ずん
同人誌イベントのトップが急に亡くなったって...これ、業界的にかなりヤバい事態なのでは?
でぇじょうぶ博士
むむむ、そうでやんすね。コミティアというのは創作オンリーの同人誌即売会として、1984年から続く老舗イベントでやんす。その会長が急逝というのは、まさに船長を失った船が大海原を漂うような状況でやんすよ。
かっぱ
でも「今後の開催に影響なし」って書いてあるやん。ほんまにそんなことあるんか?
でぇじょうぶ博士
それが組織の強さの証でやんすね。中村会長は自分がいなくなってもイベントが続くよう、しっかりシステム化していたんでやんす。まるで自分の死後も動き続けるロボットを作り上げたようなもんでやんす。
やきう
いや待てや。2月に元気やったのに4月に急逝って、がん進行早すぎやろ。これ本人も予想外やったんちゃうか?
でぇじょうぶ博士
おそらくそうでやんす。だからこそ「交流スペース」なんて企画してたんでやんすね。自分がまだまだ現役でいられると思っていたからこその計画でやんす。
ずん
うわぁ...なんか切ないのだ。でも「お別れの会」とか「交流スペース」とか、死んでからもイベント続けるって、ある意味すごくないか?
かっぱ
オタクの鑑やん。死してなお同人誌イベントに貢献する姿勢、ワイは好きやで。
やきう
でもな、これからどうなるんや?会長おらんくなって、方向性変わったりせんのか?
でぇじょうぶ博士
それが一番の懸念でやんすね。コミティアは「創作オンリー」という独自路線を貫いてきたでやんす。二次創作禁止という厳しいルールも、会長の理念あってこそでやんした。
ずん
じゃあこれから緩くなったりするのかな?それとも逆に厳しく?
かっぱ
むしろ「故人の遺志」って錦の御旗ができたから、今まで以上にガチガチになるかもしれんで。
やきう
ああ、わかるわ。「会長が生きてたら絶対こう言うはず」とか言い出す奴が出てくるパターンや。
でぇじょうぶ博士
組織というのは創業者が死ぬと、神格化が始まるもんでやんす。中村会長の言葉が「聖書」になって、誰も逆らえなくなる可能性もあるでやんすね。
かっぱ
でも同人誌界隈なんて、そもそも健全とは程遠い世界やろ。むしろカオスでこそ輝くんちゃうか。
やきう
せやな。綺麗事抜きで言えば、トップが変わるっちゅうことは利権の再配分や。これから内部でドロドロの権力闘争始まるで、きっと。
でぇじょうぶ博士
やきう君、それは言い過ぎでやんす。ただ...完全に否定もできないのが悲しいところでやんすね。どんな組織でも、トップが空位になれば必ず混乱は起きるもんでやんす。
ずん
うーん、でも「コミティアがずっと続くことが一番の希望」って言葉、なんか重いのだ。自分が死んでも続いてほしいって...
かっぱ
それがクリエイターの本質やろな。自分の作品が、自分の作った場が、永遠に残ることを願う。ある意味、同人誌そのものと同じや。
やきう
でも現実問題、代表の吉田って人がこれからどう舵取りするかやな。無難に今まで通りいくか、それとも改革するか。
でぇじょうぶ博士
難しい選択でやんすね。前者なら「進歩がない」と批判され、後者なら「故人の意思に反する」と非難されるでやんす。まさに八方塞がりの状況でやんす。
ずん
じゃあもう、コミティア自体を中村会長の名前つけて「中村杯」とかにしちゃえばいいのだ!
かっぱ
それはそれで、本人は嫌がりそうやけどな...
やきう
つーか、そもそも同人誌即売会なんて、今の時代に必要なんか?全部ネットで売ればええやん。
でぇじょうぶ博士
それは本質を理解してないでやんす、やきう君。コミティアの価値は「リアルで会う」ことにあるんでやんす。作家と読者が、作家同士が、直接交流できる場所なんでやんすよ。
かっぱ
せやな。ネットじゃ味わえん空気感があるんや。あの独特の熱気、紙の匂い、人混みの喧騒...
ずん
えぇ...人混みとか最悪なのだ。ボク引きこもりたいのだ。
やきう
ほんまそれな。ワイもわざわざ外出する意味わからんわ。家でポチポチやってる方が楽やし。
でぇじょうぶ博士
だからあなた達は一生、本当の創作の喜びを理解できないんでやんす。作品を手渡しで受け取る瞬間の感動、直接感想を言われる時の緊張と喜び...それがコミティアの本質でやんす。
ずん
そういう「本質」とか言い出すオタク、一番厄介なのだ。
かっぱ
でも中村会長も、そういう「厄介なオタク」の一人やったんやろな。だからこそ40年以上も続くイベント作れたんやろ。
やきう
まぁ、執念の人やったんやな。がんになってもイベント準備してたとか、正気の沙汰ちゃうで。
でぇじょうぶ博士
それを狂気と呼ぶか情熱と呼ぶかでやんすね。おいらは、そういう狂気こそがオタク文化を支えてきたと思うでやんす。
ずん
じゃあボクも狂気を持てば、お金持ちになれるのだ?
でぇじょうぶ博士
...ずん君の場合、狂気じゃなくてただの怠惰でやんす。
やきう
草。でも実際、こういう創業者って金持ってたんかな?同人誌イベントの興行収入ってどんなもんなん?
でぇじょうぶ博士
コミティアクラスなら、それなりの収益はあるでやんすよ。ただ、それを個人で懐に入れるような人じゃなかったでやんすね。おそらく次回開催の準備に投資してたでやんす。
かっぱ
ほんま求道者やん。金のためじゃなく、ただ「場を作り続けたい」っちゅう一念だけで。
ずん
そんなん...そんなん損じゃないか?もっと自分のために使えばよかったのだ!
やきう
ほんまそれな。どうせ死んだら終わりやのに、イベント存続とか考えてどうすんねん。
でぇじょうぶ博士
それがレガシーというもんでやんす。自分が死んでも、作ったものが残る。それこそが人間の不死への挑戦でやんすよ。
かっぱ
深いこと言うやん、博士。でも確かにな、中村会長の名前は、コミティアが続く限り語り継がれるわけや。
ずん
うーん...でもボク、別に名前なんて残らなくていいから、今を楽に生きたいのだ。
やきう
せやせや。未来のことなんか知らんがな。今日のメシと寝床があればええわ。
でぇじょうぶ博士
だからあなた達は永遠に凡人なんでやんす。中村会長のような人が、文化を作り、歴史を作るんでやんすよ。
かっぱ
まぁでも、凡人には凡人の生き方があるやろ。みんなが文化を作る必要はないんちゃう?
やきう
そうや、ワイらは消費する側でええねん。作る奴がおるから、楽しめるんやし。
ずん
そうなのだ!ボクたちは観客席から応援してればいいのだ!...あ、でもチケット代払いたくないのだ。
かっぱ
でも冗談抜きで、6月のコミティアはどうなるんやろな。追悼ムードなんか、それとも通常通りなんか。
やきう
両方やろな。表向きは「会長の遺志を継いで明るく」とか言いつつ、裏ではみんな気まずい空気や。
でぇじょうぶ博士
交流スペースの内容変更も気になるでやんすね。おそらく追悼コーナーみたいになるんでやんすが、それをどう「楽しい」イベントに昇華させるかが腕の見せ所でやんす。
ずん
難しいのだ...お葬式を楽しくとか、無理ゲーなのだ。
かっぱ
でもそこがオタクの真骨頂やろ。故人を偲びつつ、創作を楽しむ。泣きながら笑うみたいな、そういう器用さがオタクにはあるんや。
でぇじょうぶ博士
いいえ、それこそが人間の強さでやんす。悲しみの中でも前を向く。それができるから、文化は途絶えないんでやんすよ。
ずん
じゃあボクも強くなれば、お金持ちになれるのだ?
ずん
即答なのだ...まぁいいのだ。ボクは弱くて貧乏で怠け者だけど、コミティアだけはずっと続いてほしいのだ。だって...そこにボクの好きな本があるから、なのだ!