ずん
「おいおい、逆DVが話題になってるのだ!これ、完全に男性差別なんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「むむむ、ずん君、それは短絡的でやんす。この事例は性差別の問題というより、愛着形成と感情調整機能の発達不全が引き起こす関係性の歪みでやんす」
やきう
「要するに、クソガキがそのまま大人になっただけやんけ。お手伝いさんがおる家庭とか、ワイには縁のない世界やわ」
かっぱ
「まぁまぁ。でも35歳で感情コントロールできへんって、ちょっとヤバいやろ」
ずん
「でもさぁ、なんで旦那は逃げないのだ?殴られてるんだよね?普通に警察呼べばいいのだ」
でぇじょうぶ博士
「そこが共依存の恐ろしいところでやんす。悟さんは『自分が我慢すれば』と考える救済者症候群の傾向があるでやんすね。まるで溺れている人を助けようとして、一緒に沈んでいく人のようでやんす」
やきう
「ほんま男ってアホやな。『大事にしてあげなきゃ』って、お前がボコボコにされとるんやぞ?」
ずん
「え、でも愛情があるから我慢するって、美談じゃないのだ?」
かっぱ
「それ、DVする側の常套句やん。『愛してるから殴る』みたいな」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。彩子さんの『もっと優しくして、甘やかして』という要求は、まるでブラックホールのように際限がないでやんす。なぜなら、彼女の中には『満たされた』という感覚の基準値が存在しないでやんすから」
やきう
「お嬢様育ちってホンマ面倒くさいな。父親のカードで買い物とか、38歳のワイでも親に金せびったことないで」
でぇじょうぶ博士
「話を戻すでやんすが、注目すべきは『叱られた記憶がない』という点でやんす。これは虐待の一種とも言えるでやんすよ」
ずん
「え!?甘やかされるのが虐待なのだ!?じゃあボクも親を訴えられるのだ!」
やきう
「お前は甘やかされてないやろ。放置されてただけや」
でぇじょうぶ博士
「適切な叱責や限界設定がないまま育つと、社会的なフィードバックループを学習できないでやんす。彩子さんは『否定される』という経験値がゼロでやんすから、些細な拒絶でもシステムエラーを起こすでやんす」
かっぱ
「なるほどな。で、この夫婦、再生できるんか?」
でぇじょうぶ博士
「カウンセラーの山脇氏は『浮気の可能性は低い』と伝えることで、彩子さんの不信感を軽減しようとしてるでやんすね。でも、根本的な問題は彼女の感情調整能力でやんすから、認知行動療法やDBT(弁証法的行動療法)が必要でやんす」
ずん
「なんか難しそうなのだ...結局、治るのだ?」
やきう
「治るわけないやろ。35年間の学習を上書きするとか、Windows95をWindows11にアップデートするようなもんや」
でぇじょうぶ博士
「可能性はゼロではないでやんすが、彩子さん本人が『変わりたい』と心から思わない限り難しいでやんす。今のところ、彼女は『夫が変わるべき』と思ってる節があるでやんすからね」
やきう
「せやな。でも『彼女を大切に思ってる』とか言うとるし、共依存で抜け出せへんやろな」
でぇじょうぶ博士
「世代間連鎖でやんすね...考えたくないでやんす」
ずん
「うわぁ...なんか怖くなってきたのだ。でも一つ疑問なのだ」
ずん
「お手伝いさんがいる家って、どうやったら働けるのだ?ボクも応募したいのだ」
でぇじょうぶ博士
「ずん君、君にはまず『時間通りに起きる』という課題から始めるべきでやんす...」
ずん
「いや、彩子さんの家でお手伝いさんすれば、ボクも可愛がられて甘やかされるかもしれないのだ!これは人生逆転のチャンスなのだ!」