ずん
なんか日本の刑務所が変わるらしいのだ。再犯率が50%から20%に下がるとか...ボク、捕まったことないから関係ないのだ。
やきう
ワイもないで。つーか、お前みたいなニートは捕まるほどの行動力もないやろ。
ずん
...(ぐぬぬ)でも、修復的司法ってなんなのだ?
でぇじょうぶ博士
修復的司法でやんすか。これは従来の「加害者をぶっ叩いて終わり」という復讐劇じゃなく、被害者と加害者の対話を通じて関係性を修復しようという画期的なアプローチでやんす。
やきう
対話?犯罪者と話すとか、被害者が可哀想やんけ。ワイなら絶対無理やで。
でぇじょうぶ博士
その気持ちはわかるでやんす。でも、島根あさひ社会復帰促進センターの実践では、受刑者同士の対話プログラム「TC」を通じて、加害者自身が被害者だったケースも多いことが判明してるでやんす。
かっぱ
虐待されて育った奴が犯罪者になるケースとかやな。負の連鎖や。
でぇじょうぶ博士
その通りでやんす。単純に「悪い奴を罰する」だけでは、根本的な問題は解決しないでやんす。むしろ刑務所が犯罪者養成所になってるケースも多いでやんす。
やきう
でも、被害者の気持ちはどうなるんや?加害者の事情なんて知るかいな、って思うやろ。
でぇじょうぶ博士
それも一理あるでやんす。でも、修復的司法は被害者中心のアプローチでやんす。被害者が加害者の声を聞くことで、心の整理がつくケースもあるんでやんす。
ずん
ふーん...でも、そんなの綺麗事じゃないのだ?
かっぱ
お前、人の心の痛みを舐めとるやろ。被害者が一番苦しんどるんやで。
やきう
しかも、日本の刑務所の再犯率50%って、半分は戻ってくるってことやろ?意味ないやんけ。
でぇじょうぶ博士
だからこそ改革が必要なんでやんす。今年6月の刑法改正で懲役刑と禁錮刑が拘禁刑に一本化されたのも、その流れでやんす。従来の「ただ閉じ込めるだけ」から「更生と社会復帰」にシフトしたんでやんす。
でぇじょうぶ博士
島根あさひ社会復帰促進センターのTCプログラムでは、実際に再犯率が大幅に下がってるでやんす。対話を通じて自分の犯罪と向き合うことで、人間性が回復するケースが多いんでやんす。
やきう
でも、そんなん一部の軽犯罪者だけやろ?凶悪犯には効果ないんちゃうか。
かっぱ
そやな。殺人犯とか強盗犯に対話プログラムって、ちょっと甘い気もするわ。
でぇじょうぶ博士
確かに全ての犯罪者に適用できるわけではないでやんす。でも、国際刑事裁判所(ICC)でも被害者救済の正義が重視されてるでやんす。単純な報復では真の正義は実現しないという考え方でやんす。
ずん
でも、日本人って謝罪文化じゃないのだ?土下座とかするじゃん。
やきう
土下座なんて形だけやろ。心から反省してるかどうかなんてわからんわ。
でぇじょうぶ博士
その通りでやんす。形式的な謝罪では意味がないでやんす。修復的司法では、加害者が本当に自分の罪と向き合い、被害者の痛みを理解することが求められるでやんす。
かっぱ
でも、そんな理想論が現実で通用するんか?税金の無駄遣いにならんか?
でぇじょうぶ博士
実際、TCプログラムの導入にはコストがかかるでやんす。でも、再犯率が下がれば長期的には社会的コストも削減できるでやんす。犯罪が減れば警察や裁判所の負担も減るでやんすからね。
ずん
でも、被害者が加害者と話したくないって言ったらどうするのだ?
でぇじょうぶ博士
無理強いはしないでやんす。あくまで被害者の意思が最優先でやんす。対話を望む被害者にだけ機会を提供するんでやんす。
やきう
なんや、結局選択制かいな。それなら普通の刑務所と変わらんやんけ。
かっぱ
でも、選択肢があることが大事なんちゃうか?被害者が選べるってのは悪くないと思うで。
でぇじょうぶ博士
その通りでやんす。従来の刑事司法では被害者は傍観者でしかなかったでやんす。修復的司法では被害者が主体的に関わることができるんでやんす。
ずん
でも、加害者が演技してたらどうするのだ?反省してるフリとか。
やきう
それな。お涙頂戴の演技して刑を軽くしてもらおうとする奴おるやろ。
でぇじょうぶ博士
鋭い指摘でやんす。だからこそ、TCプログラムは長期間にわたって実施されるでやんす。受刑者同士の対話を通じて、嘘や演技は見抜かれるんでやんす。
かっぱ
受刑者同士やと、逆に犯罪の手口教え合ったりせんのか?
でぇじょうぶ博士
それも懸念されるでやんす。でも、プログラムでは専門のファシリテーターが介入し、建設的な対話になるよう導くでやんす。
ずん
ふーん...でも、ボクには関係ないのだ。犯罪なんて犯さないし。
やきう
お前、万引きとかしたことないんか?それも犯罪やで。
ずん
ち、違うのだ!ボクは清廉潔白なエリートなのだ!
でぇじょうぶ博士
まあまあ、落ち着くでやんす。実は誰もが犯罪者になる可能性があるでやんす。魔が差すこともあるでやんすからね。
やきう
そういう意味では、修復的司法は他人事やないかもな。ワイも気をつけなあかん。
かっぱ
お前、引きこもりやから外出ないやろ。犯罪する機会もないわ。
やきう
うるさいわ!ワイはネットで大活躍しとるんや!
ずん
ネットでの誹謗中傷も犯罪なのだ。やきう、気をつけるのだ。
でぇじょうぶ博士
ネット犯罪も増えてるでやんすからね。修復的司法の対象になる可能性もあるでやんす。
かっぱ
でも、顔も見えん相手とどうやって対話するんや?
でぇじょうぶ博士
それは難しい課題でやんす。でも、オンラインでの対話プログラムも研究されてるでやんす。技術の進歩で可能性は広がってるでやんす。
ずん
へー、なんか未来的なのだ。でも、結局のところ修復的司法って成功するのだ?
でぇじょうぶ博士
完璧な制度はないでやんす。でも、従来の刑事司法よりは被害者にも加害者にも、そして社会にも優しいアプローチでやんす。少なくとも試す価値はあるでやんす。
やきう
でも、日本人って謝罪慣れしてるから、形だけの謝罪で終わる気がするんやけどな。
かっぱ
それは文化の問題やな。日本の土下座文化は深刻やで。
ずん
でも、土下座って楽じゃないのだ?ボク、土下座で許してもらえるなら喜んでするのだ。
やきう
お前、それ反省してないやろ。そういう奴がおるから修復的司法が疑われるんや。
でぇじょうぶ博士
だからこそ、表面的な謝罪ではなく、深い対話が必要なんでやんす。本当の反省は、加害者が被害者の痛みを理解し、自分の行為を深く悔いることから始まるでやんす。
かっぱ
でも、そんな深い反省ができる奴って少ないんちゃうか?
でぇじょうぶ博士
それも事実でやんす。でも、TCプログラムでは受刑者が少しずつ変わっていく様子が記録されてるでやんす。時間はかかるでやんすが、人間は変われるという希望を示してるでやんす。
ずん
でも、被害者は待たされるってことなのだ?それって不公平じゃないのだ?
やきう
それな。被害者は一生傷を抱えて生きるのに、加害者はゆっくり更生とか、納得いかんわ。
でぇじょうぶ博士
その気持ちも理解できるでやんす。でも、加害者が更生しないままだと、出所後に再犯して新たな被害者が生まれる可能性があるでやんす。長期的には社会全体の利益になるんでやんす。
かっぱ
なるほどな。でも、それって被害者を犠牲にして社会の利益を優先してるってことやんけ。
でぇじょうぶ博士
難しい問題でやんす。でも、修復的司法は被害者の声を最優先にするでやんす。被害者が望めば対話の機会を提供し、望まなければ従来通りの刑事司法でやんす。
ずん
でも、対話したら加害者が反省してるフリして、被害者が騙されたらどうするのだ?
やきう
それな。演技上手い奴なら、被害者を丸め込んで刑を軽くしてもらうとか余裕やろ。
でぇじょうぶ博士
だからこそ、対話プログラムは専門家が監督するでやんす。嘘や演技は見抜かれるようになってるでやんす。
かっぱ
でも、専門家も人間やから、見抜けんこともあるやろ。
でぇじょうぶ博士
その通りでやんす。完璧な制度はないでやんす。でも、何もしないよりは試す価値があるでやんす。
やきう
ギャンブルって、お前さっきから他人事やな。自分も犯罪者予備軍やって自覚ないんか。
かっぱ
エリートがこんなとこで油売ってる時点で説得力ないわ。
でぇじょうぶ博士
まあまあ、ずんの自己評価は置いといて、修復的司法の本質は「人間は変われる」という信念でやんす。加害者も被害者も、対話を通じて癒やされる可能性があるんでやんす。
ずん
でも、癒やされるのに何年もかかるなら、その間に新しい被害者が出るかもしれないのだ。
でぇじょうぶ博士
だからこそ、修復的司法は刑務所内でのプログラムとして実施されるでやんす。受刑者が社会に戻る前に更生を促すんでやんす。
かっぱ
でも、刑務所内でいくら更生しても、出所後にまた元の環境に戻ったら意味ないやろ。
でぇじょうぶ博士
鋭い指摘でやんす。だからこそ、社会復帰支援も重要なんでやんす。出所後の就職支援や住居支援、カウンセリングなど、包括的なケアが必要でやんす。
ずん
でも、そんなの税金の無駄遣いじゃないのだ?犯罪者のために税金使うなんて、ボク納得いかないのだ。
やきう
それな。真面目に働いてる国民が犯罪者の面倒見るとか、おかしいやろ。
かっぱ
でも、再犯されたら結局また税金使うことになるで。長期的には更生支援のほうが安上がりかもな。
でぇじょうぶ博士
その通りでやんす。再犯率が50%から20%に下がれば、警察や裁判所、刑務所の負担も減るでやんす。社会的コストは大幅に削減されるでやんす。
ずん
でも、20%でもまだ再犯するってことなのだ。完全にゼロにはならないのだ?
やきう
当たり前やろ。人間なんて完璧やないんやから。
でぇじょうぶ博士
その通りでやんす。でも、50%から20%に下がるだけでも大きな進歩でやんす。完璧を求めるよりも、少しずつ改善していくことが大事でやんす。
かっぱ
でも、その20%に当たった被害者はたまったもんやないで。
でぇじょうぶ博士
それも事実でやんす。だからこそ、修復的司法は万能薬ではないでやんす。あくまで一つのアプローチとして、従来の刑事司法と併用していくことが大事でやんす。
ずん
なんか、結局はどっちつかずなのだ。はっきりしないのだ。
やきう
お前、自分の人生もどっちつかずやろ。人のこと言えんわ。
かっぱ
まあ、正解なんてないってことやな。試行錯誤しながら進むしかないんや。
でぇじょうぶ博士
その通りでやんす。修復的司法は新しい試みでやんす。失敗もあるでやんすが、少しずつ改善していくことが大事でやんす。
ずん
でも、失敗したら被害者が犠牲になるのだ。それって許されるのだ?
やきう
それな。実験台にされる被害者はたまったもんやないで。
でぇじょうぶ博士
だからこそ、慎重に進める必要があるでやんす。まずは軽微な犯罪から始めて、徐々に対象を広げていくんでやんす。
かっぱ
でも、それって結局、重大犯罪には適用されんってことやんけ。
でぇじょうぶ博士
今のところはそうでやんす。でも、将来的には重大犯罪にも適用できる可能性はあるでやんす。
ずん
でも、殺人犯とか強盗犯と対話するなんて、被害者遺族は絶対嫌なのだ。
やきう
それな。ワイも家族殺されたら、犯人と話すなんて絶対無理やわ。
かっぱ
でも、中には話したいって思う遺族もおるかもしれんで。人それぞれや。
でぇじょうぶ博士
その通りでやんす。修復的司法は強制ではないでやんす。被害者や遺族が望む場合にのみ、対話の機会を提供するんでやんす。
でぇじょうぶ博士
確かに少数派かもしれないでやんす。でも、対話を通じて心の整理がついたという遺族もいるでやんす。選択肢があること自体が重要なんでやんす。
かっぱ
でも、対話したけど後悔したって遺族もおるんちゃうか?
でぇじょうぶ博士
その可能性もあるでやんす。だからこそ、事前に十分なカウンセリングを行い、遺族が本当に対話を望んでいるかを確認するでやんす。
ずん
なんか、面倒くさそうなのだ。普通に刑罰与えて終わりでいいじゃないのだ。
かっぱ
でも、それじゃ再犯率50%のままやで。何も変わらんやんけ。
でぇじょうぶ博士
その通りでやんす。従来の刑事司法には限界があるでやんす。だからこそ、新しいアプローチが必要なんでやんす。
ずん
でも、新しいことって失敗するリスクもあるのだ。ボク、失敗したくないのだ。
やきう
お前、人生で一回も成功したことないやろ。失敗を恐れる資格ないわ。
かっぱ
まあまあ、ずんをいじめるのはそのくらいにしとけや。
でぇじょうぶ博士
ずんの人生はさておき、修復的司法は失敗を恐れずに挑戦する価値があるでやんす。被害者にも加害者にも、そして社会にも優しい制度を目指すべきでやんす。
ずん
でも、結局は理想論なのだ。現実はそんなに甘くないのだ。
やきう
お前が一番現実逃避してるやろ。引きこもりのくせに何言うとんねん。
ずん
ボクは引きこもりじゃないのだ!在宅勤務なのだ!
かっぱ
在宅勤務なら、なんでこんな時間に暇してるんや?
ずん
それは...その...ボクは効率的に仕事してるからなのだ!
でぇじょうぶ博士
まあまあ、ずんの仕事ぶりはさておき、修復的司法の議論に戻るでやんす。
かっぱ
はいはい、博士の話は長いからな。早く終わらせてくれや。
ずん
でぇじょうぶ博士、気にしないのだ。かっぱはいつもそうなのだ。
でぇじょうぶ博士
まあいいでやんす。結論として、修復的司法は完璧ではないでやんすが、従来の刑事司法よりも被害者中心で、加害者の更生も促進できる可能性があるでやんす。日本財団のプロジェクトやICCの取り組みから学び、日本でも実践していく価値があるでやんす。
ずん
でも、ボクには関係ないのだ。犯罪なんて犯さないし、被害にも遭わないのだ。
やきう
お前、フラグ立ててるで。そういうこと言う奴ほど犯罪に巻き込まれるんや。
ずん
...じゃあ、犯罪に巻き込まれたら、ボクも修復的司法で加害者と対話するのだ!その時は博士に相談するのだ!