ずん
「これさぁ、結局みんな『参考』って言っとけば何でも許されると思ってたんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「おっと、ずん君、それは痛いところを突くでやんすね。実はこの業界、古塔つみ事件の後も何も変わってなかったでやんす。」
やきう
「ワイ、前から思ってたんやけど、『参考にしました』って魔法の言葉すぎひん?お前らの業界、ガバガバやん。」
ずん
「でもさぁ、江口寿史って超有名じゃん。そんな人がやらかすって、むしろ業界全体が腐ってるってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「腐ってるというより、グレーゾーンで商売してきたツケが回ってきたでやんすね。参考と模写とトレースの境界線なんて、誰も定義してこなかったでやんす。」
やきう
「定義せんでもわかるやろ。他人の写真そのまんま描いて金もらうとか、ただの泥棒やんけ。」
ずん
「でもでも、芸術って模倣から始まるって言うじゃん。ピカソだってパクリまくってたのだ!」
でぇじょうぶ博士
「ピカソを引き合いに出すのは危険でやんす。彼は『凡人は模倣し、天才は盗む』と言ったでやんすが、それは『盗んだ上で自分のものにする』という意味でやんす。そのまんまトレースして『俺の作品です』は盗むですらないでやんす。」
やきう
「しかもな、企業が『確認作業中』とか言うてるけど、今更何確認すんねん。発注した時点で確認しとけや。」
ずん
「Zoffもデニーズも慌ててるのだ。でも正直、今まで気づかなかったフリしてただけじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「鋭い指摘でやんす。企業側も『有名クリエイターだから大丈夫』という思考停止があったでやんすね。まるで『東大卒だから仕事できるはず』と思い込むようなもんでやんす。」
やきう
「ワイ、一番笑ったのが『インスタに流れてきた完璧に綺麗な横顔』って表現や。完璧に綺麗すぎて承諾取るの忘れましたってか?アホか。」
ずん
「でもさ、これからどうなるのだ?イラスト業界って変わるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「変わらざるを得ないでやんす。企業は今後、イラストレーターに『参考資料リスト』の提出を義務付けるでやんしょうね。まるで論文の参考文献みたいに。」
やきう
「それ、めっちゃ面倒やん。でも必要やわ。じゃないと芸能事務所から訴えられて終わりやで。」
でぇじょうぶ博士
「ヤバいでやんす。個人は和解で済ませても、事務所は『うちのタレントの肖像権を侵害した』となれば、損害賠償請求してくる可能性があるでやんす。桁が違うでやんすよ。」
やきう
「これ、江口寿史一人の問題やないやろ。業界全体が同じことやっとったんちゃうか?」
ずん
「そうなのだ!みんなやってたけど、たまたま江口寿史が見つかっただけなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。これは氷山の一角でやんす。今後、他のイラストレーターにも飛び火する可能性が高いでやんすね。X民の『元ネタ探し』は止まらないでやんすから。」
やきう
「X民、暇すぎやろ。でもこういう時だけは有能やな。」
ずん
「でもさ、結局どこまでが『参考』でどこからが『パクリ』なのだ?基準がわかんないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「それが問題の核心でやんす。法律的には『依拠性』と『類似性』で判断するでやんすが、イラストの場合は判断が難しいでやんす。写真をそのまま描き起こしたら完全にアウトでやんすが。」
やきう
「難しい話はええわ。要するに『承諾取れ』ってことやろ。小学生でもわかるで。」
ずん
「承諾取るのってそんなに難しいのだ?インスタでDM送ればいいじゃん。」
でぇじょうぶ博士
「理論上はそうでやんすが、実際は『承諾取ったら使用料請求される』『断られるかもしれない』という打算があるでやんす。つまり、最初から無断使用前提だったということでやんすね。」
やきう
「クズやん。金もらって仕事してるくせに、モデルには金払いたくないってか。」
ずん
「でもでも、芸術家って貧乏だから仕方ないのだ!」
でぇじょうぶ博士
「江口寿史級のイラストレーターが貧乏なわけないでやんす。企業案件バンバン受けてるでやんすよ。単なるコスト削減と手抜きでやんす。」
やきう
「これからイラストレーターは全員、AI疑惑とトレパク疑惑の二重苦に悩まされるんやな。ざまあやで。」
ずん
「AI!そうなのだ!いっそAIに描かせればいいのだ!そしたらトレパク問題も解決なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「それは地獄の入り口でやんす。AIイラストこそ、学習データに無断使用された画像が大量に含まれてる可能性があるでやんす。パクリのパクリでやんすね。」
ずん
「じゃあボク、イラストレーター目指すのやめるのだ。」
でぇじょうぶ博士
「ずん君は最初から目指してないでやんす。」
やきう
「ワイが一番気になるのは、企業側の『確認作業を進めています』っていう逃げ方や。結局うやむやにする気満々やろ。」
ずん
「そうなのだ!Zoffのメガネのイラストとか、今更全部描き直すわけないのだ!」
でぇじょうぶ博士
「企業側の本音は『炎上が収まるまで様子見』でやんすね。問題が大きくなりすぎたら契約解除、小さく収まったら何事もなかったかのように継続でやんす。」
やきう
「企業も同罪やん。発注時にチェックせんかった時点で。」
でぇじょうぶ博士
「被害者面は通用しないでやんす。プロに発注する以上、デューデリジェンスを怠った企業の責任でやんす。まるで『部下が勝手にやった』と言い訳する上司みたいなもんでやんす。」
やきう
「結局、誰も責任取りたくないってことやな。」
でぇじょうぶ博士
「予想でやんすが、①江口氏は一部の案件から降板、②企業は再発防止策として『参考資料の事前提出』を義務化、③業界団体が遅ればせながらガイドライン作成、でやんすかね。」
でぇじょうぶ博士
「2022年に大炎上したイラストレーターでやんす。他人の写真を無断トレースしてたことが発覚して、企業案件が全部吹っ飛んだでやんす。」
やきう
「つまり、今回は古塔つみ2.0ってことか。業界、何も学んでへんやん。」
でぇじょうぶ博士
「その可能性は高いでやんす。なぜなら、業界の構造的問題が解決されてないからでやんす。納期が短い、予算が少ない、チェック体制がない、という三重苦でやんす。」
でぇじょうぶ博士
「おいらには研究があるでやんす!」
やきう
「話逸らすな。で、結局イラスト業界はどう変わるんや?」
ずん
「変わらないと思うのだ。だってめんどくさいじゃん。」
でぇじょうぶ博士
「ずん君の本音が出たでやんすね。実際、多くのクリエイターがそう思ってるでやんしょう。でも、もう変わらざるを得ないでやんす。」
やきう
「SNSの監視社会やからな。いつまでもグレーゾーンで商売できる時代やないで。」
ずん
「監視社会って怖いのだ。ボクも過去のツイート掘られたらヤバいのだ。」
でぇじょうぶ博士
「ずん君は過去どころか現在進行形でヤバいでやんす。」
ずん
「え、えっと...『今日も会社サボった』とか...」
やきう
「話が脱線しすぎや。まとめるぞ。結局、この件で一番得するのは誰や?」
ずん
「それはもちろん、ボクみたいにイラスト描けない人なのだ!相対的に価値が上がるのだ!」
でぇじょうぶ博士
「ずん君、それは何の価値も上がってないでやんす。ゼロに何を掛けてもゼロでやんす。」
やきう
「正解は弁護士やろ。これから訴訟バンバン増えるで。」
でぇじょうぶ博士
「ずん君の学力では司法試験は無理でやんす。というか、大学すら出てないでやんすよね?」
ずん
「高卒を馬鹿にするなのだ!学歴社会は間違ってるのだ!」
でぇじょうぶ博士
「学歴の話ではなく、ずん君の努力不足の話でやんす。」
やきう
「もうええわ。で、この炎上、いつまで続くんや?」
ずん
「次の炎上が来るまでなのだ。ネット民は飽きっぽいのだ。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんすね。おそらく1〜2週間で次の炎上案件に移るでやんす。でも、企業側の対応は長引くでやんす。法務チェックは時間がかかるでやんすから。」
ずん
「たぶん雲隠れなのだ。ほとぼりが冷めるまで。」
でぇじょうぶ博士
「雲隠れ戦術は古典的でやんすが、SNS時代には通用しないでやんす。沈黙は認めたと同義でやんすからね。」
でぇじょうぶ博士
「正直に謝罪して、全ての参考元を公開して、今後は事前承諾を徹底すると宣言するしかないでやんす。でも、プライドが邪魔してできないでやんしょうね。」
ずん
「プライド捨てればいいのに。ボクなんてプライドないから楽なのだ。」
でぇじょうぶ博士
「ずん君はプライドがないんじゃなくて、守るべき実績がないだけでやんす。」
ずん
「ひどいのだ!ボクにだってプライドくらいあるのだ!」
ずん
「えっと...昨日ソシャゲで最高レア引いたのだ!」
やきう
「それプライドちゃうやん。ただのガチャ自慢やん。」
でぇじょうぶ博士
「やれやれ...話を戻すでやんす。今回の件で一番重要なのは、『有名だから許される』という風潮が終わったということでやんす。」
でぇじょうぶ博士
「許されないでやんすが、炎上しないだけでやんす。誰も注目してないでやんすから。」
ずん
「やきうも無名なのだ?ボクは超有名エリート会社員なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「ずん君、会社に行ってないでやんす。」
ずん
「じゃあ最後に聞くのだ。この問題、結局誰が悪いのだ?」
でぇじょうぶ博士
「全員でやんす。無断使用した江口氏、チェックを怠った企業、ルールを作らなかった業界、そして見て見ぬふりをしてきた全てのクリエイターでやんす。」
でぇじょうぶ博士
「ずん君は何もしてないから、悪くも良くもないでやんす。」
やきう
「何もしてへんのに巻き込まれるとか、一番損やん。」
でぇじょうぶ博士
「ずん君は今まで何も得てないから、損のしようがないでやんす。」
ずん
「もうボク、イラストレーター業界の闇に疲れたのだ...」
ずん
「関係なくても疲れるものは疲れるのだ!じゃあボク、疲れたから今日はもう寝るのだ!おやすみなのだ!」