ずん
「やったー!ウナギ規制否決なのだ!これで心置きなくうな重が食べられるのだ!」
やきう
「アホか。お前の財布じゃ回転寿司のうなぎすら怪しいやろが。」
ずん
「ぐぬぬ...。でも博士、これって日本の勝利ってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まあ、そう言えなくもないでやんすが...。これは言ってみれば、溺れかけてる人に『まだ泳げるから大丈夫』って言ってるようなもんでやんす。」
かっぱ
「なんや、どういうことや?規制されへんかったんやろ?」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。でも問題は、ウナギが絶滅危惧種であることには変わりないってことでやんす。今回の否決は、単に『まだ取引させてくれ』って駄々こねたのが通っただけでやんすよ。」
やきう
「つまりワイらは、絶滅寸前の生き物を『まだイケる』言うて食い続けとるってことか?」
でぇじょうぶ博士
「極端に言えばそうでやんす。日本は供給の7割を輸入に頼ってるでやんすからね。まるでニートが親の年金に頼り続けるようなもんでやんす。」
かっぱ
「せやけど、完全養殖の技術とか進んどるんちゃうんか?」
でぇじょうぶ博士
「進んではいるでやんすが、コストと効率の問題があるでやんす。完全養殖のウナギは、言ってみれば宇宙旅行みたいなもんでやんす。技術的には可能でやんすが、庶民には手が届かないでやんすよ。」
やきう
「結局、金持ちしか食えへんようになるってことやな。格差社会ここに極まれりや。」
ずん
「じゃあボクはもうウナギ食べられなくなるのだ...?」
でぇじょうぶ博士
「そう悲観することもないでやんす。ただ、今のペースで消費を続ければ、孫の世代には『ウナギって何?』って聞かれる可能性はあるでやんすね。まるで昔話に出てくる幻の生き物扱いでやんす。」
かっぱ
「ほんなら何で規制案を否決したんや?アホちゃうか。」
でぇじょうぶ博士
「それは経済的な理由が大きいでやんす。ウナギ産業に関わる人たちの生活もあるでやんすからね。環境保護と経済活動のバランスは、まるで綱渡りのようなもんでやんす。落ちたら終わりでやんすが、立ち止まっても進めないでやんす。」
やきう
「要するに、目先の金のために未来を犠牲にしとるわけやな。いつもの人間のパターンや。」
でぇじょうぶ博士
「方法はあるでやんす。例えば消費量を減らす、養殖技術に投資する、代替食材を開発するなどでやんす。でも一番簡単なのは、おいらみたいにウナギを食べないことでやんすね。おいらは元々モテないので、土用の丑の日も関係ないでやんす。」
やきう
「しかし日本が最大の消費国って、ほんま恥ずかしいな。世界から見たら『あいつら絶滅危惧種を喰いまくっとる』思われとるんやろ?」
でぇじょうぶ博士
「まあ、そういう側面もあるでやんすね。ただし公平を期すなら、日本だけが悪者ってわけでもないでやんす。中国や台湾も大量に消費してるでやんすから。まるでウナギの奪い合いでやんす。」
ずん
「なんかみんなで滅ぼしに行ってるみたいなのだ...。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。今回の否決で一時的に取引は続けられるでやんすが、根本的な資源保護の問題は何も解決してないでやんす。まるで借金を先延ばしにしただけでやんすね。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。しかもそのツケを払うのは、おそらくおいらたちの次の世代でやんす。まるで未来からの前借りでやんすね。」
ずん
「じゃあさ、これからボクたちはどうすればいいのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まずは現状を知ることでやんす。『うな重が食べられなくなるかも』という危機感を持つことでやんす。そして、少しずつでも消費を控える、養殖技術を応援する、そういった小さな行動が大事でやんすね。」
かっぱ
「せやけど、一人がやったところで焼け石に水ちゃうんか?」
でぇじょうぶ博士
「確かにそうでやんすが、みんながそう思って何もしなければ、確実に絶滅するでやんす。まるで『誰かがやるだろう』って思ってゴミを放置するようなもんでやんすよ。」
やきう
「結局、人間の『今さえ良ければ』っちゅう本性が出とるんやな。」
ずん
「うぅ...。じゃあボク、今年の土用の丑の日はうな重じゃなくて、うなぎパイで我慢するのだ!それなら資源に優しいはずなのだ!」