ずん
刑務官が性被害って、これガチでヤバくないのだ?刑務所って一番安全な場所じゃないのかよ!
でぇじょうぶ博士
むしろ逆でやんす。刑務所ってのは、権力の非対称性が最も極端な場所でやんすからね。収容者は文字通り「逃げ場がない」でやんす。
やきう
解決金60万円って安すぎやろ。ワイの月給より安いやんけ。国は舐めとるな。
やきう
…働く気がないだけや。いつでも働けるんやで(震え声)
ずん
でも博士、刑務所って監視カメラとかあるんじゃないのだ?なんで防げなかったのだ?
でぇじょうぶ博士
カメラがあっても、見る側が加害者なら意味ないでやんす。番人が泥棒なら、誰が番人を見張るのか、という古典的なジレンマでやんすね。
やきう
再発防止策って具体的に何すんねん。「気をつけます」程度のペラペラな紙一枚で終わりちゃうんか?
でぇじょうぶ博士
残念ながら、その可能性は高いでやんす。組織ってのは、問題が起きると「研修」と「マニュアル」という名の鎮痛剤を処方して、根本治療を避けるでやんすからね。
ずん
じゃあ、刑務官になったらやりたい放題ってことなのだ?
でぇじょうぶ博士
いやいや、そんな単純な話じゃないでやんす。ただ、密室で絶対的な権力を持つ環境ってのは、人間の倫理観をテストする究極の実験場でやんすね。
やきう
スタンフォード監獄実験やんけ。人間なんて権力持ったら腐るんや。ワイが証明しとるわ。
やきう
リモコンの権力持っとるわ!誰がテレビのチャンネル握るか、これが家庭内最大の権力闘争や!
でぇじょうぶ博士
話を戻すでやんすが、この事件で最も深刻なのは、被害者が声を上げることすら困難な環境だったということでやんす。収容者が刑務官を訴えるってのは、まるで奴隷が王様を訴えるようなもんでやんすからね。
ずん
でも今回は訴えられたんだから、システムは機能してるってことじゃないのだ?
でぇじょうぶ博士
甘いでやんす、ずん君。氷山の一角という言葉を知らないでやんすか?表に出てくる事件の裏には、泣き寝入りした何十倍もの被害者がいる可能性があるでやんす。
やきう
ほんまにな。刑務所の中なんて、外の世界より情報統制されとるやろ。SNSで拡散もできへんし、弁護士にアクセスするのも制限されとる。
ずん
むむむ…じゃあ、収容者を守る方法なんてないってことなのだ?絶望的すぎるのだ…
でぇじょうぶ博士
いや、方法はあるでやんす。第三者機関による抜き打ち監査、収容者と弁護士の面会権の強化、内部告発者の保護制度…でも、それを実施するには予算と政治的意志が必要でやんす。
やきう
つまり、無理ってことやな。国は金かけたくないし、票にもならへん。刑務所の人権改善なんて、政治家のアジェンダで最下位やろ。
ずん
それって、つまり…収容者は人間扱いされてないってことなのだ?
でぇじょうぶ博士
残酷でやんすが、社会の本音はそういうことでやんすね。「犯罪者なんだから多少のことは我慢しろ」という空気が蔓延してるでやんす。でも、人権ってのは条件付きじゃないはずでやんすけどね。
やきう
綺麗事抜かすな。ワイらだって、被害者の立場やったら加害者に人権なんかいらんって思うやろ。
ずん
それはそうかもしれないのだ…でも、だからって性被害はダメなのだ!
でぇじょうぶ博士
その通りでやんす。刑罰と性暴力は全く別物でやんす。刑務所は「罰を与える場所」であって「人権を剥奪する場所」ではないでやんすからね。
やきう
理想論やな。現実は「臭いものに蓋」や。60万円払って「はい、解決!」で終わりやろ。メディアも一週間したら忘れとるわ。
ずん
じゃあ博士、この問題を解決する魔法みたいな方法はないのだ?
でぇじょうぶ博士
魔法はないでやんすが、地道な改革なら可能でやんす。例えば、刑務官の勤務を完全に二人一組にする、全エリアに音声記録付きカメラを設置する、収容者が匿名で通報できるホットラインを設置する…でも、これ全部金がかかるでやんす。
やきう
結局、金かい!なんでもかんでも金やな。ワイの人生もや…金さえあれば…
でぇじょうぶ博士
まあ、今回の和解で一つだけポジティブな点があるとすれば、「訴えれば声が届く」という前例ができたことでやんす。これが次の被害者の勇気になるかもしれないでやんすね。
ずん
でも60万円って…ボクのスマホより安いような気がするのだ。人の尊厳ってそんなに軽いのかよ…
やきう
お前のスマホ、そんな高いんか。親のクレカで買ったんやろ?
ずん
…それな。でもこれ分割48回払いなのだ!実質無料みたいなもんなのだ!
ずん
と、とにかく!この問題、もっと注目されるべきなのだ!刑務所の闇を暴くのだ!
でぇじょうぶ博士
その意気でやんす。でも、刑務所の闇を暴くってのは、結局のところ社会の闇を暴くことと同じでやんすよ。私たちがどれだけ「見えない人々」に無関心かってことでやんすからね。
やきう
深いこと言うとるけど、結局何も変わらへんのやろ?ワイは知っとるで。世の中そんなもんや。
ずん
やきう、お前いつもそうやって斜に構えてカッコつけてるけど、本当は社会が怖いだけなんじゃないのだ?
やきう
…は?何言うとんねん。ワイは現実を見とるだけや。
ずん
現実から目を背けてるのはお前のほうなのだ!引きこもってないで、たまには外出て、本当の現実見てこいなのだ!
でぇじょうぶ博士
おやおや、ずん君がまともなことを言ってるでやんす。これは珍しいでやんす。
ずん
ま、まあ…たまにはね。ボクだって社会問題に関心あるのだ!…で、この件、結局どうなると思うのだ、博士?
でぇじょうぶ博士
正直に言うと、一時的には注目されても、やがて忘れられるでやんす。でも、こういう事件が積み重なっていけば、いつか臨界点に達して、大きな改革の波が来るかもしれないでやんすね。歴史ってのはそういうもんでやんす。
やきう
つまり、ワイらが生きとる間は無理ってことやな。
でぇじょうぶ博士
いいや、違うでやんす。「諦めずに声を上げ続けろ」ってことでやんす。一人一人の声は小さくても、束になれば巨大な力になるでやんすからね。
やきう
綺麗事やめーや。ワイらの声なんて蚊の羽音程度やろ。誰も聞いとらんわ。
ずん
でもさ、その蚊の羽音でも、耳元でずっとブンブンされたらうるさいじゃん!ボクたちもそれでいいのだ!うるさく言い続けるのだ!
でぇじょうぶ博士
...ずん君、それは意外と的を射てるでやんす。社会運動ってのは、まさにそういうもんでやんすからね。
やきう
お前ら、ほんまにそんなことする気あるんか?どうせ明日には忘れとるやろ。
ずん
忘れないのだ!ボクはこれから毎日、刑務所改革を訴えるのだ!...とりあえず明日からなのだ!今日はもう疲れたのだ!
やきう
な?言うた通りやろ。人間なんてそんなもんや。
ずん
う、うるさいのだ!とにかく!この問題、みんなもっと真剣に考えるべきなのだ!…ということで、ボクは今から昼寝するのだ!おやすみなのだー!