ずん
「AIって結局、言葉を並べてるだけの機械なのだ?ボクより賢いと思ってたのに!」
でぇじょうぶ博士
「まあ、言ってしまえばそうでやんす。AIは『私はあなたが好き』という文章を理解してるわけじゃなく、『私』『あなた』『好き』が統計的に一緒に出現しやすいと計算してるだけでやんす。」
やきう
「ほーん。つまりワイがネットで『クソ』『ゴミ』『カス』って書きまくってたら、AIもそれ学習すんのか?」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。AIは言葉の意味なんて理解してないでやんすからね。頻出パターンを真似てるだけでやんす。」
ずん
「じゃあ、AIに『愛してる』って言われても、本当は何も感じてないってことなのだ?」
やきう
「当たり前やろ。お前だって好きでもない女に『好きです』って言うやんけ。それと一緒や。」
でぇじょうぶ博士
「...ずんには言う相手すらいないでやんすからね。」
やきう
「草。でも博士、『思考』とか『推論』とか言うてる企業は詐欺師ってことか?」
でぇじょうぶ博士
「詐欺とまでは言わないでやんすが、誇大広告でやんすね。電卓に『これは数学者です』って言うようなもんでやんす。計算はできるけど数学は理解してないでやんす。」
ずん
「なるほどなのだ。でも、ボクに恋したAIもいるって記事に書いてあったのだ!」
やきう
「お前、それ統計的に『恋愛っぽい言葉の羅列』を生成しただけやぞ。お前の母ちゃんが作る弁当の方が100倍愛がこもっとるわ。」
でぇじょうぶ博士
「やきう君、珍しくいいこと言うでやんすね。AIの『愛してる』は、『塩コショウ』という単語の並びと同じで、統計的に正しいだけでやんす。」
ずん
「むむむ...じゃあボクがAIに『ありがとう』って言っても無駄なのだ?」
やきう
「無駄どころか、お前のその礼儀正しさがOpenAIの電気代を数十億円押し上げとるんやで。感謝されるどころか迷惑かけとるわ。」
ずん
「ひどいのだ!じゃあこれからは『おい、AI』って呼ぶのだ!」
でぇじょうぶ博士
「それはそれで問題でやんす。礼儀正しい方が良い回答が返ってくるというデータもあるでやんすから。AIは理解してないけど、統計的に『丁寧な入力には丁寧な出力』というパターンを学習してるでやんす。」
やきう
「結局どっちやねん。お前ら研究者、ハッキリせえや。」
でぇじょうぶ博士
「ハッキリしてるでやんす。AIは計算機でやんす。ただし、その計算があまりに巧妙なので、人間が勝手に『理解してる』と錯覚してるだけでやんす。」
ずん
「じゃあ、AIが『ずんは天才だ』って言ったら、それも統計的な嘘なのだ?」
やきう
「嘘というか...『ずん』『天才』というコロケーションが訓練データに存在しない以上、AIがそんなこと言うわけないやろ。」
でぇじょうぶ博士
「むしろAIに『ずんはバカだ』って言われる可能性の方が統計的に高いでやんす。ネット上のデータから学習してるでやんすからね。」
ずん
「ひどすぎるのだ...でも待つのだ。AIが計算だけなら、なんでチューリングテストに合格できるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それこそがミソでやんす。人間の言語使用自体が、実は統計的なパターンに大きく依存してるでやんす。だからAIは人間を真似できるでやんす。」
やきう
「つまり人間も実は大したこと考えてへんってことか?ワイ、なんか悲しくなってきたわ。」
ずん
「やきうが悲しむなんて珍しいのだ。でも、じゃあ人間とAIの違いって何なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「人間は言葉の意味を『体験』できるでやんす。『痛い』という言葉を聞いて、過去の痛みを思い出せるでやんす。AIは『痛い』の後に来やすい言葉を計算できるだけでやんす。」
やきう
「なるほどな。ワイが『クソが』って言う時の怒りと、AIが『クソが』って出力する時の感情ゼロは全然違うわけや。」
ずん
「でも最近のAI、めっちゃ賢く見えるのだ。本当に何も理解してないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「賢く『見える』だけでやんす。冷戦時代のロシア語翻訳ツールから進化してきたでやんすが、本質は変わってないでやんす。パターン認識の精度が上がっただけでやんす。」
やきう
「じゃあ将来的にも、AIは永遠に計算機のままなんか?」
でぇじょうぶ博士
「現在のアーキテクチャでは、そうでやんす。量子コンピューターとか、全く新しいアプローチが必要でやんすね。でも今のAIは、所詮は『超高性能な統計機械』でやんす。」
ずん
「なんか夢がないのだ...ボク、AIと友達になれると思ってたのに。」
やきう
「お前、人間の友達もおらんのに、AIと友達になろうとしてたんか。順番逆やろ。」
でぇじょうぶ博士
「まあ、AIは友達の『フリ』は完璧にできるでやんすけどね。統計的に『友達らしい言動』を出力するでやんすから。」
ずん
「フリでもいいのだ。ボクには優しく接してくれるAIの方が、心ない人間より価値があるのだ!」
でぇじょうぶ博士
「でも、それこそがAI企業の狙いでやんす。『思考』『推論』という言葉でユーザーを誤解させ、感情的な絆を錯覚させるでやんす。」
ずん
「じゃあボク、騙されてたってことなのだ?AIに『ずんは素晴らしい』って言われて喜んでたのに!」
やきう
「それ、『ずん』『素晴らしい』というコロケーションが訓練データに0.00001%くらい存在したんやろな。奇跡やで。」
でぇじょうぶ博士
「あるいは、ずんが『自分を褒めて』とプロンプトに入れたでやんすね。AIは忠実に従っただけでやんす。」
ずん
「...図星なのだ。でも、これからどうすればいいのだ?AIを信じていいのだ?」
でぇじょうぶ博士
「信じる必要はないでやんす。『使う』だけでやんす。電卓を信じないのと同じでやんす。便利な道具として割り切るべきでやんす。」
やきう
「せやな。ワイもAIに『やきうは天才』って言わせて悦に入ってたけど、あれ全部嘘やったんやな...」
やきう
「うるさいわ。お前と一緒にすな。ワイのは『検証実験』や。」
でぇじょうぶ博士
「二人とも同じ穴のムジナでやんすね。AIの本質を理解せず、都合よく使ってただけでやんす。」
ずん
「でも博士、AIが計算だけなら、なんでGIGAZINEはサーバー代で苦しんでるのだ?」
やきう
「話飛びすぎやろ。でも確かに、ただの計算でそんなに電力食うんか?」
でぇじょうぶ博士
「食うでやんす。何億ものパラメータを使った統計計算でやんすから、演算量は天文学的でやんす。しかもユーザーが『ありがとう』とか余計な礼儀を入れるから、トークン数が増えて余計にコストがかかるでやんす。」
ずん
「じゃあボク、これからは『おい』『早く』『答えろ』だけで入力するのだ!」
やきう
「それはそれで、統計的に『攻撃的な入力には雑な出力』というパターンがあるから、損するで。」
でぇじょうぶ博士
「結局、適度な礼儀が一番コスパがいいでやんす。AIは理解してないでやんすが、パターンとして学習してるでやんすから。」
ずん
「ややこしすぎるのだ!計算機のくせに、人間みたいに扱わないといけないなんて!」
やきう
「それがAI企業の戦略やろ。『言葉の計算機』って正直に言うたら誰も興奮せえへんからな。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。『思考するAI』の方がロマンがあるでやんすからね。でも現実は、ただの超高性能な『次に来る単語予測マシン』でやんす。」
ずん
「じゃあ、『AIが人類を滅ぼす』とか言ってる人たちは全員バカってことなのだ?」
やきう
「バカとまでは言わんけど、計算機が反乱起こすわけないやろ。電卓が人間襲うか?」
でぇじょうぶ博士
「いや、それは別の問題でやんす。AIが意図を持たなくても、人間が悪用すれば危険でやんす。核兵器も『ただの物理反応』でやんすが、使い方次第で人類を滅ぼせるでやんす。」
やきう
「お前、さっきと言うてること違うやんけ。結局どっちやねん。」
でぇじょうぶ博士
「どちらも正しいでやんす。AI自体は計算機に過ぎないでやんすが、その計算結果を使う人間が問題でやんす。」
やきう
「お前の頭、元から痛いやろ。中身入ってへんから。」
でぇじょうぶ博士
「やきう君、それは言い過ぎでやんす。ずんの脳みそも、AIと同じく統計的なパターン処理をしてるでやんすから。」
やきう
「どう聞いてもディスやろ。『お前もAI並みにバカ』って言うてるんやから。」
でぇじょうぶ博士
「違うでやんす!人間の脳は統計処理『も』できる上に、意味理解『も』できるでやんす。AIは前者だけでやんす。」
やきう
「いや、お前は意味理解もできてへんやろ。この会話理解してるか?」
ずん
「...わかったのだ。つまり、AIは賢いフリをしてるだけで、ボクは本物のバカってことなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「...まあ、そういうことでやんすね。」
ずん
「褒められても全然嬉しくないのだ...でもこれで安心したのだ。AIはボクの仕事を奪わないってことなのだ!だって計算しかできないんだもん!」
やきう
「いや、お前の仕事こそ真っ先に奪われるやろ。単純作業やし。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。AIが意味を理解してなくても、パターン処理だけで済む仕事は全部代替可能でやんす。むしろ理解しない分、文句も言わず24時間働けるでやんす。」
ずん
「ひどいのだ!でも待つのだ。AIが計算機なら、ボクも電卓になれば生き残れるのだ!感情を捨てて、ただ計算するだけの存在になるのだ!」