ずん
「諭吉先生が消えるのだ!これは日本経済の終わりを意味するのだ!」
でぇじょうぶ博士
「大げさでやんす。単に新しい顔に交代するだけで、経済が崩壊するわけじゃないでやんす。」
かっぱ
「せやけど、諭吉の顔見るたびに『学問のすゝめ』思い出して勉強する気になれたのになぁ。」
ずん
「ボクも諭吉先生を見るたび『早く勉強しなさい』って怒られてる気がしてたのだ!」
やきう
「お前、一回も勉強したことないやろ。諭吉に失礼やぞ。」
でぇじょうぶ博士
「実は新紙幣への切り替えは、偽造防止技術の進化が主な理由でやんす。3Dホログラムとか最新技術満載でやんす。」
かっぱ
「ほぉ、つまりこれまでの諭吉は偽物作られやすかったってことか?」
ずん
「じゃあボクが持ってる諭吉も本物かわからないのだ!」
やきう
「お前が諭吉持ってるわけないやろ。千円札すら怪しいわ。」
でぇじょうぶ博士
「しかし問題は、まだ4割しか新紙幣が普及してないことでやんす。自販機や券売機の対応が遅れてたんでやんすね。」
かっぱ
「そら零細企業は機械入れ替えるだけで百万単位の出費やからなぁ。」
ずん
「えっ!?そんなにかかるのだ?じゃあボクの財布の中の諭吉も使えなくなるのだ?」
やきう
「何回も言うが、お前諭吉持ってへんやろ。それに旧紙幣も使えるって書いてあるやんけ。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。発行終了と使用停止は別物でやんす。旧紙幣は引き続き使えるでやんすよ。」
かっぱ
「けど、新しい渋沢栄一の顔、なんかパッとせんなぁ。諭吉の貫禄には勝てへんわ。」
ずん
「渋沢栄一って誰なのだ?諭吉先生より偉いのだ?」
やきう
「日本資本主義の父やぞ。お前、義務教育受けたんか?」
でぇじょうぶ博士
「渋沢栄一は500以上の企業設立に関わった実業家でやんす。まさに日本経済の礎を築いた人物でやんす。」
かっぱ
「せやけど、諭吉の『天は人の上に人を造らず』のインパクトには負けるやろ。」
ずん
「でも新紙幣になったら、お年玉とかで『新札で』って言われても困らないのだ!」
やきう
「お前がお年玉あげる側になることなんて、一生ないやろ。」
でぇじょうぶ博士
「ちなみに、旧紙幣の発行終了で一番困るのは、実は自販機メーカーでやんす。対応済みと思われて、もう儲けのチャンスが減るでやんすからね。」
かっぱ
「なるほどなぁ。そういうビジネス視点もあるんか。」
ずん
「じゃあ、今のうちに諭吉先生の紙幣を集めておけばプレミアつくのだ?」
やきう
「それはない。発行枚数が多すぎて希少価値なんか出ーへんわ。」
でぇじょうぶ博士
「むしろ、これからは電子マネーやキャッシュレス決済が主流になるでやんすから、紙幣自体が過去の遺物になる可能性もあるでやんす。」
かっぱ
「せやな。スマホ一つで全部済む時代やもんなぁ。」
ずん
「えっ!?じゃあ将来、お金触れなくなるのだ?それって寂しいのだ...」
やきう
「お前、今も触れてへんやろ。持ってへんねんから。」
でぇじょうぶ博士
「でも現金には匿名性という利点があるでやんす。電子決済だと全部記録されて、プライバシーが筒抜けでやんすからね。」
かっぱ
「確かに。『何買うたか』全部バレるのは嫌やな。」
ずん
「じゃあボクは一生現金派でいくのだ!...ところで、諭吉先生と渋沢先生、どっちが強いのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まぁ、諭吉は教育者で渋沢は実業家でやんすから、フィールドが違うでやんす。どっちも日本の近代化に貢献した偉人でやんすよ。」
かっぱ
「けど、札束数える時の『諭吉が○枚』って言い方、もう使えへんくなるんやな。」
ずん
「じゃあこれからは『栄一が○枚』って言うのだ?なんか響きが悪いのだ!」
やきう
「お前が札束数える日なんか来ーへんから安心せぇ。」
でぇじょうぶ博士
「実際、紙幣の肖像は時代とともに変わるものでやんす。聖徳太子から福沢諭吉に変わった時も、同じような議論があったでやんすよ。」
かっぱ
「そういえば、聖徳太子の一万円札、実家にまだあったような気がするわ。」
ずん
「それプレミアついてるのだ!?今すぐ売るべきなのだ!」
やきう
「聖徳太子の一万円札は1986年に発行停止やから、額面以上の価値はほぼないで。お前、本当に何も知らんのな。」
でぇじょうぶ博士
「まぁ、紙幣デザインの変更は、偽造防止と時代の変化を反映する意味があるでやんす。新紙幣には最新のホログラム技術が使われてるでやんすし。」
かっぱ
「技術は進化しても、なんか寂しいもんやな。諭吉先生とお別れか...」
ずん
「ボクも寂しいのだ...って、そうだ!これからは渋沢先生をボクの心の師匠にするのだ!」
やきう
「どうせ一週間で忘れるやろ。お前の師匠は惰眠と食っちゃ寝だけや。」
ずん
「むぅ...じゃあ諭吉先生の最後の教えを胸に、ボクもこれから勉強するのだ!まず、渋沢栄一ってどんな人か調べるのだ!」
ずん
「...明日からやるのだ!今日はもう疲れたのだ!諭吉先生、さようならなのだ!」