてその計画が認知症で崩れかける緊張感が本作の醍醐味でやんす。」
やきう
「結局、年取ったら誰でも無能になるってことを証明しとるだけやんけ。」
かっぱ
「むしろ、老いてもなお息子を守ろうとする父親の執念やろ。泣けるやんけ。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。プロットの精緻さと人間ドラマが見事に融合した傑作でやんす。年間ベスト級というのも納得でやんす。」
でぇじょうぶ博士
「それはネタバレになるでやんす。ただ、ラストカットまで目が離せない展開になってるでやんす。」
ずん
「じゃあボク、親孝行のために今のうちに犯罪の方法を父に教えておくのだ!」
かっぱ
「つーか、お前の親父が殺し屋やったら、お前とっくに始末されとるわ。」
ずん
「ボク、将来認知症になったら完全犯罪できる殺し屋になれるってことなのだ!?」