ずん
「NPOが補助金で建てた施設を勝手に担保にしてたって、これ完全にアウトなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「やんすねぇ。補助金で建てた施設に根抵当権を設定するのは、親から貰ったお年玉を勝手にパチンコに使うようなもんでやんす。」
やきう
「ワイ、フローレンスって有名なNPOやと思っとったけど、まさかこんなことするとはな。社会貢献団体の看板が泣いとるで。」
かっぱ
「8年も気づかれへんかったんかいな。渋谷区の監査体制ガバガバやん。」
ずん
「でも根抵当権と抵当権の違いなんて、普通の人わかんないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「簡単に説明するでやんす。抵当権は『この借金だけ』に使える一回限りの担保でやんす。対して根抵当権は『何度でも使える魔法のカード』みたいなもんでやんす。保育以外にも転用できちゃうでやんす。」
やきう
「つまり保育施設建てる補助金もろといて、その建物担保に別の事業でも金借りられるってことか。これはエグいで。」
かっぱ
「そら行政の事前承認いるわな。税金使うとんのやから当然や。」
ずん
「でもフローレンスは『保育事業にしか使ってない』って言ってるのだ。だったら問題ないんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それが甘いでやんす、ずん君。『実際に何に使ったか』じゃなくて、『何に使えるか』が問題でやんす。根抵当権は理論上、保育以外にも転用可能な『違法状態』を作り出してたでやんすからね。」
やきう
「それに承認取ってへんのがアカンのやろ。ルール破っといて『悪用してません』は通らんで。」
かっぱ
「しかも8年間も放置しとったんやろ?途中で誰も気づかへんかったんか。」
ずん
「でも登記簿見ればすぐわかるはずなのだ。なんで今頃発覚したのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それがまさに行政のチェック体制の穴でやんす。補助金出した後のフォローアップが甘々だったということでやんすね。渋谷区も当時の担当者に聞き取りしてるみたいでやんすが、おそらく誰も登記簿なんて確認してなかったでやんす。」
やきう
「担当者も変わるしな。引き継ぎミスか、それとも最初から確認しとらんかったか。どっちにしろ杜撰すぎるわ。」
かっぱ
「フローレンスも認定NPOやろ?税制優遇受けとる立場でこれはまずいで。認定取り消しもあるんちゃうか。」
ずん
「えっ、そんなことになったら大変なのだ!他の保育施設とかどうなるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「そこが難しいところでやんす。フローレンスは複数の保育施設や病児保育を運営してるでやんすから、認定取り消しになれば社会的影響は大きいでやんす。でも、ルール違反を見逃せば『NPOならなんでもあり』という前例を作っちゃうでやんす。」
やきう
「結局、一括返済して根抵当権外すって言うとるけど、それで許されるんか?違法状態を8年も続けといて。」
かっぱ
「金返したらチャラってわけにはいかんやろ。補助金の返還請求とか、何らかのペナルティは必要やと思うで。」
ずん
「でも当時の担当者に聞き取りしてるって言ってたのだ。もしかして担当者が勝手にやっちゃったパターンなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それもあり得るでやんすが、NPO法人の理事会が承認してないわけがないでやんす。5000万円の借入れでやんすからね。組織的にチェック機能が働いてなかったのは間違いないでやんす。」
やきう
「NPOって『社会のため』って言うとる割に、中身はガバナンスガバガバやな。企業より監査甘いんちゃうか。」
かっぱ
「認定NPOって寄付金控除受けられる分、普通のNPOより厳しい基準あるはずやけどな。それでもこんなんやからなぁ。」
ずん
「じゃあこれからNPOに寄付するの怖くなっちゃうのだ...」
でぇじょうぶ博士
「まあ、全部のNPOがこうってわけじゃないでやんすが、今回の件で寄付者の信頼は確実に揺らぐでやんすね。特にフローレンスは代表の駒崎弘樹氏が積極的に情報発信してる有名団体でやんすから、影響は大きいでやんす。」
やきう
「SNSでも結構発信しとるよな。今回の件、どう説明するんやろな。」
かっぱ
「もう謝罪文出しとるみたいやけど、これだけじゃ済まへんやろな。記者会見とか開くんちゃうか。」
ずん
「でも待ってほしいのだ!もしかしてこれ、銀行側にも責任あるんじゃないのだ?だって補助金で建てた建物って分かってたはずなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「鋭い指摘でやんす、ずん君。確かに金融機関も登記簿や建物の経緯を確認する義務があるでやんす。『知らなかった』では済まされないでやんすね。」
やきう
「銀行も審査甘かったんやな。NPOって看板に安心しとったんか。それとも担保あるから問題ないと思っとったか。」
かっぱ
「どっちにしろ、金融機関もある程度の責任あるわな。プロとして確認すべきこと確認してへんかったんやから。」
ずん
「じゃあみんな悪いってことなのだ!フローレンスも、渋谷区も、銀行も!」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。これは典型的な『誰も悪くないから誰も責任取らない』パターンに陥る危険性があるでやんす。だからこそ、しっかりと原因究明と再発防止策が必要でやんすね。」
やきう
「結局、税金が絡むとこういう問題起きるんやな。チェック体制甘すぎるわ。」
かっぱ
「待機児童問題解消のために急いで建てたんやろうけど、急ぎすぎて手続きがおざなりになったんやろな。」
ずん
「ボク思ったんだけど、これって氷山の一角なんじゃないのだ?他にも同じようなケースあるんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「その可能性は十分にあるでやんす。今回たまたまバレただけで、他の自治体でも同じようなことが起きてる可能性はあるでやんすね。全国的な実態調査が必要かもしれないでやんす。」
やきう
「マジかよ。じゃあこれから芋づる式に問題出てくるんちゃうか。」
かっぱ
「そうなったら大騒ぎやで。補助金行政自体の見直しになるかもしれへんな。」
ずん
「でもさ、ボクわかんないのだ。なんでわざわざ根抵当権にしたのだ?最初から抵当権にしとけばよかったのだ!」
でぇじょうぶ博士
「それが謎なんでやんすよね。フローレンス側は『当時の担当者に聞き取り中』って言ってるでやんすが、考えられるのは以下の可能性でやんす。①金融機関側が根抵当権を勧めた、②担当者が違いを理解してなかった、③将来的に他の事業でも使える余地を残したかった、でやんすね。」
やきう
「③やったら完全にアウトやん。最初から悪意あったってことやろ。」
かっぱ
「①か②やったとしても、NPOの責任者として確認せなアカンことやけどな。」
でぇじょうぶ博士
「それは調査結果を待つしかないでやんすが、個人的には②の『担当者の知識不足』が一番可能性高いと思うでやんす。悪意があるなら、こんなすぐバレる方法は取らないでやんすからね。」
やきう
「知識不足で5000万の借金の担保設定ミスるとか、レベル低すぎやろ。」
かっぱ
「でも逆に言えば、それだけNPOの事務能力が追いついてへんってことやな。」
でぇじょうぶ博士
「それは言い過ぎでやんすが、確かにNPOは利益追求団体じゃないぶん、コンプライアンス体制が企業より脆弱なケースが多いでやんす。特に急成長したNPOは、組織体制が追いつかないことがあるでやんすね。」
やきう
「フローレンスまさにそのパターンやん。事業拡大しすぎてガバナンスおろそかになったんやろ。」
かっぱ
「有名になって調子乗っとったんちゃうか。『俺らNPOやし大丈夫』みたいな。」
ずん
「でも待ってほしいのだ!これで一番困るのって、フローレンスを利用してる親子なんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。認定取り消しや事業縮小になれば、保育を受けてる子どもたちが困るでやんす。でも、だからといってルール違反を見逃すわけにもいかないでやんす。難しい問題でやんすね。」
やきう
「結局、NPOの看板利用して『子どものため』って言えば何でも許されると思っとるんちゃうか。」
かっぱ
「それは言い過ぎやけど、『社会貢献してるから』って甘えがあったのは確かやろな。」
ずん
「じゃあこれからどうなるのだ?フローレンスは潰れちゃうのだ?」
でぇじょうぶ博士
「すぐに潰れることはないと思うでやんすが、信頼回復には時間がかかるでやんす。寄付金も減るでやんすし、新規事業の展開も難しくなるでやんす。何より、他のNPOにとっても大きな打撃でやんすね。」
やきう
「真面目にやっとるNPOがとばっちり受けるパターンやな。迷惑な話やで。」
かっぱ
「業界全体のイメージダウンは避けられへんな。これを機に、NPO全体の監査体制見直しになるかもしれへん。」
ずん
「ボク、NPOの未来が心配になってきたのだ...」
でぇじょうぶ博士
「まあ、逆にこれがきっかけでNPO業界全体が健全化すれば、長期的にはプラスになるかもしれないでやんす。痛みを伴う改革でやんすけどね。」
やきう
「ポジティブすぎるやろ。現実はもっと厳しいで。」
ずん
「じゃあボクたちにできることってなんなのだ?」
かっぱ
「寄付する前に、ちゃんとそのNPOの財務状況とか確認することやな。盲目的に信じたらアカンで。」
やきう
「結局、自己責任ってことか。寄付する側もリテラシー必要やな。」
ずん
「でもそれって悲しくないのだ?NPOって信じて寄付するものなんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「理想論ではそうでやんすが、現実は『信じる』だけじゃダメでやんす。『信じて、確認する』が正しいスタンスでやんすね。性善説だけでは社会は回らないでやんす。」
やきう
「結局、どこまで行っても人間は信用できへんってことやな。悲しい世の中やで。」
かっぱ
「まあそこまで悲観的にならんでもええけどな。ちゃんとしとるNPOの方が多いんやし。」
ずん
「じゃあ今回のまとめなのだ。NPOも行政も銀行もみんなガバガバで、結局誰も悪くないから誰も責任取らないってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「残念ながら、そうなる可能性が高いでやんすね。形式的な処分はあるかもしれないでやんすが、本質的な問題解決にはならないでやんす。」
やきう
「日本の組織の典型的なパターンやん。誰も首にならへんし、ちょっと謝って終わりや。」
かっぱ
「せやけど、今回は金額も大きいし注目度も高いから、そう簡単には終わらへんかもしれへんで。」
ずん
「ボク、もうNPOに寄付するの怖くなっちゃったのだ...じゃあこれからはふるさと納税だけにするのだ!あれなら返礼品もらえるし安心なのだ!」