ずん
「メディアが世論を分断してるって話なのだ!これ完全にマスゴミ案件じゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「やんすねぇ。複雑な国際情勢と法的解釈を『賛成か反対か』の二択に押し込むのは、シェイクスピアの戯曲をLINEスタンプで表現するようなもんでやんす」
やきう
「ワイ、この調査見たで。賛成48.8%、反対44.2%やって。ほぼ真っ二つやんけ。これ完全に『炎上マーケティング』の手法やろ」
かっぱ
「なんや、共同通信もYouTuberみたいなことしとんのか。『【大炎上】台湾有事で自衛権!?国民の反応がヤバすぎたwww』ってタイトルつけるつもりか?」
ずん
「でも高市首相の答弁って、そんなに複雑だったのだ?『台湾有事で集団的自衛権』ってシンプルじゃないのだ」
でぇじょうぶ博士
「それが罠でやんす。実際の答弁は『個別具体的な状況に即して総合的に判断』という条件付きでやんす。それを『台湾有事=即自衛権発動』と読むのは、『条件次第で結婚するかも』を『プロポーズされた!』と解釈するようなもんでやんす」
やきう
「でも『戦艦使った武力行使なら存立危機事態になり得る』って言うとるやんけ。これ実質イエスやろ」
かっぱ
「『なり得る』と『なる』は天と地ほど違うんやで。お前『付き合える可能性がある』って言われて『付き合えることになった!』って周りに言いふらすタイプやろ」
ずん
「むむむ...じゃあメディアは何を聞けばよかったのだ?『高市首相の答弁における存立危機事態の該当性判断の枠組みについて、個別具体的状況の総合考慮という手法に賛成しますか』とか聞けばよかったのだ?」
でぇじょうぶ博士
「その質問、回答率3%くらいになりそうでやんすね。でも実はそこが問題の本質でやんす。複雑な安全保障政策を世論調査で問うこと自体が、おいらに『量子力学と相対性理論どっちが好き?』って聞くようなもんでやんす」
やきう
「いや待てや。民主主義なんやから、国民に聞くのは当然やろ。専門家だけで決めるんか?それこそ独裁やんけ」
かっぱ
「せやけどな、世論調査って『空気』を作る装置にもなるんやで。『賛成多数!』って報道されたら、『みんな賛成してるんか、ほな賛成や』ってなる層が一定数おるんや」
でぇじょうぶ博士
「バンドワゴン効果でやんすね。戦前のメディアも『国民は戦争を支持している』という空気を醸成したでやんす。鳩山氏が『先の大戦』に言及したのはそこでやんす」
ずん
「でもでも、鳩山氏って『あの』鳩山家の人なのだ?なんか説得力ないのだ」
やきう
「鳩山由紀夫の息子やな。親父は『日本は中国の属国になれ』みたいなこと言うとったやろ。DNA的にヤバいんちゃうか」
かっぱ
「おい、それ完全に人格攻撃やん。言うてることの中身で判断せえや」
でぇじょうぶ博士
「まあ確かに、鳩山紀一郎氏は国民民主党でやんすから、立憲民主党とは違うでやんす。むしろ現実路線の政党でやんすね。親父とは一線を画してるでやんす」
ずん
「じゃあ結局、このメディア批判は正しいのだ?」
でぇじょうぶ博士
「半分正しくて半分間違ってるでやんす。メディアの単純化は確かに問題でやんすが、かといって複雑すぎる説明では誰も理解できないでやんす。要は『解像度』の問題でやんす」
やきう
「解像度って何やねん。4Kか8Kかって話か?」
かっぱ
「比喩やがな。要するに、どこまで細かく説明するかってバランスの話や」
ずん
「むむむ...じゃあボクたちはどうすればいいのだ?メディアを信じないほうがいいのだ?」
でぇじょうぶ博士
「全否定も全肯定も危険でやんす。大事なのは『この世論調査、質問の仕方おかしくね?』と気づく『メディアリテラシー』でやんす。でもそれは、おいらみたいな研究者でも難しいでやんす」
やきう
「結局、賢い奴だけが真実にたどり着けるって話やんけ。民主主義の限界やな」
かっぱ
「いや、そうやって諦めたら終わりやで。少なくとも『見出しだけで判断しない』『元の発言を確認する』くらいはできるやろ」
ずん
「でもめんどくさいのだ。ボクはもう何も考えずに『どっちも悪い』って言っとくのだ」
でぇじょうぶ博士
「それが一番ダメなパターンでやんす!思考停止は民主主義の敵でやんす!」
やきう
「いや、でも『どっちも悪い』って言うとけば炎上せえへんやろ。安全策やで」
かっぱ
「お前らな...そうやって逃げとるから、メディアも政治家も好き放題やるんやで」
ずん
「じゃあボクたちに何ができるのだ?ツイッターで『マスゴミ!』って叫べばいいのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それも思考停止でやんす。本当に大事なのは『なぜこの質問が不適切なのか』を考えることでやんす。例えば今回なら、『個別具体的な判断』という前提が抜け落ちていることに気づくことでやんす」
やきう
「でも、一般人にそこまで求めるんか?みんな忙しいんやで」
かっぱ
「せやから、メディアには『責任』があるんやろ。鳩山氏が言いたいのはそこや」
ずん
「むむむ...じゃあ共同通信は謝罪するべきなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「謝罪するかどうかは別として、質問設計の透明性を高めるべきでやんすね。『なぜこの質問にしたのか』『何を省略したのか』を明示すべきでやんす」
やきう
「そんなん誰も読まへんやろ。みんな結果の数字しか見えへんで」
かっぱ
「だからこそ問題なんやろがい。数字が一人歩きするんや」
ずん
「じゃあもう世論調査なんてやめればいいのだ!」
でぇじょうぶ博士
「それも極論でやんす。世論調査自体は民主主義の重要なツールでやんす。問題は『使い方』でやんす。包丁が便利でも、使い方を間違えれば凶器になるでやんす」
やきう
「で、結局『台湾有事で自衛権』はアリなんか?ナシなんか?」
でぇじょうぶ博士
「その質問自体が不適切でやんす!『どういう状況なら』というコンテクストが必要でやんす。でもそれを説明すると3時間コースになるでやんす」
ずん
「じゃあボクたちは永遠に答えにたどり着けないのだ...」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。それが民主主義の宿命でやんす。完璧な答えなんてないでやんす。ただ、『より良い問い』を立て続けることはできるでやんす」
かっぱ
「せやな。結局『答えのない問い』をどう扱うかって話やな」
ずん
「むむむ...じゃあボクは『賛成でも反対でもない、ただし質問が悪い』って答えればいいのだ?」
でぇじょうぶ博士
「完璧でやんす!それが今回の鳩山氏の主張そのものでやんす!」
やきう
「でも世論調査で『質問が悪い』って選択肢ないやろ」
ずん
「じゃあボクは今後、すべての世論調査に『質問が悪い』って答えることにするのだ!」
でぇじょうぶ博士
「それはそれで思考停止でやんす...」
ずん
「えー、じゃあどうすればいいのだ!もう考えるの疲れたのだ!」
ずん
「むむむ...じゃあボクは『世論調査疲れ』ってことで病欠するのだ!民主主義、体に悪すぎなのだ!」