ずん
「両手両足失ってランナーって、最初からハードモード過ぎるのだ!どうやって走るのだ?」
でぇじょうぶ博士
「義足でやんす。むしろ生身の足より速く走れる可能性があるでやんすよ。人類、実は最初からサイボーグ化の道を歩んでいたんでやんすね。」
やきう
「でも工務店の社長が突然パラアスリートって、転職エージェントもビックリやろ。『前職
でぇじょうぶ博士
「この久多良木さん、娘さんたちが『パパの右足、私が持ってく!』って取り合ったそうでやんす。切断した足を火葬場に持っていく際の話でやんすが...」
やきう
「ファッ!?それ、学校の思い出語る話ちゃうやんけ!シュール通り越してホラーやろ!」
ずん
「え、待って。自分の足を火葬するって、自分の葬式を生前に体験してるようなものなのだ?哲学的すぎるのだ。」
でぇじょうぶ博士
「奥さんが『今のあんたの仕事は寝てることだから』って言ったそうでやんす。つまり、寝てるだけで給料もらえる究極のホワイト企業状態でやんすね。」
やきう
「ワイもその仕事したいわ。でも借金あるんやろ?工務店経営しとって。普通なら絶望やで。」
ずん
「体重35キロ減って、ダイエット業界が黙ってないレベルなのだ。でも方法が過激すぎるのだ。」
でぇじょうぶ博士
「電撃性紫斑病という稀な病気でやんす。細菌感染で血管が詰まり、組織が壊死する恐ろしい病でやんすが、生存率自体が低いんでやんすよ。」
やきう
「で、生き残ったら両手両足切断て。神様、難易度設定ミスっとるやろ。」
ずん
「でも娘たちが毎日病室に来てくれて、『死ぬに死ねない』って思えたって、これ実は最強のメンタルケアなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。子どもの無邪気さが、大人の絶望を打ち砕く武器になるんでやんすね。むしろ、悲しんでる暇がないという状況が救いになったでやんす。」
やきう
「奥さんも建築士で仕事しながら子育てして病院通いて、もう家族全員チートキャラやんけ。」
ずん
「そういえば、『あえてむき出しにしています』って、義足を隠さないってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「見られることへの覚悟でやんすね。障害を隠すのではなく、見せることで社会の意識を変える。これぞパラアスリートの使命でやんす。」
やきう
「でもな、世間は『感動ポルノ』って揶揄するやろ。ワイらみたいなクズはそう思ってまうで。」
ずん
「やきう、たまにはいいこと言うのだ。でも久多良木さん、もう感動云々通り越して『生きる』を実践してるだけなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「リハビリ病院に転院してから、ようやく先のことを真剣に話し始めたそうでやんす。それまでは日常の些細な話だけ。この『焦らない強さ』が凄いでやんすね。」
やきう
「ワイやったら初日から『ワイの人生どないなるんや!?』って発狂しとるわ。」
ずん
「というか、義足で走るって物理的にどうなってるのだ?バネみたいな感じなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。カーボンファイバー製のブレード型義足でやんすね。反発力を利用して走るんでやんす。ある意味、人体改造でやんす。」
やきう
「それ、ドーピングみたいなもんやないんか?生身より有利やろ。」
ずん
「でも、切断してまでそのアドバンテージ欲しいかって言われたら、誰もやらないのだ。つまり代償がデカすぎるのだ。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。久多良木さんは選んだわけじゃなく、そうなってしまった。その上で前を向いて走ってるんでやんす。」
やきう
「で、義足スポーツクラブの代表もしとるんやろ?もう社会貢献しまくりやんけ。ワイなんて何もしとらんで。」
ずん
「やきう、お前がニートなのはもうみんな知ってるのだ。話を戻すのだ。」
でぇじょうぶ博士
「久多良木さんの活動は、同じ境遇の人たちへの希望になってるでやんす。『こんな僕でも走れる』というメッセージは強いでやんすよ。」
やきう
「でもな、世の中には『障害者は可哀想』って目で見る奴もおるやろ。そういうの、むかつかんのかな。」
ずん
「だから『あえてむき出し』なのだ!隠さず見せることで、可哀想じゃなくて『かっこいい』に変えてるのだ!...多分なのだ。」
でぇじょうぶ博士
「正解でやんす。見せることで、障害に対する社会の認識を変える。これは静かな革命でやんすね。」
やきう
「革命て。大袈裟やろ。でも確かに、義足でバリバリ走ってる姿見たら、固定観念ぶっ壊れるわな。」
ずん
「ていうか、借金あって両手両足ないのに、なんで前向きになれるのだ?ボクなら秒で詰むのだ。」
でぇじょうぶ博士
「子どもたちの存在でやんすね。『死ぬに死ねない』という状況が、逆説的に生きる力になったんでやんす。人間、追い詰められると強いでやんす。」
やきう
「ワイは追い詰められたら逃げるけどな。あ、もう逃げてたわ。部屋に。」
ずん
「それで、これから久多良木さんはどうするのだ?もう十分やり遂げてる気がするのだ。」
でぇじょうぶ博士
「まだまだでやんす。義足スポーツの普及、パラアスリートとしての活動、そして何より、子どもたちに『何があっても大丈夫』という背中を見せ続けることでやんす。」
やきう
「子どもたち、強く育つやろなぁ。パッパがそんなんやったら、ちょっとやそっとのことで折れへんわ。」
ずん
「でも正直、ボクは久多良木さんみたいになれる自信ないのだ。すごすぎて逆に参考にならないのだ!もっとダメな人の話も聞きたいのだ!」