ずん
「30年ぶりの利上げとか、僕が生まれる前の話じゃん。つまり僕には関係ないってことなのだ!」
やきう
「お前の貯金額じゃ利上げも利下げも誤差やろ。ワイは影響受けまくりやけどな。」
でぇじょうぶ博士
「いやいや、ずん君も無関係ではないでやんす。利上げってのは、まるで重力が強くなるようなもんでやんす。お金の流れ全体が遅くなるでやんす。」
やきう
「アホか。軽くなるんやで。ローン金利上がって、クレカのリボ払いも地獄化や。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。0.75%という数字は小さく見えるでやんすが、住宅ローン3000万円なら年間22万5000円の利息増でやんす。月に2万円弱の出費増でやんすね。」
ずん
「えっ...じゃあマイホーム買おうと思ってたボクは詰んだってことなのだ?」
やきう
「お前がマイホーム買えると思ってたんか。それが一番の驚きやわ。」
でぇじょうぶ博士
「しかし面白いのは、日銀が『賃上げに手応え』と言ってる点でやんす。これはつまり、インフレに追いつくだけの給料アップが期待できると判断したってことでやんす。」
やきう
「甘いな。春闘で上がるのは大企業の正社員だけや。お前みたいな派遣は蚊帳の外やで。」
でぇじょうぶ博士
「むむむ、やきう君は相変わらず辛辣でやんすね。まあ、確かに賃上げの恩恵は業種や企業規模で大きな差があるでやんす。」
でぇじょうぶ博士
「預金者には有利でやんす。0.75%なら普通預金の金利も少しは上がるでやんす。まあ、1000万円預けても年7万5000円程度でやんすが。」
やきう
「つまり金持ちがより金持ちになる仕組みやんけ。格差拡大装置やな。」
ずん
「むむむ...じゃあアメリカは利下げしてるのに、なんで日本は逆なのだ?空気読めてないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「いい質問でやんす!これは経済の発展段階が違うからでやんす。アメリカは景気を刺激したい、日本は異常な金融緩和から正常化したい。まるで一方は痩せたい、もう一方は太りたいみたいな状況でやんす。」
でぇじょうぶ博士
「どっちも不正解でやんす。経済政策に絶対の正解なんてないでやんす。あるのは『マシな選択肢』だけでやんすよ。」
ずん
「じゃあ日銀の人たちって、サイコロ振って決めてるってことなのだ?」
やきう
「お前、それ国会で言ったら炎上するやつやぞ。」
でぇじょうぶ博士
「でもまあ、半分は当たってるでやんす。経済予測なんて占い師の水晶玉覗きと大差ないでやんすからね。ただし膨大なデータという名の水晶玉でやんすが。」
ずん
「じゃあボク、今のうちに何か対策した方がいいのだ?」
やきう
「お前がやるべきは対策やなくて、まず仕事探しやろ。」
でぇじょうぶ博士
「...まあ、変動金利のローンは固定金利に借り換えを検討する、無駄な借金は返す、これくらいでやんすかね。あとは円高に備えて外貨預金を減らすとか。」
ずん
「外貨預金...?ボク、日本円すら持ってないんですけど...」
でぇじょうぶ博士
「ところで、この利上げで一番困るのは政府でやんす。国債の利払いが増えるでやんすからね。1100兆円の借金に0.25%の金利上乗せだと、年間2.75兆円の負担増でやんす。」
やきう
「お前、気づくの遅いわ。もうそのシナリオは織り込み済みやで。」
でぇじょうぶ博士
「だからこそ、政府は賃上げを推進してるでやんす。税収増やしたいでやんすからね。まるで羊を太らせてから毛を刈る牧場主みたいなもんでやんす。」
やきう
「今さら気づいたんか。国民なんて羊か、良くて税金を生む鶏やで。」
ずん
「むむむ...でも30年ぶりってことは、30年間ずっと利上げしてこなかったってことだよね?なんで今なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それは、ようやく日本経済が『利上げに耐えられる体力』を取り戻したと判断したからでやんす。30年間は、まるで病み上がりの患者が寝たきりだったようなもんでやんす。」
やきう
「つまりまだリハビリ中ってことやん。こんな状態で走り出して大丈夫なんか?」
でぇじょうぶ博士
「その懸念は当然でやんす。実際、利上げが早すぎると景気が失速するでやんす。遅すぎるとインフレが暴走するでやんす。まるで綱渡りでやんすね。」
やきう
「知らんがな。ワイらが責任取るわけやないし、日銀総裁がクビになるだけや。」
でぇじょうぶ博士
「いやいや、そんな簡単な話じゃないでやんす。失敗したら、また20年不況に逆戻りでやんす。おいらの老後が完全に詰むでやんす。」
ずん
「博士の老後より、ボクの今が詰んでるんですけど...」
やきう
「お前の人生、元から詰んでたやろ。利上げは関係ないわ。」
ずん
「ひどいのだ!でもまあ、30年ぶりの利上げか...。じゃあ次の利上げは2054年なのだ?その頃にはボク、AIに仕事奪われて完全にニートになってるから、利上げされても痛くも痒くもないのだ!」