ずん
「余命1カ月でプロジェクト始めるとか、ボクなら絶対ゴロゴロしてるのだ!」
でぇじょうぶ博士
「それは当然でやんす。ずんは余命宣告されなくても毎日ゴロゴロしてるでやんすからね。」
やきう
「ワイなら即座にブルーレイ全巻処分するわ。死んだ後に変なもん見られたくないからな。」
ずん
「えっ、そっち!?でもこの人、3000人も夢叶えてきたんでしょ?すごすぎなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「やんすねぇ。おいらが3000回モテなかった数と同じでやんす。彼女の功績とおいらの屍、どちらが価値があるか明白でやんすが。」
やきう
「博士、それ比較する意味ある?てか余命宣告されて治療やめようとしたのに、医師が本読んで感動したから続けるって...」
ずん
「あ、それ気になったのだ!医者に褒められたら頑張れるもんなのかのだ?」
でぇじょうぶ博士
「人間は承認欲求の生き物でやんすからね。ただ彼女の場合、子どもたちの頑張りを思い出したことが大きいでやんす。自分より辛い状況で戦ってきた子どもたちへの敬意でやんす。」
やきう
「そんなん綺麗事や。ワイやったら『子どもは頑張ったけど、ワイはええわ』って秒で逃げるで。」
ずん
「最低なのだ...でも正直ちょっとわかるのだ。」
でぇじょうぶ博士
「しかも彼女は下痢で服を汚し、紙おむつをつけて病院に通ったでやんす。尊厳との戦いでもあったでやんすね。」
やきう
「うわぁ...そこまでして本のプロジェクトやるんか。ワイならAmazonのKindle一択やわ。」
ずん
「それな!デジタルでええやん!なんで最期に紙の本にこだわったのだ?」
でぇじょうぶ博士
「おそらく、形として残したかったんでやんすよ。デジタルは便利でやんすが、本という物質には『確かにここに存在した』という証明力があるでやんす。」
やきう
「まぁ確かにな。ワイの黒歴史ノートも、燃やすまでは確かに存在してたわけやし。」
やきう
「当たり前やろ。人間には消したい過去があるもんや。でもこの人は消すどころか、最期に形にして残そうとしてるわけか。」
でぇじょうぶ博士
「やんす。しかも申し込みが殺到して増刷まで決まったでやんす。死の淵で社会現象を起こすとは、まさに有終の美でやんすね。」
ずん
「でも冷静に考えると、余命1カ月で仕事するって...ブラック企業も真っ青なのだ。」
やきう
「それな。『余命宣告されても働け』が美談になる日本社会、マジで狂っとるわ。」
でぇじょうぶ博士
「むむむ、それは違うでやんす。彼女は『働かされた』んじゃなく『働きたかった』んでやんす。人生最期のプロジェクトを、誰にも邪魔されずに完遂したかったでやんす。」
ずん
「そういうもんなのかのだ...?ボクには理解できないのだ。」
やきう
「ワイもや。てか余命1カ月って言われて、よく具体的に動けるな。ワイなら『今です。まさに急降下しています』って言われた瞬間、思考停止するわ。」
でぇじょうぶ博士
「その言葉、医師の説明でやんすね。『飛行機が急降下している』という比喩は、わかりやすいようでいて、実は恐怖を増幅させる表現でやんす。」
ずん
「確かに怖すぎるのだ...!もっと優しい言い方ないのかのだ?」
やきう
「『エンジントラブルが発生しておりますが、まだ対処法を模索中です』とかな。」
でぇじょうぶ博士
「それ余計に不安になるでやんす。」
ずん
「じゃあボクが考えたのだ!『人生のエンディングロールが始まりました』とか!」
やきう
「映画かよ。しかもクソ映画の予感しかせえへんわ。」
でぇじょうぶ博士
「結局、どんな言い方をしても余命宣告は辛いものでやんす。ただ彼女の場合、その宣告を受けた後も『子どもたちのため』という明確な目的があったから、立ち上がれたんでやんすよ。」
ずん
「ボクも何か目的を持たないとダメなのだ...?」
やきう
「お前の目的なんて『明日も寝る』くらいやろ。」
ずん
「ひどいのだ!でもまぁ...否定はできないのだ...」
でぇじょうぶ博士
「ちなみに彼女のプロジェクト、ネットで申し込みが殺到したでやんすが、これも現代的でやんすね。昔なら郵便注文で時間がかかったでやんすが、今は即座に広がるでやんす。」
やきう
「SNSの拡散力ヤバいからな。ワイの失言も一瞬で広まったし...」
やきう
「言えるわけないやろ。墓場まで持っていく予定や。」
でぇじょうぶ博士
「対照的に、彼女は墓場まで持っていくどころか、世界中に広めたわけでやんすね。生き様の違いでやんす。」
ずん
「うーん...でもさ、本当に最期まで働くのって幸せなのかのだ?」
やきう
「それはマジで気になるわ。ワイなら好きなもん食って、好きなことして死にたいもん。」
でぇじょうぶ博士
「それも一つの選択でやんす。ただ彼女にとっては『夢を叶えること』こそが好きなことだったんでやんすよ。3000人の子どもの夢を叶えてきた人でやんすからね。」
ずん
「なるほど...じゃあ最期も夢を叶えるプロジェクトで締めくくるのは、ある意味自然なのだ。」
でぇじょうぶ博士
「やんすねぇ。余命1カ月という絶望的な状況で、新たなプロジェクトを立ち上げて成功させる。これぞ『かなえびと』の真髄でやんす。」
ずん
「でもやっぱり...ボクなら最期くらいゴロゴロしたいのだ...許されないのだ?」
やきう
「お前は今すでにゴロゴロしとるやんけ。これ以上何をゴロゴロするんや。」
ずん
「プロのゴロゴロを極めるのだ!3000回ゴロゴロして、ギネス記録を目指すのだ!」