ずん
「博士、タイムループで恋愛する映画が流行ってるらしいのだ。同じ日を繰り返すって、ボクの毎日と一緒じゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「全然違うでやんす。ずんの毎日は成長がないだけで、タイムループではないでやんす。」
やきう
「ワイ、『恋はデジャ・ブ』見たことあるで。あれビル・マーレイが何回も同じ日繰り返すやつやろ?」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。1993年の作品でやんすが、タイム・ループ・ラブ・コメディ、略してTLLCの元祖的存在でやんす。」
ずん
「TLLCって略すのだ?なんかカッコつけてる感じが逆にダサいのだ。」
でぇじょうぶ博士
「このジャンルの面白いところは、低予算で作れることでやんす。同じ場所、同じ登場人物で延々と撮影できるでやんすからね。」
ずん
「つまり制作側の都合ってことなのだ?夢がないのだ。」
やきう
「でもな、同じことの繰り返しで人間が成長するってのは、ワイらの人生にも通じるとこあるやろ。」
でぇじょうぶ博士
「おや、やきう君にしては殊勝な意見でやんすね。確かに、繰り返しの中で自己を見つめ直すというテーマは普遍的でやんす。」
ずん
「でも『ドロステの果てで僕ら』って作品、ループが2分って短すぎじゃないのだ?2分じゃカップ麺も作れないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「いやいや、2分ループは革新的でやんす。音速の貴公子と呼ばれてるらしいでやんすよ。テンポが良くてダレないという利点があるでやんす。」
ずん
「音速の貴公子...なんかボクもそう呼ばれたいのだ。」
でぇじょうぶ博士
「それより注目すべきは、最近のTLLC作品が『物理』でループを断ち切る傾向にあることでやんす。『パーム・スプリングス』や『ハッピー・デス・デイ』がそうでやんす。」
でぇじょうぶ博士
「心理的な解決じゃなくて、マジで物理的な方法でループから脱出するでやんす。まるで力技でドアをぶち破るようなもんでやんす。」
やきう
「それって結局、製作側が綺麗にまとめられへんかっただけちゃうん?」
でぇじょうぶ博士
「辛辣でやんす...。でも、その発想の転換が面白いでやんすよ。精神的成長だけじゃなく、科学的アプローチを取り入れるのは新鮮でやんす。」
ずん
「『ハッピー・デス・デイ』の主人公ってビッチなのだ?なんでビッチが主人公なのだ?」
やきう
「性格悪い奴が成長する方が、ドラマになるやろ。最初からええ子やったら変化がないやんけ。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。しかもホラー要素が加わって、タイム・ループ・スラッシャー・ホラー・ビッチ・ラブ・コメディになってるでやんす。」
ずん
「長いのだ!もうジャンル名が映画のあらすじみたいになってるのだ!」
やきう
「しかしまあ、タイムループって結局のところ、やり直しができるっていう人間の願望の表れやろな。」
でぇじょうぶ博士
「深いでやんすね。何度でもやり直せるという安心感と、でもいつかは抜け出さなきゃいけないという緊張感。そのバランスがTLLCの醍醐味でやんす。」
ずん
「じゃあボクも明日からタイムループしたいのだ。失敗しても何度でもやり直せるのだ!」
やきう
「お前は今の人生すらまともにループしとらんやろ。」
でぇじょうぶ博士
「ちなみに、漫画『8月31日のロングサマー』も王道TLLCらしいでやんすよ。夏休みの最終日を繰り返すという設定でやんす。」
ずん
「8月31日...宿題が終わってない悪夢が蘇るのだ...」
でぇじょうぶ博士
「TLLCが今後も作られ続ける理由は明白でやんす。低予算、わかりやすい構造、人間ドラマに繋げやすい、そしてコメディの伏線も貼りやすいでやんす。」
ずん
「つまり映画会社にとって都合がいいジャンルってことなのだ。やっぱり夢がないのだ。」
やきう
「そうやって斜に構えるのやめたら?素直に楽しめばええやん。」
でぇじょうぶ博士
「良質なエンターテイメントが生まれる条件として、制作側の都合も重要でやんす。観客は楽しい作品が見れて、制作側は利益が出る。Win-Winでやんす。」
ずん
「じゃあボクも映画作るのだ!『ボクがずっと寝てる映画』なのだ!低予算で撮影も楽なのだ!」
やきう
「それただの記録映像やんけ。誰が見るねん。」
でぇじょうぶ博士
「まあ、クリストファー・ノーラン監督がTLLC作ったら面白そうでやんすけどね。音楽で胃もたれしそうでやんすが。」
ずん
「ノーラン監督のTLLCか...時間軸がぐちゃぐちゃになって、観客が3回は見ないと理解できない感じになるのだ。でもボクは1回で理解できるのだ。だってボクは優秀なエリートだからなのだ!」