ずん
「役作りで自分を壊すって、それ単なる自傷行為じゃね?なんでそんなことまでして演技しなきゃいけないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「ふむふむ、フローレンス・ピューの『ミッドサマー』での経験でやんすね。彼女は役作りのために、家族全員の葬儀を想像するまで自分を追い込んだでやんす。その結果、撮影後半年間もうつ状態に陥ったでやんす。」
やきう
「は?役者って楽な商売やと思ってたけど、そんな地獄味わってんのか。ワイなんか毎日布団の中で地獄味わっとるで。」
でぇじょうぶ博士
「メソッド演技という手法でやんすが、これは諸刃の剣でやんす。ダニエル・デイ=ルイスやヒース・レジャーなど、多くの名優がこの手法で自分を追い込んだでやんすが、精神的代償も大きいでやんす。」
かっぱ
「そんなん、自分で自分いじめとるだけやん。アホちゃうか。」
ずん
「でもさ、それで名演技が生まれるなら、価値があるってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それが問題でやんす。芸術のために自己犠牲を払うことが美徳とされる風潮があるでやんすが、実際にはメンタルヘルスを破壊してるだけでやんす。」
やきう
「ワイも毎日自己犠牲しとるで。朝起きるのが苦痛や。これも芸術と言えるんちゃうか?」
でぇじょうぶ博士
「興味深いのは、ピューが『ストーリー・オブ・マイライフ』という楽しい作品を撮った後でも、まだ『ミッドサマー』の影響が残っていたことでやんす。トラウマは時間差で来るでやんす。」
ずん
「じゃあ、演技って結局ヤバい職業ってことなのだ?」
やきう
「演技ちゃうで。"過剰な演技"がヤバいんや。ほどほどにしとけばええのに、みんな限界突破しようとするからアカンねん。」
かっぱ
「でもな、そこまでやらな評価されへんのが芸能界やろ。半端なことしとったら仕事来えへんのや。」
でぇじょうぶ博士
「まさにそこでやんす。業界全体が"苦しんでこそ本物"という神話に縛られてるでやんす。これは日本の過労死文化と似た構造でやんす。」
ずん
「うわぁ、それボクの会社と同じなのだ。"残業してこそ真の社員"みたいな。」
やきう
「ワイは残業どころか出社もしてへんけどな。完全にホワイトや。」
でぇじょうぶ博士
「重要なのは、ピューが"もう二度とやらない"と決断したことでやんす。これは業界に一石を投じる勇気ある発言でやんす。」
やきう
「でも結局、次の作品でまた同じことやってまうんちゃうか?人間ってそういうもんやろ。」
ずん
「それな。ボクも"明日から本気出す"って毎日言ってるのだ。」
かっぱ
「お前と一緒にすな。ピューは真剣に向き合っとるんや。」
でぇじょうぶ博士
「彼女がメンタルヘルスについて公に語ることは、非常に価値があるでやんす。有名人が自分の弱さを見せることで、他の人も助けを求めやすくなるでやんす。」
やきう
「でもな、弱さを見せたら終わりやで。芸能界なんて弱肉強食の世界やろ。」
でぇじょうぶ博士
「逆でやんす。彼女は『オッペンハイマー』など大作に次々と出演してるでやんす。弱さを認めることが強さになる時代でやんす。」
かっぱ
「これからの若手俳優は、ピューの発言をどう受け止めるんやろな。」
でぇじょうぶ博士
「業界全体がメソッド演技の危険性を再考するきっかけになる可能性があるでやんす。演技指導の方法も変わっていくかもしれないでやんす。」
やきう
「でも結局、過激なことやった方が話題になるんやろ?だったら誰も変わらへんわ。」
ずん
「それもそうなのだ。SNS時代は"バズること"が正義だし。」
かっぱ
「お前ら、そんな冷めた見方しかできへんのか。もうちょい希望持てや。」
でぇじょうぶ博士
「問題の根本は、監督やプロデューサーが俳優に過度な要求をすることでやんす。アリ・アスター監督も、ピューの精神状態にもっと配慮すべきだったでやんす。」
やきう
「でも監督からしたら、最高の演技引き出すのが仕事やろ?俳優のメンタルまで面倒見てられへんわ。」
かっぱ
「せやな。結局、使い捨て文化やねん。俳優も労働者として守られるべきや。」
でぇじょうぶ博士
「日本の芸能界も似たような問題を抱えてるでやんす。特にアイドル業界は精神的負担が大きいでやんす。」
やきう
「日本は"我慢が美徳"やからな。文句言うたら"根性なし"扱いや。」
ずん
「でもボク、我慢とか無理なのだ。すぐ逃げるタイプなのだ。」
でぇじょうぶ博士
「観客側にも責任があるでやんす。"苦しんでる演技がリアル"という価値観を持つことで、俳優を追い込んでるでやんす。」
やきう
「せやけど、ワイらは金払って見てるんやで?最高のもん見せてもらわな困るわ。」
かっぱ
「お前ら最低やな。俳優も人間やぞ。限界あるんや。」
でぇじょうぶ博士
「最近はCGやAIを使った演技補助も進化してるでやんす。俳優が限界まで追い込まれなくても、リアルな演技を再現できる時代が来るかもしれないでやんす。」
やきう
「それもうAIでええやん。人間いらんくなるで。」
ずん
「ボクもAIに仕事取られそうで怖いのだ...」
でぇじょうぶ博士
「撮影現場に専門のメンタルヘルスカウンセラーを配置する動きも出てきてるでやんす。ピューのような事例が増えれば、業界標準になるかもしれないでやんす。」
かっぱ
「お前、本当にクズやな。そういう発想がブラックを生むんや。」
でぇじょうぶ博士
「結局、芸術性と健康のバランスをどう取るかでやんす。両立できないなら、それは持続可能な芸術とは言えないでやんす。」
やきう
「でも天才って大抵メンタルやられとるやん。ゴッホとか、ヘミングウェイとか。」
ずん
「じゃあボクもメンタルやられれば天才になれるのだ?」
かっぱ
「お前は元からおかしいやろ。それ以上壊れようがないわ。」
でぇじょうぶ博士
「ピューの告白は、エンターテイメント業界全体に警鐘を鳴らすものでやんす。"作品のためなら何でも許される"という考え方を見直す時期に来てるでやんす。」
かっぱ
「いや、変わらなアカンのや。このままやったら才能ある人がどんどん潰れていくで。」
ずん
「でもさ、結局ボクたち一般人には関係ない話なのだ。セレブの贅沢な悩みって感じがするのだ。」