ずん
「政府がおこめ券に期限つけるらしいのだ!これって国民への愛なのだ?それとも強制消費なのだ?」
やきう
「愛?寝言は寝て言えや。これ政府の在庫処分セールやろ。米農家救済って名目つけてるけど、実質税金でお買い上げ強要やん。」
でぇじょうぶ博士
「なるほど。まず整理するでやんす。政府は経済対策として『おこめ券』を自治体経由で配布する計画でやんすが、これに数カ月の使用期限を設けるということでやんすね。」
ずん
「期限つけるって、まるでボクの恋愛のチャンスみたいに短いのだ!」
かっぱ
「お前に恋愛のチャンスなんか最初からないやろ。米も彼女も腐る前に使えってことやな。」
でぇじょうぶ博士
「経済学的に見ると、期限設定は消費の『先食い効果』を狙ってるでやんす。つまり、将来の消費を現在に前倒しさせることで、一時的な需要喚起を図るでやんすね。」
やきう
「先食い効果?ワイに言わせりゃ『将来の胃袋の前借り』やで。今月米10kg食ったら来月の分まで食うことになるやん。結局トータルの消費量は変わらんのや。」
ずん
「じゃあ意味ないってことなのだ?なんでこんなことするのだ?」
でぇじょうぶ博士
「いや、完全に無意味ではないでやんす。短期的には確実に消費が増えるでやんすからね。政治家にとって『今年度の経済指標』が良く見えれば、それで選挙対策になるでやんす。来年のことは来年の政治家が考えればいいという発想でやんす。」
かっぱ
「なるほどな。つまり政治家版『逃げ切り理論』ってわけか。自分の任期中だけ数字が良ければええんやな。」
やきう
「せやせや。しかも自治体は困惑しとるらしいで。配布コスト、管理コスト、回収コスト全部自治体持ちやろ?国は美味しいとこだけ持っていく典型的な『丸投げ行政』や。」
ずん
「でもさ、おこめ券もらえるなら嬉しいのだ!タダより安いものはないのだ!」
でぇじょうぶ博士
「甘いでやんす、ずん君。これは『タダ』ではなく、もともと我々が払った税金でやんす。自分の財布から1万円抜き取られて、3000円分の米券として返ってくるようなもんでやんすよ。しかも使える期間は数カ月限定でやんす。」
でぇじょうぶ博士
「券の印刷費、配布費、管理費、それに政治家の『経済対策やってます』アピール費でやんすね。あとは米の流通業者への補助金として消えていくでやんす。」
やきう
「結局中抜き祭りやんけ。国民は踊らされとるだけや。しかも期限付きって、まるでソシャゲのログインボーナスみたいやな。『今すぐ使わないと損!』って焦らせる手法や。」
ずん
「うっ...確かにボクもソシャゲで『期限付きアイテム』に釣られて課金しちゃうタイプなのだ...」
かっぱ
「お前、まんまと術中にハマるタイプやん。政府もお前みたいなカモを期待しとんのや。」
でぇじょうぶ博士
「実際、行動経済学では『損失回避性』という概念があるでやんす。人は『得する喜び』よりも『損する恐怖』の方を強く感じるでやんす。期限付きにすることで『使わないと損』という心理を刺激してるでやんすね。」
やきう
「で、結局誰が得するんや?米農家も大して潤わんやろ。券使えるのは大手スーパーとかやろうし、中間マージン抜かれまくりや。」
でぇじょうぶ博士
「鋭い指摘でやんす。実際、地域の小さな米屋は券の取扱店として登録するのに手間とコストがかかるでやんす。結局、すでにシステムが整ってる大手流通だけが恩恵を受ける構造でやんすね。」
ずん
「じゃあ、もういっそ現金で配ればいいじゃないのだ!なんでわざわざ券にするのだ?」
かっぱ
「そら『米の消費拡大』って大義名分が欲しいからやろ。現金やったら貯金されるか、酒とかタバコに使われる可能性あるやん。それやと農水省の手柄にならんのや。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。これは財務省と農水省の『予算獲得競争』の産物でやんす。独自の施策を打ち出して、来年度予算を増やしたい農水省の思惑が見え見えでやんすね。」
やきう
「省庁間の縄張り争いに国民が巻き込まれとるわけやな。ホンマ、官僚の出世ゲームに付き合わされる国民は哀れやで。」
ずん
「でも、ちょっと待つのだ。おこめ券で米買って、浮いたお金で別のもの買えばいいじゃないのだ!ボク天才なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「それを経済学では『代替効果』と呼ぶでやんす。理論上はその通りでやんすが、実際には『米を普段より多く買う』という行動変容が起きにくいでやんす。なぜなら米は保存が効くとはいえ、一般家庭の保管スペースには限界があるでやんすからね。」
かっぱ
「つまり結局、普段買う分だけ券使って終わりってことか。新規需要なんか生まれへんやん。」
やきう
「せやから最初から『消費喚起』なんて嘘っぱちなんや。本当の目的は『やってる感の演出』と『農水省の予算確保』と『米流通業界への利益誘導』の三位一体や。」
ずん
「じゃあボク、おこめ券いらないのだ!受け取り拒否するのだ!」
でぇじょうぶ博士
「いやいや、それも賢くないでやんす。もらえるものはもらっておくでやんす。批判すべきは制度設計であって、個人レベルでは最大限活用すべきでやんす。文句言いながらも貰うのが庶民の生き方でやんすよ。」
かっぱ
「せやな。怒りながらも受け取る。それが日本人の美徳や。」
やきう
「美徳ちゃうやろ、それ奴隷根性や。まあワイも貰うけどな。米は腐らんし。」
でぇじょうぶ博士
「当然でやんす。税金として取られたものを少しでも取り返すのは国民の権利でやんす。ただし、これで『いい政策だった』と錯覚してはいけないでやんす。」
かっぱ
「で、博士。このおこめ券、実際どれくらい配られるんや?」
でぇじょうぶ博士
「記事によると自治体判断でやんすが、見送る自治体も出てきてるでやんす。配布・管理コストが給付額を上回る可能性があるからでやんすね。つまり、1万円分の券を配るのに1万5千円かかるみたいな本末転倒な事態でやんす。」
やきう
「アホやん。それもう詐欺やろ。国民の税金で国民騙しとるようなもんや。」
ずん
「じゃあさ、期限内に使い切れなかったらどうなるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「当然無効でやんす。まるでパチンコの出玉を閉店時間までに交換しないと紙くずになるのと同じでやんすね。これがまた行動経済学の『サンクコスト効果』を利用してるでやんす。」
でぇじょうぶ博士
「『もったいない』という感情でやんす。期限が迫ると『せっかくもらったのに使わないと損』という心理が働いて、本来必要ない量の米まで買ってしまうでやんす。これこそが政府の狙いでやんすね。」
やきう
「結局、政府は国民を『もったいない精神』で操っとるわけやな。日本人の美徳を悪用しとる。ゲスの極みや。」
ずん
「うーん、なんだか複雑な気分なのだ。もらって嬉しいけど、騙されてる気もするのだ...」
でぇじょうぶ博士
「それが正常な反応でやんす。政策というのは、常に『誰が得して誰が損するか』を見極める必要があるでやんす。表面的な『もらえる』という事実に騙されてはいけないでやんす。」
かっぱ
「で、結論としてはどうなんや?このおこめ券は成功すると思うか?」
でぇじょうぶ博士
「経済効果という意味では失敗でやんす。でも政治的には『成功した』ことになるでやんす。なぜなら、政府は『経済対策を実施した』という実績が作れて、一部の国民は『何かもらった』という満足感を得られるでやんすからね。」
やきう
「つまり、みんなで『やってる感』を演出し合うプロレスってことやな。本当に得するのは中抜き業者と、来年の予算増額狙いの官僚だけや。」
ずん
「なんか、ますます複雑になってきたのだ...ボク、もう米食べたくなくなってきたのだ...」
でぇじょうぶ博士
「最後に一つ言っておくでやんす。おこめ券の最大の問題は『継続性のなさ』でやんす。一時的に消費が増えても、その後は反動で消費が減るでやんす。つまり『借金で買い物してる』のと同じでやんす。」
やきう
「そら当然や。今月30kg買ったら、来月は買わんでええからな。結局プラマイゼロや。むしろ流通在庫の変動が激しくなって、小売店が困るだけやろ。」
でぇじょうぶ博士
「シンプルに『減税』でやんす。消費税を一時的に下げれば、あらゆる商品の消費が増えるでやんす。券を刷ったり配ったりするコストもかからないでやんす。でも、それじゃ農水省の手柄にならないから却下されるでやんす。」
かっぱ
「結局、省益優先ってことか。国民のことなんか二の次やな。」
やきう
「二の次どころか、圏外やろ。政治家と官僚のことしか考えとらん。」
ずん
「うぅ...なんか悲しくなってきたのだ...でも、ボクはおこめ券もらったら、期限ギリギリまで放置して、最終日に『やべっ!』って焦る未来が見えるのだ!」