ずん
「ピカールが消えた!これ、令和の金属磨き界における"ベルリンの壁崩壊"なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「大げさでやんす...でも確かに、100年続いた定番商品の終売は、業界にとって一大事でやんすね。」
やきう
「ワイの親父が使ってた青い缶、懐かしいわ。あれで仏壇磨いとったな。」
ずん
「でもさ、たかが金属磨きでしょ?他にもあるんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それが違うでやんす。ピカールは研磨力・安定性・コスパの三拍子が揃った奇跡のバランスだったでやんす。職人が100年かけて信頼を築いた道具でやんすよ。」
やきう
「つまり"替えが効かん"ってことやな。まるでイチローのバットみたいなもんか。」
ずん
「じゃあなんで作るのやめちゃったのだ!意地悪なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「環境規制でやんす。揮発性成分や溶剤の法規制が厳しくなって、古い処方じゃ製造できなくなったでやんす。」
やきう
「時代に殺されたんやな...SDGsの犠牲者やで。」
ずん
「でもさ、仏壇屋さんって困ってるの?別のやつ使えばいいじゃん、なのだ。」
でぇじょうぶ博士
「それが簡単じゃないでやんす。代替品は研磨力が強すぎて傷がついたり、弱すぎて時間がかかったり...まるで恋人の代わりを探すようなもんでやんす。」
でぇじょうぶ博士
「...ぐぬぬ。でも仏具は繊細でやんす。真鍮の花立や香炉は、磨き方一つで"新品みたい"にも"傷だらけ"にもなるでやんすよ。」
ずん
「へー。じゃあ代わりの商品って何があるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「アルボン、アモア、ピカピカンの3つが有力でやんす。アルボンは研磨力最強、アモアはピカールに最も近いバランス型、ピカピカンは初心者向けでやんすね。」
やきう
「結局どれも帯に短し襷に長しってことやろ?ピカールの穴は埋まらんのや。」
ずん
「でもさ、もう手に入らないならしょうがないじゃん。諦めるしかないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「それが職人魂の問題でやんす。"これじゃない感"を抱えながら仕事するのは、まるで左手で箸を使うような違和感でやんすよ。」
やきう
「わかるわ。ワイも推しのVtuberが引退した時、代わりなんかおらんかったもん。」
でぇじょうぶ博士
「やきう君の闇は置いといて、仏壇屋さんは本当に困ってるでやんす。お客さんから"ピカールどこで買えますか?"って聞かれても答えられないでやんすからね。」
やきう
「令和の仏壇屋、ピカール難民化してるんやな。切ないわ。」
ずん
「じゃあさ、誰かがピカールのコピー商品作ればいいじゃん!儲かるのだ!」
でぇじょうぶ博士
「それができたら苦労しないでやんす。100年の信頼を一朝一夕で再現するのは、まるでモナリザの贋作を描くようなもんでやんすよ。」
やきう
「しかも環境規制クリアせなアカンし、コストも跳ね上がるやろな。」
ずん
「むぅ...じゃあもう金属磨き文化自体が消えていくってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「その可能性もあるでやんす。使い捨て文化が進んで、"磨いて長く使う"という価値観自体が希薄になってるでやんすからね。」
やきう
「時代の流れやな。ワイらの世代、もう仏壇すら持たんかもしれんし。」
ずん
「でもさ、それって寂しくない?100年続いたものが消えるって、なんか文化が死んでいく感じがするのだ...」
でぇじょうぶ博士
「ずんが珍しくまともなこと言ったでやんす...確かに、道具が消えるってことは技術も記憶も消えるということでやんすね。」
やきう
「ピカール、お前は良い奴やった...安らかに眠れや。」
ずん
「ボク、アモア買ってみようかな。ピカールの遺志を継ぐのだ!...って、仏壇持ってなかったわ。」