ずん
「2兆円って、ボクの生涯年収の何倍なのだ?計算したくないのだ!」
やきう
「お前の生涯年収なんてゼロやろ。働いてへんやんけ。」
でぇじょうぶ博士
「まあまあ。ラピダスというのは、次世代半導体の国産化を目指す国家プロジェクトでやんす。2ナノメートルという最先端の半導体を作ろうとしているでやんすよ。」
かっぱ
「2ナノって、ウイルスより小さいやんけ。そんなもん作れんのか?」
でぇじょうぶ博士
「技術的には可能でやんす。ただし、TSMCやサムスンという巨人が既に市場を支配しているでやんす。まるで相撲取りに挑む幼稚園児みたいな構図でやんすね。」
ずん
「じゃあ勝てないってことなのだ?なんで2兆円も出すのだ?」
やきう
「そら政府保証があるからや。銀行は損せえへんねん。つまりワイら納税者のカネでリスク取らせとるんや。」
かっぱ
「ほんま腹立つな。失敗したら誰が責任取んねん。」
でぇじょうぶ博士
「実はこれ、経済安全保障という名目でやんす。半導体がなければスマホも車も動かないでやんす。中国や台湾に依存しすぎると、有事の際に困るでやんすからね。」
ずん
「でも2027年って、もうすぐなのだ。間に合うのだ?」
でぇじょうぶ博士
「正直、かなり厳しいでやんす。半導体工場の建設には通常5年以上かかるでやんす。人材も技術も不足している状況で、オリンピック前の建設ラッシュみたいな無理ゲーでやんすよ。」
やきう
「ほな何で銀行は融資するんや?政府保証があっても、イメージ悪くなるやろ。」
かっぱ
「そら政府に逆らえへんからやろ。『融資してくれへんか?』って言われたら、断れんわな。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。これは融資というより、政府の産業政策に銀行を巻き込んだ形でやんす。まるで結婚式の二次会に無理やり参加させられる感じでやんすね。」
でぇじょうぶ博士
「もし成功すれば、日本は半導体産業で復権できるでやんす。1980年代の栄光を取り戻せるかもしれないでやんすよ。ただし、その確率は宝くじに当たるよりは高いけど、競馬で万馬券を当てるくらいの難易度でやんすね。」
かっぱ
「でもやらな、中国に完全に抜かれるで。アメリカも本気で中国を潰しにかかっとるしな。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。これは単なるビジネスじゃなくて、地政学的な戦略でやんす。台湾有事になったら、TSMCの半導体が手に入らなくなる可能性があるでやんすからね。」
ずん
「じゃあ、ボクたちの税金が使われるのは仕方ないってことなのだ?」
やきう
「納得いかんけどな。失敗したら誰も責任取らへんのやろ?」
かっぱ
「まあ、それが日本や。成功したら政治家の手柄、失敗したら誰も知らんふりや。」
でぇじょうぶ博士
「ただ、今回は民間企業も出資しているでやんす。トヨタやソニー、NTTなどが参加しているので、完全な国営プロジェクトではないでやんすよ。」
ずん
「でも、結局リスクは国民が負うんでしょ?政府保証ってそういうことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まさにその通りでやんす。政府保証というのは、失敗したら税金で穴埋めするという意味でやんす。まるで子供のお小遣いを親が保証するようなものでやんすね。」
やきう
「ほんまクソみたいな仕組みやな。ワイらはギャンブルに付き合わされとるだけやんけ。」
かっぱ
「でも半導体がないと、お前の大好きなエロゲもできへんようになるで。」
でぇじょうぶ博士
「見守ることしかできないでやんす。ただし、選挙で意思表示することはできるでやんすよ。これが成功するか失敗するかで、今後の産業政策が決まるでやんすからね。」
かっぱ
「まあ、日本の技術者を信じるしかないわな。」
ずん
「じゃあボクは2ナノメートルの半導体より、2センチメートルのフライドポテトの方が欲しいのだ!」