ずん
「狂歌師が家族のために筆を折るって、ボクには理解できないのだ。好きなことやってりゃいいじゃんって思うのだ。」
でぇじょうぶ博士
「ずんは家族がいないから言えることでやんすね。南畝は狂歌で名声を得ても、それだけでは家族を養えなかったでやんす。江戸時代のインフルエンサーみたいなもんで、フォロワーは多いけど収益化できないでやんすよ。」
やきう
「ワイもブログで1万PVいったけど収益3円やったわ。南畝の気持ちわかるで。」
でぇじょうぶ博士
「まあ、南畝の本当にすごいところは、あの有名な『白河の清きに魚もすみかねて もとの濁りの田沼こひしき』という狂歌を詠んだかもしれないのに、自分の名前を絶対に出さなかった点でやんす。現代で言えば、政権批判のバズツイートを匿名でやるようなもんでやんすね。」
やきう
「それ賢いやん。炎上したら即垢消しや。南畝は処世術わかっとるわ。」
ずん
「でも博士、その歌って本当に南畝が詠んだのだ?教科書に載ってるから事実なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「教科書を盲信するのは危険でやんす。村木さんも『作中で自分なりの回答を書いた』と言ってるでやんすが、南畝の全集を読むと、彼は政治向きの歌を基本的に詠んでいないでやんす。つまり、この歌が南畝作だとしても、彼のキャラクター的には表に出すはずがないんでやんすよ。」
やきう
「要するに、ゴーストライターやったかもしれへんってことか。ずん、お前の卒論も誰かに書いてもろたんやろ?」
ずん
「...バレてるのだ!?いや、参考にしただけなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「話を戻すでやんす。南畝が田沼意次の息子・意知が斬られた事件の記録を残しているんでやんすが、それが完璧なルポルタージュなんでやんす。点線で犯人の逃走経路まで示してあって、現代のニュース報道より分かりやすいでやんすよ。」
やきう
「ワイのパワポより分かりやすいとか、マジで有能やん。」
ずん
「やきうのパワポは文字だらけで誰も読まないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「南畝の時代、つまり田沼時代は『自由』だったんでやんす。北海道開拓、外国との交易、新しい金融システム...まるでシリコンバレーのスタートアップみたいに、失敗を恐れずチャレンジする文化があったでやんす。」
やきう
「でも賄賂まみれやったんやろ?クリーンな政治が一番やで。」
でぇじょうぶ博士
「それが面白いところでやんす。田沼失脚後の松平定信は『清廉潔白』を掲げたでやんすが、その結果、経済が停滞して庶民は困窮したんでやんす。『白河の清きに魚もすみかねて』というのは、まさにその皮肉でやんすね。清すぎる水には魚も住めないでやんす。」
ずん
「つまり、ちょっと濁ってた方が経済回るってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まあ、そういう見方もできるでやんすね。規制緩和で経済成長させるか、厳格なルールで秩序を保つか...現代の政治論争と全く同じでやんす。」
でぇじょうぶ博士
「それが南畝の賢いところでやんす。彼は明確な政治的立場を表明せず、役人として生きる道を選んだでやんす。家族を養うためには、SNSでバズるより安定した公務員になる方が賢明だと判断したんでやんすね。」
ずん
「なるほど...つまり南畝は、『好きなことで生きていく』を諦めて『安定を取った』ってことなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「諦めたというより、『選んだ』でやんす。狂歌という才能を持ちながら、それを捨てて家族を守る道を選択した。その覚悟がすごいんでやんすよ。」
やきう
「ワイも好きなことで生きていきたかったで...でも現実は厳しいんや。」
ずん
「やきうは引きこもりニートじゃないのだ。好きなこともやってないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「南畝の人生から学べることは、才能と生活のバランスでやんすね。どんなに優れた才能があっても、それだけでは食えないという現実。そして、大切な人を守るために何を選ぶかという決断でやんす。」
ずん
「じゃあボクも、いつか才能を捨てて安定を取る日が来るのだ?」
ずん
「...ボクには、他人を不快にさせる才能があるのだ!それを活かしてYouTuberになるのだ!」